⑰道化師の食卓爆誕!
無謀企画やってます
ユアという少女を助けた(ジェイとマリー)
置いておく事も出来ないから、同行させることになる。
話を聞くと、ボクにもなかった【職業】の魔法という概念は新鮮で衝撃的だった。
いつかボクにもあり得るかもしれないからね。 彼女は言葉を選んで説明してくれたけど、トップ階層の人間だと思う。
育ちが良さそうだし、同年代のボクやジェイに比べて肌艶違うし、貴族ではないけど近しい家の生まれだとは予想できる。
付与の付いた武具を買い与えるなんて普通の家庭には無理。
というか武具を与えるより冒険者でも雇って鍛えれば良いのにと邪推してしまいます。
因みに、この世界の貴族は市民と棲み分けされているので、出会うことはそうそうありません。
よくある物語でえばり散らす奴は貴族の恥となるので、下級貴族でもそんな奴はいません。
同行して思ったのは、ボクは彼女からの評価が一番低いのかな?
軽躁なジェイに対して、荷物を多く持つボクは、ポーターと思われているっぽい。
薬草群生地に到着すると先日のゾンビ肥料の影響なのか、そこそこ復活していた。
薬草採取とゾンビ退治を2人⋯3人に教えようと考えている。
「まず薬草群生地の周りにある土の掘り起こしには不用意には近付かないでね、ゾンビが埋まっている可能性が高いからね。」
「はいなの!」
「わかったぜ!」
「そうなんですか?どうしてそうなるのですか?」
「ゾンビは生命力に惹かれるから薬草のような人を癒す力に惹かれるのだと思うよ。」
「スローさんでしたっけ?随分詳しいのですね?」
「師匠が優秀だったからね。それよりも薬草採取中に襲われるのも危ないので先に脅威を取り除きます。」
懐から小さな鐘を出して鳴らすとゾンビが這い上がります。
すると音を聞いたゾンビが這い出します。
「まず首から出てきますが焦ったら駄目です。ゾンビ退治は後処理も報酬に含まれているので、全身が出るまで待ちましょう!」
「ハイなの!」
「了解だぜ!」
「気持ち悪い⋯⋯。」
「這い出たら大体は四つん這いなので、ここで首をきり落とすと楽です。
首は退治証明になるので少し離れた場所に置きましょう!
這い出た場所をスコップで掘り起こし身体を入れるスペースを作ります。
この方が一々掘るより楽だからです。
出来たら、身体を蹴り落とし魔石クズを全身にまぶしてから、生活魔法で火をつけます。
そうすると薬草には良い栄養になり、疫病の元も処理される訳ですね。
注意点は鐘を鳴らす時は派手に鳴らさず掘り起こしの近くだけにしましょう!
弱いとはいえ、複数のゾンビ相手は面倒だからね!」
元気に返事する2人に対し、ユアは吐いていた。
コレだからよい所のお嬢様は!
「掘り起こした跡はあと5つあるので、ジェイとマリーは実践してもらいます。ユアさんは薬草群生地の真ん中で休んで下さいね。」
邪魔というと角が立つのでね。
後々親が出てきても面倒ですからね。
「ワタシも何かしたいです⋯⋯オエッ!」
何かしたい気持ちは理解できるけど、目の前で吐くのは止めてほしい。釣られそうだ!
2人はよく平気だよな!?
「ユアさんが元気になったらスコップを貸すので穴掘りしてもらえる?
今日は余り時間ないし森でゾンビ集めて纏めて処理したいからね。」
「わかりました。⋯スローさんはポーターなのにお詳しいのですね。」
「スローくんは冒険者パーティ【ピエロのランチ】のリーダーなの!」
「初耳何だけど!?」
「マリーが勝手に言っているだけで気にしないでくれよ。リーダー!」
「ボクがリーダーなのは決定なんだ!?
マリーさ、どうしてその名前なの?」
「カワイイから!」
「流石に他の冒険者から馬鹿にされるから変えない?例えば【道化師の食卓】とかさ。」
「カッコいいの!」
「意味同じなのに印象変わるな!流石スロー!!」
少し教えたら別行動と考えていたけどパーティを組むのは悪くないよね。
ボクは【不殺】で戦うことは、可能だけどトドメを刺すことは出来ないしね。
「ワタシは?」
流石のマリーも「ユアも一緒なの!」とは言わず、ジェイと共にボクを見る。
目で「リーダー任せた!」と語っているようだ。
「【道化師の食卓】は、将来的有望株しか入れないから!
取り敢えず穴掘頑張って!」
顔が少し歪んだけど、どう言えば良いんですか?
「ユアお姉ちゃんは、穴掘頑張ったら職業目覚めるの!」
「頑張れユア!」
ナイスフォロー!!
「ユアさんは非力だから、力をあまり使わないやり方を教えるね。
先ずは刃を立てて地面を刺してみてくれる?」
「こう?」
「そう、色んな場所を刺して柔らかい場所を探すんだ。」
「なるほど」
「場所が見つかったらスコップのここを踏んで柄を下げる。そうすると力を入れず掘り起こせるはず。
これを何度か繰り返して土をおこしてから少量をどける。地味な作業だけど疲れないやり方かな?」
ふむふむと、どこからか取り出したメモ帳に書き込んでいた。
「あとは考えながら自分のやり方を見つけるとよいよ。
ボク達はゾンビ退治しているから頑張ってね!」
そういうとジェイ達とゾンビ退治を始めた。
★
《ユア視点》
ワタシは教わった通り、スコップを振るう。
短剣よりも使いやすい気がする。
お家の庭師がやっていた力任せ方法も試してみたけど、なぜか出来てしまった。
スコップとの相性が良いのかもしれない(笑)
それが何の意味があるのかよくわからないけどね。
皆には情けないところを見せたし、帰ってくるまで一つでも多く掘り起こしてゾンビを埋められるようにしたいと無心で頑張った。
しばらく続けていると身体が熱くなり、掘るのが楽になった。
心なしかスコップが思い通りに使える気がした。
「もしかして、ステータスオープン!」
現れた画面を見ると【穴掘り師】という職業が生えてました!
詳細を見ると【小鑑定】【スコップ術】【土ストレンジ】【ドリル魔法】と表示されていた!
聞いたことの無い魔法が多かったけどワタシは魔法が使えるようになった、それだけで嬉しかった。
「【ドリル魔法】!!」
唱えてみたけど何も起きないけど魔力を失った感覚はある。
イメージが沸かないから発動はしなかったみたい。
そもそもドリルって何なんだろう?
祖父に聞けばわかるのかな?
それよりもリーダーに聞けば答えが出るかもしれない!
知り合って間もないけどスローくんは何でも知ってそうと思える(笑)
彼らが戻ってくるまでスコップを駆使して掘り起こそう!
お読み頂きありがとうございます!
最近小説に夢中でガンプラ作ってません。




