⑩魔法ギルドの職員を煽ってみた
無謀企画実行中!
早速来ました【魔法ギルド】!
「大きい建物なの!」
「この辺はあまり来ないから知らなかったぜ!」
場所は職人街の方にあり、一般市民は中々訪れない所だ。
建物は円柱の5階建ての建物で漆黒。
周囲の建物が白なだけに悪目立ちしている。
故郷は普通の建物だったから、ここの人は自己主張が激しいのかもしれない。
ロビーに入ると人がまばらで営業しているのか怪しく感じる。
「知識の探求の館【魔法ギルド】へようこそ!
案内担当【アット】と申します。
本日の御用命は何でしょうか?」
二十歳を過ぎたくらいの細身メガネの男性から声をかけられた。
「この2人の魔法適性を調べに来ました。」
「貴方は良いのですか?」
「ボクは以前受けて、適性はありませんでしたから必要ありませんよ」
アット氏の表情には変化はなかったが、目の奥で何かが変わった気がした。
「簡単なテストなので、あちらで行います。」
「なあ、テストは無料なのか?」
ジェイがストレートな質問をする。
「魔術師は特別な存在なので、テストは特別に無料にしてますよ(笑)」
アット氏はニッコリ、正直感じが悪い。
段々と本性を隠さなくなったね。
「ではお嬢さんから、水晶に触れてもらえますか?それで属性と派生魔法が所持されます。
高価なので、もし壊したら貴方がたには支払えないので気を付けて下さいね。」
マリーはおっかなびっくり触れると色と魔法文字が表示される。
「次は男性の方もどうぞ」
結果はまとめて知らせるスタイルのようだ。
ジェイは普通に触れて結果がでる。
「貴方もやられますか?再テストで稀に出てくる場合もありますよ。」
ボクを笑い者にする気だと感づいてるけど敢えて触れるも無反応。
「本当に才能の無い人々に当たるとは私も運がない……そちらの2人は【大地属性】、簡単に言うと【土】で、お嬢さんが【振動魔法】男性は【重力魔法】です!」
2人は魔法が使えると大喜び!
「ですが数多くの魔法の中で、それしか使えない上に効果も微妙な外れ魔法ですよ。
そちらの方は魔法の才能が皆無です!再テストに期待しましたか?ご愁傷さま(笑)」
この言葉を聞いた職員もクスクス笑っている。
ボクは喜びから一転落ち込む2人に
「元気を出して!ボクの中では大当たりな魔法だよ!」
「才能の欠片もない貴方にはそうでしょうね。」
黙れ!潰すぞ!エリート思考!
「マリー、振動ってすごいんだよ!今、喋っているのも喉を振動させているし、身体だって振動しているんだよ。
【振動魔法】は振動を操る魔法だと思うから後で試そうね。
ジェイの【重力魔法】も究めたら凄いと思うから試そうな!」
「本当?魔術師のお兄さんが外れと言ったよ?」
「何も探求してない奴とボクどっちを信じる?」
「「スロー(なの)!!」」
「じゃあ、帰ってから魔法試す?その前に鍛冶屋かな?」
「待て!私を侮辱しといて謝罪も無いだと!」
「散々ボク達を侮辱しといて何を言っているの?それに本当の事言っているから侮辱じゃないよ。」
「何だと!!」
「そもそも、【振動魔法】と【重力魔法】外れなの?
その根拠を教えてくれる?」
「そんなの簡単だ!昔からそう言われているからだ!」
「キミ頭大丈夫?ボクは根拠を教えてと言ったんだよ?
会ったこともない昔の人の話を信じるのは根拠とは言わないよ。
キミは言ったよね『知識の探求の館にようこそ』って、そのセリフは知識人として正しいと思う?
それね思考停止と言うんだよ?」
アット氏は沈黙する。
ボクはロビーを見渡して手を広げる。
「探求者を名乗るなら調べた上で答えろよ。
キミ達は、研究がしたいのにこんな仕事なんてと思っているだろ?
はっきり言おう、視野の狭いキミ達には何も結果を出せない!
新しいモノは別の角度から生まれるからね!
だから他のギルドに比べて訪れる人少ないんだよ!」
「魔法も出来ないクセに偉そうに!」
「ボクは【属性】魔法の才能がないだけで、魔法は使えるよ?
この水晶は確かにすごいけど魔法ギルドが認めた属性や魔法しか示さない。
無属性やジョブ特有の魔法は現れない仕様だよね?」
ボクは【魔弾】魔力の塊をアット氏の髪を揺らすくらい近くに撃ち込む。
「キミ達はさ魔法ギルドは、詠唱第一だから無詠唱な無属性を認めたくないんだろ?」
「……なら外れ魔法じゃないと証明してみせろよ!」
「それを証明するのが魔法ギルドの仕事でしょ?
思考停止だけじゃなく仕事放棄?
おバカなキミに少し教えるね。
土属性の枠にある魔法をわざわざ別にしているのか考えたことある?
この魔法を軽視し、誰も研究もしないから何者かが別にしたと思わない?
魔法探求者ではないボクでも色々考えられるよ。重力魔法は操作する魔法と考えるなら重くすることも軽くすることもできる。
例えば荷馬車の荷物を軽くすれば物流が変わると思う。」
周囲を見回しても誰も何も言わないので勝ったと思った。
「帰ろう!」
2人を即して出口に向かうと
「我の魔力を得て火種を強く……」
「【黙るの!】」
「【ペッタン!】」
アット氏は詠唱を言えなくなり、押しつぶされた。
「声も振動って言ったからやってみたの!」
「何をするかわからないから潰してみた!」
ボクの友達、天才すぎない?
お読み頂きありがとうございます!
先月那須塩原に出張にいきました。
ホテルは那須塩原駅なので仕事終わりは楽しめるかなと思ったら何もなかった!




