4月3日
朝から全く食欲が湧かなかった。昼食の弁当も、一口食べて、やばいと思った。これ以上食べたら確実に吐く。それを会社のチームの人に伝えたのは、心配してほしかったからだろうか。相変わらず、僕には僕が分からない。
多分今日は今までで一番会社に長くいたのだと思う。普段は定時で帰っているので、長くいたといっても2時間程度だけど。今までで一番仕事に集中していたし、どこかずっと虚しかった。僕はこのまま、歯車のように毎日を機械的に回していくのだろうか。
社会人になってから、1年が経った。1年が経ったということは、前の自分から何か変わっていないといけない、なんてことはないけれど。何もない自分から、少しは成長していてくれてもいいのに、本質が変わらないと、僕はいつまでたっても世渡り上手の快楽主義者だ。何物にもなれない焦りが、僕から食欲と余裕を奪っていく。何もすることがないから、昼休みに少し仕事をして、それが逆になんだか心配されそうだと感じて、外の空気を吸いに行った。良く晴れていて、桜が綺麗だった。構図をあまり考えずに写真をとった。あとで見たら、どれもそれなりだった。はっきりと色づいた桜も空も、なんだか微妙にくすんで見えた。
楽しい事だけしていたら本当に楽しいかなんて、分からない。何者かになるということは、誰かに認められるということだろうか。何かの資格を取るにしても、何かで賞を取るにしても、相対的な評価を与えられて満足するなら、僕はもうとっくに死んでいる。心が満たされないのはこんなどうでもいいような思考のせいなら、部屋の隅で細長いトネリコになって、何も感じずにただ救われるのを待つのもいいかもしれない。お腹はまだ空かない。




