5話 概念系伝染
「ふむ、ありがとう、この冥界って魂だけの次元じつは初めてだから、座標とか色々教えてくれてまじ感謝」
グレンは代理人として、死亡した人々を復活させに来ていた、死神を案内人に付き従えて冥府の六道の輪廻界に到着する。
「閻魔大王って人が居るんだっけ?」
「えっとですね、伝承として地上にはそう言う形式で認知はされていますが実際には人間的な人格が在る、裁きを使う神仏な存在ではありません、実際には冷徹なもので、感情や魂は宿らないシステム、法則そのものです、このあの世と呼ぶべき構造など世界を支える基盤で、概念的なものを顕在化します、それにあたり法則自体も一応形を成します、所謂転生者と呼ばれるような存在には直接認知され、地上に伝わりますが、記憶の継承は次元移動時に多く溢れます、その為肉付けされます」
「尾鰭が作ってやつだな、、、うぉ!?滅茶苦茶無機質だな、肉っぽいものは一切ない、確かに冷徹だな、じゃあ早速」
グレンがシステムに生命情報、存在コードを打ち込む、冥府で魂を再構築して貰うことで復活自体は可能だが。
「うぁぁぁぁぁ!殺してくれ!虚無に還してくれぇ!うぐ!あぁぁぁ目から、解放、されて、ゆ、く」
「あぁ、ちょっと!、、、あぁあ」
狂乱状態で自殺してしまった、それからグレンは思考を凝らして、記憶を継承している性質上から記憶を媒介にしてまだ居るのではないか、と言うことから記憶を一定の期間まで、つまり認知する以前に戻しても依然として自殺衝動を抑えることはできなかった。
脳味噌の一部、記憶を司る部分を切除したり、人格を変えたり、洗脳したり、と行った物理的に可能な解決手段を試すも失敗、次に時間を巻き戻したり、量子間での挙動・確率を操るなど操作なども基本的に意味が無かった。
そして遂には魂の再構築時に着目する、魂に付随する概念・情報を切除すること、症状の緩和が発見、寛解の兆しが見えてきた。
「ふむ、死神さん、推測としては?(死のプロフェッショナルなるが死に関することで間違いはないだろうしな)」
「十中八九、存在論的な側面に侵蝕、増殖して存在を塗り潰してしまう、総じた死の現象を引き起こしているのでしょうな、あいつが原因になる死は従来の死では有りません、概念・情報関連のものです、欠如によるものではなく、得たものによる死、本来は有り得ない形式の死です」
例えばの話だが、10SPSが存在したとしよう、そのステージから見たら一つの塊として見れるが、10って概念、二桁の数字を知らない知育発展途上の情報生命体が10SPSを見た場合、亜種として特性が類似、劣化した3.3333...SPS時空が三つ束ねられているように認識される。
同じ構造が、観測者の表現体系(数の理解)によって分解されて見える、知識量・情報量そのもの、つまりは理解力が観測に影響を及ぼす。
10SPS=実在の単位に対して、低理解の生命体=10を保持できない、結果として3つの3.333…みたいに“近似分解”されるのだ。
神などがアレを見た際、差異があった際に提唱された話がある。
超有限基数に基づいて、絶対有限の不動点がどれだけ自己再帰的に記述されているかの記号体系”が有る、つまりは本質は変わらないが、観測者により視覚情報から、深淵なる者の姿形が変わって見える、だが変わらない、そして変わって見える事すら固定されている。
「”やつ”は、全容の理解度に応じた負荷が与えられる、と推測しています」
「なるほどね」
全知の存在が入れば、存在そのものが維持出来ず、初めから全知・あるいは全知的(ほぼ全知)であれば、認識すら出来ないまま、存在など知られぬまま、記憶やアイデア、概念としてすらそれは居ないだろう。
一部の0.0000...1%と言う本当に極小、じゃない、それは言い過ぎだ、事実は極小以下だ、それも限り無く0に近いレベルの極小数点での理解、読み取り、認知に抑えて居るからまだ大丈夫なだけで、徐々に読解して行けばただ知っていくだけで、未来的な話だがやつと戦うってことはいずれ、間接的にすら神様が死ぬことすら有り得る話だ。
「死の神ですが、私はアレに届くことはないですね、なぜなら、アレの最低位であろう死にすら初見ですからね、末恐ろしいです」
「なるほどねぇ、、、そりゃこえぇわ」
、、、。
「我々のSPSの、最上位の神人が最上位概念や理などを駆使して、得られたのがこれだけか?」
「はい、このデータ通りです、認識外でしだ一人の最上位神格の犠牲から理論的には全て正しい筈です」
まず始めに、一階述語論理は小さくて具象的で有るが言い換えれば矮小、だがプラグマティック、二階述語論理は大きいから抽象的で有り、だが一階より幅広い、絶対的じゃなく、相対的でどちらが明確に優れてるって訳じゃないがそれぞれに役割があるのが前提として、階層間にメタ的な優位性が存在するのが事実、評価とルールから産まれるもので法則性に合わせて独自の軸が其々ある。
暗黙の領域とは、帰納的な話で、順位付けをする習性が有る、1を始めに知るから2は1より劣る、1が無ければ1がもう1つある状態の2を、構成要素としての1を1>2として見るだろう、先入観とは曲解したり、誤解するもので有る。
始めに見たフィクションに出てきた要素が他のフィクションに登場した時に、〇〇のパクリだ!と思っても、実際には初出が二つ目に見たフィクションが出典だったなんてのは良くある話で有る。
だがしかしこの比喩は的外れとも言える、なぜなら、1が1>2の状態であることは量的な評価として優劣を付けることに矛盾していることとは対比して、唯一無二性、価値、、、等々と言った尺度、質的な意味で優れてるものとしての関係を表す不等号(記号)として、ある意味あってるからだ。
因果的な順当な序列に沿ったなら、単細胞生物、生物の起源だが当然この1(起源、第一原因)がなければ、派生系(2、3、4、、、)への発展は無かった、多様化は無く、単細胞生物より遥かに高度な構造も、単細胞生物って基盤が無ければ成立することは無かった、そう言った意味では、1>2も間違いではないだろう。
だがそれの主観は順当、ならば因果的な逆順ならば?零式のプロトタイプ以上の品質を持った改良品、未来はより発展してより未完成より完成している、黒歴史を揉み消したりする、としたらば1<2が正しくなるだろう、だがしかし前提を再確認してみよう、順の順です、、、。
そのようにして順当と逆順、順の順、逆の逆、繰り返していく内に気付くのは。量と質は伴うもので有り、どちらかがどちらかを含むのではなく同等で有る二元性で有り、比例するもので有ると言う真理の悟り、1=2と言う数式が無矛盾になると言うものだった。
木が存在しなければ伐採ってものが存在しないように質が無ければ量は無く、量が無ければ質の向上はあり得ない、ボケがあるからツッコめるし、ツッコミが無ければお笑いはただのボケの繰り返しで終わり洗練はあり得ない、向上そのものに意味が存在し自体同士に優劣は無い。
俺らは人間だけどダビンチじゃないだろ?だがダビンチは人間だ、人間は概念としてあるが、人間はその概念の型に当てはまるものじゃない、A=BだがA=Bではない、この数式が真であり偽であり、矛盾で有り無矛盾で有り、両方を両立すること、寛容なことが一番包括的で素晴らしい解決手段で有る。
始めとなる一階述語論理が持っている二項対立は、非常に片方に偏っている極論、極性で有り、100%の白と黒に分けられる、だがしかしメタ的に進んで二階述語論理、度合いのより白が混ざってる、ベンタブラックとすごい白なんかが出て来て最終的には灰色で50対50だが混ざってない太極図的な綺麗なものまで同品質類似品がある、だが調和させなければ120%も当たり前にある。
一階述語論理のフラクタル、この中に上位的な尖った白や黒がある、それは限界を超えた特別なもので有る。
個々に密度・質量がある、油と水のように浮いたり沈んだりする、これは有限主義の可能無限のようなもの、定義し続けられる地平線で有り言語化をし続けられるもの、列で有り、群で有り、層であり、反復で有り、、、それだった。
そして全てが当てはまる、果てはまらないなら階層が違う、その階層を当てはまるの定義に適応する、それが当てたらないなら次は二段目まで定義を拡張して適応する(定義拡張+範囲外を範囲内にする適応完了、適応開始、過程、終了までを便宜上侵蝕と形容する)、ただただ居なくなるまで侵蝕が繰り返す、有るなら腕を伸ばして、手の平を広げて、掴んむ、掌握なんてものは、侵蝕とは連続的掌握で有る、それだけだ。
「やつは偏在しています、非常に高度な形式で」
全ての空間とその時系列(過去・現在・未来)、全ての次元とそこのあらゆる可能性とその事象そして因果、全現実、それらを取り巻いた構造体(巨大数)、それらを個々のSPSとして、全SPSと暗黙の領域の全域。
より細かく帰納的なこととして人間を主観として、実体と火・水・土・風・空等々可能な限り多様化する全属性、意識的・無意識的なもの、感覚と経験、理想と事実、反応と無反応、思考から発想と幻想、既知と未知と無知、可視範囲内と不可視、知覚可能範囲内と不可知覚、認知可能と認知不可能、認識可能と認識不可能、正解と不正解、過小と過大、現実と非現実(空想)、近いと遠い。
効果から有効と無効、有効化と無効化、関係と無関係、充足と不足、欲と無欲、嫌悪(憎悪)と愛想、解放と抑圧(禁欲)、欲望と忌避、欲求と拒絶、満足と不満、陰と陽、陰気と陽気、受容と拒絶、排除、排斥、拒否。
自分と他人、自然と人工(不自然)、正と負、有理解(有理)と無理解(無理)、決定と非決定、加害と被害、科学と非科学(心霊主義・隠秘学・神智学・神秘主義…)、仮説と定理、順方向と逆方向、ベクトルトスカラー、変数と定数、真理と誤謬、命題と非命題、論理と非論理、矛盾と統一、整合性と不整合性、真実と虚構、可能と不可能、存在と非存在、実在と非実在。
原因と結果、静と動、唯物と唯心、物質と反物質、現象と本質、精神(魂)と肉体、内臓と外皮、細胞と生物、理性と野性、生と死、発生と消滅、創造と破壊、始まりと終わり。
偏在と個体、主観と客観、主観的と客観的、本当と如く、推測と確定、識別と混同、本物(真)と偽物(偽)、理解と不解、被造物と造物主、森羅万象。
制御と暴走、操作、強制、干渉、任意(手動)と自動、受動と能動、直接と間接、悲哀に心を痛める、怒りに憤怒する、支配を支配する、操作を操作する、制御を制御する、強制を強制する、干渉に干渉する。
あらゆる情報、あらゆる状態、あらゆる概念、あらゆる理、あらゆる法則、、、等々と言った全ての領域の全てを完全に網羅して、司っている、司るものも司っている、それは零の近似状態で存在しているが近似はあくまで奴を主観とした言い方。
今まで奴が散々矛盾を貫通して来たのをその目で目の当たりにして来てるなら理解に容易いだろうが、あれはマイナスでも、虚数でもなく、純粋に非存在(0)ではない、言い表すならば0より0なもの、メタ0として偏在している、偏在にも偏在している。
「その魔の手は留まることを知りません」
まるでビッグバン後のインフレーションの如く、指数関数の如く、、、比喩だが本当のそれより遥かに圧倒的に速く、当てはまらずとも分からない何かであり全てが支配下に置かれており、倒す事は出来ない、終わらせられない、考え付かないような方法も全て司るアレに終わりは無い。
それが何かであったとしよう、何をどう書き換えても、終わらせても無意味、深淵なるものはこれ以外には言葉で表すことはできない。
やつを倒すという事は、暗黙の領域のあらゆる全ての上記の物やそれ以外の物全てや更にそれ以外、、、を完全に消滅、0さえも削除して、そうなれば何もできなくなり終わり、設定で攻撃、物語やプロローグを語る行為等々ですらアレの一部なのだ。
「なるほどな、偏在してるとは言え情報自体が無数に希釈した以下な訳だからそれがそれだとは分からない訳だな」
「未来的な話をしても良いですか、グレン」
「ババァ、なんか意見か?」
ここで二人はSPS自体への着目を開始する。




