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チート勇者の異世界冒険記  作者: 松竹梅
第三章 旅は道連れ世は乱世
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第四十四話 オリジナルスキル【強欲】

二週間以上待たせてこの量・・・マジすいません。


いや、部活が毎日六時過ぎまであって、朝練が二日に一度あって、時間がどんどん削られてしまいまして・・・今週はそんなこと起きないよう、もうちょっと頑張ります。


ホントに、申し訳ありませんでした。

 マモンが完全に消えたのを見届けた神鬼は、軽く伸びをした。


「さてっ、このまま城に戻ってもいいんだけど・・・ウィズ」


《お呼びですか?マスター》


 神鬼がウィズの名を呼ぶと、頭の中に声が響いた。

 もちろん、ウィズの声である。


「今から【強欲】の最初の発動を行う。辺りの様子・・・魔物や人、何かしらの生命体の有無とか、監視するような何かはないか?」


《検索・確認します・・・・・・・・はい、半径500キロメートルは生命体が確認できず、周囲にマスターを視ているモノは物理的・魔法的にも存在しません》


「そうか・・・それじゃあ、やるか」


 神鬼は目を閉じ、己の中にある一つの存在ーーオリジナルスキル【強欲】の存在をしっかりと確かめ、それの行使を意識する。



 その瞬間、辺りの景色が一変し、世界自体が変化した。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「・・・ここが、この世界で【強欲】を持つことになった者の見た世界か・・・あれか?」


 神鬼が辺りを見回すと、少し遠くに一人の男性が見えた。



 その男性は、嘆いていた。


『なんで・・・なんであいつは、俺から何もかもを奪っていくんだ?!』


 男は涙を流し、怒りに震えていた。


『友が作れたと思ったら、ありもしない悪評を流されて友は去り、あいつと仲良くなっていった・・・』


 両手で顔を覆い、とめどなく涙を流す。


『彼女ができたと思ったら、いつの間にかあいつと仲良くなってあいつの彼女となっていた・・・』


 男の口からは、かつて親友だと思っていた者がしてきた、理不尽で不可解な行動が聞こえてきた。


『なんで俺から奪うっ、なぜ俺からだけ奪うっ?!!』


 そう叫び男は顔をあげた。


 そこには、この世のすべてを恨み、世界の不公平さに嘆く、怒りの形相をした者がいた。


『・・・なら、俺だって奪ってやる。俺からすべてを奪ったあいつのように、何もかもを・・・』


 男が地を這うような低い声で告げると、神鬼の方へ黒く暗い影のようなものがのびてくる。


 神鬼はそれを、ただただ無言で見つめる。


 そして、その影が神鬼のすぐ近くに来た瞬間ーー



パリイィィィィン!!



 突如、影はガラスが割れるような硬質的な音を立てて、砕け散った。


「・・・お前の恨みは分かった。だが、俺はそれに飲まれるつもりはない」


 神鬼がつぶやくようにポツリと言うと、神鬼の後ろの空間に闇が現れた。


 そして、その闇は大きく広がり、中から様々なものが出てきた。

 それは剣であったり、槍であったり、刀であったり、斧であったり・・・



「【異空間武器庫(ウェポンズ・ワークス)】、広域展開・・・『五月雨剣舞サイモティウス・スウィープ』!!」



 神鬼が告げた瞬間、闇から出てきていた武器は、凄まじいスピードで男へと降り注いだ。

 剣や刀、槍、斧、杖、鎌などが、それぞれ音をたてながら男へと接近する。


 そして、男は一切の抵抗をせず、数多の武器に貫かれた。


 その一瞬、先ほどまで怒りに染まっていた男の表情は、穏やかなものへと変わったように見えた。



 そうすると、世界がだんだんと崩壊し始めた。


 神鬼はその場から動こうとはせず、放った武器の数々を【異空間武器庫(ウェポンズ・ワークス)】にしまい、男へと向き直った。


「・・・これで、あんたの怨念は晴れたのかな?安らかに眠ってくれ」


 ポツリと漏らし、神鬼は壊れる世界を後にした。

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



「っと、戻ってきたか」


《お疲れ様です、マスター》


「あぁ、何気に疲れた・・・さて、そろそろ戻るとするか」


 少し背伸びをし、神鬼はナヘルタ王国へと駆け出した。

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