第四十四話 オリジナルスキル【強欲】
二週間以上待たせてこの量・・・マジすいません。
いや、部活が毎日六時過ぎまであって、朝練が二日に一度あって、時間がどんどん削られてしまいまして・・・今週はそんなこと起きないよう、もうちょっと頑張ります。
ホントに、申し訳ありませんでした。
マモンが完全に消えたのを見届けた神鬼は、軽く伸びをした。
「さてっ、このまま城に戻ってもいいんだけど・・・ウィズ」
《お呼びですか?マスター》
神鬼がウィズの名を呼ぶと、頭の中に声が響いた。
もちろん、ウィズの声である。
「今から【強欲】の最初の発動を行う。辺りの様子・・・魔物や人、何かしらの生命体の有無とか、監視するような何かはないか?」
《検索・確認します・・・・・・・・はい、半径500キロメートルは生命体が確認できず、周囲にマスターを視ているモノは物理的・魔法的にも存在しません》
「そうか・・・それじゃあ、やるか」
神鬼は目を閉じ、己の中にある一つの存在ーーオリジナルスキル【強欲】の存在をしっかりと確かめ、それの行使を意識する。
その瞬間、辺りの景色が一変し、世界自体が変化した。
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「・・・ここが、この世界で【強欲】を持つことになった者の見た世界か・・・あれか?」
神鬼が辺りを見回すと、少し遠くに一人の男性が見えた。
その男性は、嘆いていた。
『なんで・・・なんであいつは、俺から何もかもを奪っていくんだ?!』
男は涙を流し、怒りに震えていた。
『友が作れたと思ったら、ありもしない悪評を流されて友は去り、あいつと仲良くなっていった・・・』
両手で顔を覆い、とめどなく涙を流す。
『彼女ができたと思ったら、いつの間にかあいつと仲良くなってあいつの彼女となっていた・・・』
男の口からは、かつて親友だと思っていた者がしてきた、理不尽で不可解な行動が聞こえてきた。
『なんで俺から奪うっ、なぜ俺からだけ奪うっ?!!』
そう叫び男は顔をあげた。
そこには、この世のすべてを恨み、世界の不公平さに嘆く、怒りの形相をした者がいた。
『・・・なら、俺だって奪ってやる。俺からすべてを奪ったあいつのように、何もかもを・・・』
男が地を這うような低い声で告げると、神鬼の方へ黒く暗い影のようなものがのびてくる。
神鬼はそれを、ただただ無言で見つめる。
そして、その影が神鬼のすぐ近くに来た瞬間ーー
パリイィィィィン!!
突如、影はガラスが割れるような硬質的な音を立てて、砕け散った。
「・・・お前の恨みは分かった。だが、俺はそれに飲まれるつもりはない」
神鬼がつぶやくようにポツリと言うと、神鬼の後ろの空間に闇が現れた。
そして、その闇は大きく広がり、中から様々なものが出てきた。
それは剣であったり、槍であったり、刀であったり、斧であったり・・・
「【異空間武器庫】、広域展開・・・『五月雨剣舞』!!」
神鬼が告げた瞬間、闇から出てきていた武器は、凄まじいスピードで男へと降り注いだ。
剣や刀、槍、斧、杖、鎌などが、それぞれ音をたてながら男へと接近する。
そして、男は一切の抵抗をせず、数多の武器に貫かれた。
その一瞬、先ほどまで怒りに染まっていた男の表情は、穏やかなものへと変わったように見えた。
そうすると、世界がだんだんと崩壊し始めた。
神鬼はその場から動こうとはせず、放った武器の数々を【異空間武器庫】にしまい、男へと向き直った。
「・・・これで、あんたの怨念は晴れたのかな?安らかに眠ってくれ」
ポツリと漏らし、神鬼は壊れる世界を後にした。
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「っと、戻ってきたか」
《お疲れ様です、マスター》
「あぁ、何気に疲れた・・・さて、そろそろ戻るとするか」
少し背伸びをし、神鬼はナヘルタ王国へと駆け出した。




