第三十六話 波乱の理由
すいません!!予約投稿ミスってました!!!
ほんとごめんなさい、遅れて申し訳ございません、短くてマジすいませんでした。
*3/17 サブタイ修正しました。
「この願いを受けてもらうかどうかを決める前に、この事がおこった理由を聞いてほしい」
アルデルハはそう前置きしてから話し始めた。
「あれは、ほんの数日前の出来事じゃった・・・」
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儂らはただただ、平和に過ごしていただけじゃった。
あまり広大とは言えない土地であろうとも、商業が盛んだとは誇れなくとも、人がたくさんいるとは思えずとも。
民たちが笑い合い、日々を穏やかに過ごし、ゆっくりと時が流れるだけの、平和すぎる毎日を送っていたのじゃ。
そんな日常は、とある者達によって、一瞬で壊されてしまった。
そのとある者たちは、いきなり魔獣をけしかけてきた。
儂らは心底驚いたよ。なにせ、その者らを一切襲わず、儂らにのみ一直線に向かってきたのじゃからな。
その時は偶然、儂らの国に高位の冒険者がおって、その者が少しの間食い止めてくれたのじゃ。
その者に触発され、国の若者たちや兵士、低位の冒険者も武器を取り、国を守るために戦ってくれたのじゃ。
儂らはその者たちのおかげで、なんとか魔物たちを退け、国を守ることができた。
その為、儂らは油断していた。もうこれ以上騒動が起きることは無い、と・・・。
そんな時、儂らに向かって魔獣をけしかけてきおった者たちが、儂らの国に侵攻し始めたのじゃ。
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「・・・とまぁ、こんなものじゃ」
アルデルハがそう締めくくるも、神鬼はまだ目を閉じ、何かを考え込んでいる様子だった。
セルナが心配そうに神鬼を見ていると、突如神鬼が口を開いた。
「ーーそいつらはどこの国の者でした?」
「! それを聞くという事は・・・」
「はい。俺はその話を聞いたうえで、あなたたちの事を救う事に決めました」
「そうか・・・ありがとう、本当に、ありがとう・・・!!」
アルデルハは神鬼の言葉を聞くと、神鬼の手を握り、きつく締めた目に涙をにじませながら、何度も頭を下げた。
「そう謝らないでください、アルデルハさん。一国の王がそう頭を下げてはいけませんし、まだ事件は終わらせていないのですから・・・それで、その敵対してきた国とは、どこなのですか?」
「あ、あぁ・・・すまない、取り乱してしまい・・・」
アルデルハは少し照れくさそうに頬を掻くと、緩んでいた表情を引き締めてから告げた。
「儂らを攻めてきた国の名は・・・フィルダンテ王国。儂らとあまり変わらないほどの国土を有する国じゃ」
アルデルハがそういうと、神鬼の袖をアルが弱く引っ張った。
「フィルダンテ王国・・・たしか、道の途中ですれ違った商人からはあまりいい事を聞かなかった国でしたね」
「あぁ。気になったからやってたんだが、商人たちの言う情報を統合していくと、王が無能だという事、最近、武器を国が率先して買っている事の二つが見えてきたんだよ」
「という事は、まさか・・・!」
神鬼とアルの話が近くにいたため聞こえていたアルデルハは、神鬼が上げた二つの事を聞いた瞬間、何かに気付いたように身を震わせた。
「えぇ、多分アルデルハさんが思っていることで間違っていないと思います。
・・・この事件は恐らく、フィルダンテ王国と魔族がかかわっていると思います」
『えぇっ?!』
「なんとっ?!!」
神鬼の発言に、その場にいたすべての者が驚愕の声をあげた。
ーーー魔族。
それは人族に仇をなす者達であると教えられている。
その者たちの中でも知能の低い者たちなどは『魔物』と言われる。
『魔族』と言われる者たちは基本的に人に近い姿をしているが、人族よりも優れた身体能力と魔術適性を持っているため、魔族は人族を侮蔑しているとか。
なお魔族は人族とは全く異なる言語を発するため、人族とはコミュニケーションが取れないとも言われている。
「だ、だが、なぜ魔族が人族と手を組む?魔族は人族を軽視しているから人とは馴れ合おうとしない、というのを聞いた事があるが・・・」
「おそらく、というよりも空想に近いですが、こう考えれば納得がいきます」
神鬼がそう言うと、その場の全員が息を飲む。
「おそらく、魔族が魔族を引き連れてフィルダンテ王国に手を貸しているのでは無く、少人数の魔族が、魔物を連れてフィルダンテ王国に行き、力を貸してやるとでも言ったんじゃないでしょうか?それも、力を貸す代わりになにかしらの報酬を提示して」
神鬼がそう言うと、アルデルハさんは何かに気づいたようにハッとした。
「・・・フィルダンテ王国は長年、儂らの国と仲が悪かった。いや、あちらの国王が一方的に、じゃったのじゃが、武器を買い占めていたことから、遂に儂等に戦争を仕掛けようと思っていたのじゃろう。そして、そんな折に魔族が来おった」
アルデルハがそこまで言うと、神鬼がその後を続けるように話始めた。
「そして、協力を持ちかけられたフィルダンテ王国の国王はそれに乗り、魔族が魔物をけしかけた後に自分たちの兵を向かわせた・・・という流れがあったんでしょうね」
神鬼がそこまで話すと、周りは誰も喋ろうとしなかった。
そんな静寂を破ったのは、不敵な笑みを浮かべる神鬼だった。
「そんな不安な顔しないでください、アルデルハさん。俺が引き受けた以上、必ずあなたの国を救ってみせますから!」
神鬼は笑いながら言うと、アルデルハはもう一度、頭を下げた。
「・・・改めて、確認させてもらおう。
たとえ魔族が関係していても、お主はこの依頼を引き受けてくれるか?」
その言葉に神鬼は、やや微笑みながらも、真面目な表情をして告げた。
「はい。
たとえそいつらが強くても、たとえそいつらが魔族でも。俺は必ず、貴方との約束を守ります」
そう言葉をかわすと、神鬼とアルデルハたちはナヘルタ王国へと急ぎ足で向かい始めた。




