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チート勇者の異世界冒険記  作者: 松竹梅
第二章 いとも悪しきは人の欲
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第三十三話 龍少女VS龍王 

すいません。また遅れちゃいました。

本当、学習しない人ですみません。

ガガガガガガガガガッ!!


 硬いもの同士がぶつかる音を出しながら、神鬼と少女は戦いを続ける。


(今まで戦ってきたやつとは全く違うな・・・)


 迫りくる拳を、いなし、躱し、受け止める神鬼は、少女の力を冷静に分析していた。


(あの・・・えっと、なんだっけ・・・まぁ、トマホークの奴、でいいや。あいつはもちろん、アスモデウスに迫るほどのパワー。こっちのわずかなスキを狙ってくる狡猾さ。とんでもない奴だな、こいつ・・・)


 そこでいったん思考を止めて強めの一撃を放ち、少女を後ろに跳ばせることで距離を稼ぐ。


(こういうタイプは、先にスタミナが切れた方が先だが・・・)


「なぁ。面倒だし、とっととクライマックスにしていいか?」


「・・・どういう意味ですか?」


 神鬼はいったん距離を取り、精神を落ち着かせる。

 そして、自分の保有するスキルの一つの発動を意識する。


「・・・?!どういうことですか!なぜあなたから、人種であるあなたが、それを?!」


 神鬼の使うスキルの気配を感じ取り、それの雰囲気から何が使われるのかを知った少女は、叫ぶように問いかける。


「ふふっ。なぜかって?俺も、お前同様『龍族』だからさ」


 そういうと、神鬼は目を瞑る。

 少女は神鬼が使おうとしているスキルの発動を止めるため、神鬼に殴りかかる。


 しかし、突如神鬼の周りに現れた濃い霧が防ぎ、その行動は無駄となった。


 もはや止められない、と悟った少女は、神鬼から十分に距離をとる。


 少女が離れた瞬間、霧の中の神鬼が声を出し始めた。



 最初に、空が曇り始めた。


「手に生まれるは、全を斬る爪」


 次に、雷鳴が聞こえ始めた。


「口腔に生まれるは、全を穿つ牙」


 さらに、風が強くなった。


「背に生まれるは、全を覆う翼」


 また、雨が降り始めた。


「我、今より、天空の支配者たる種へと成らん」


 そして、途方も無い光量と共に、雷が落ちた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 

 雷が落ちた衝撃から回復し、目を開き前を見た少女は、目をさらに見開き、自然に口をあけていた。


 そして、ポツリと、一言つぶやいた。



「龍・・王・・・さま・・・」



 そう呟いた少女の前には、一匹の龍がいた。


 それ(・・)は、心を直接刻んでしまいそうな、大きな爪を持っていた。


 それ(・・)は、何もかもを貫いてしまいそうな、大きな牙を持っていた。


 それ(・・)は、天を丸ごと覆えてしまいそうな、巨大な翼を広げていた。


闇の如く黒く、しかし太陽の光を鈍く反射する鱗を持つ巨体から発せられるオーラは、その威厳は、まさしく『龍族の王』に相応しいものであった。


『へぇ。こんな感じなのか、【龍王変化】っていうのは』


天に轟き、地に響くような声で、神鬼は呟く。


そしてその神鬼を見つめる少女は、未だ呆然としていた。


『さて、戦いの途中だったな。今度はこっちから仕掛けさせてもらうぞ?』


神鬼がそこまで言うと、少女は我に返り、戦闘態勢をとる。


『んじゃまずは、爪かな?』


言葉と共に、神鬼は軽く爪を振る。


しかし、神鬼は『軽く』振ったようにしか思っていないが、くらう方はそんなものではなかった。


「ぐぅっっ」


少女は両手を交差させて神鬼の爪をガードする。


しかし、籠手と龍族のステータスのおかげか肉体は無事だったのだか、身に纏う服はところどころが小さな傷を負った。


『まだまだ大丈夫そうだな。じゃあ次は、これで』


そんなことは一切気にかけていない神鬼は、翼を二度三度はためかせた。


神鬼としては、『強めの風でなんか起きないかな』というぐらいの気持ちであった。

しかし、その巨大な翼は、神鬼の想像以上の力を持っていた。


翼が持ち上がり、それが真下に振り下ろされた瞬間、嵐の如き突風が発生した!!


「きゃっ!!」


少女は飛ばされまいと足に力を入れたが、踏ん張りが足りなかったのか、30メートルほど吹き飛ばされてしまった。


このままでは場外に出てしまう、と判断した少女は、自らも背中の翼だけを出すと、城内へと戻ってきた。


『うわー、まだ戦いを続けられるのかよ。ま、これで終わりにするからいっか』


そう言うと、神鬼は口の中にエネルギーを溜め始めた。


「?!、まさかそれは!!」


神鬼が龍になったとき同様、これからしようとしていることを察知した少女は、無防備になっている腹めがけて、渾身の一撃を放った。


しかしーー。


『まだまだ力が足りないな。俺のブレスを止めるなら、もっと強くなりな』


そんな攻撃は、神鬼はまるで蚊に刺されたぐらいにしか感じられなかった。


そして、神鬼の口に、赤、黄、白の光が混ざりはじめた。

その光の量が、神鬼の口から漏れ出るほどになった瞬間ーー


ゴォォォォ!!


三色が入り混じった光の柱が、少女へと降り注いだ。


少女は声を発することも出来ずに、光にのまれながら飛んで行った。


そして、その体が場外に落ちた。


周りで見ていた村人達(危ないのでしゃがんでました)は、恐る恐る頭を上げると、場内に一人、人の体に戻った神鬼が立っていた。


そして、アルはその姿を確認するとーー。


「勝者、ジン様!!」


アルが告げると、周りの人たちは歓声をあげて神鬼をたたえ始めた。


そんな歓声の中、神鬼は吹っ飛んで行った少女に歩み寄ると、その上体を起こしてあげた。


すると、ゆっくりと目を開けた少女は、少しづつ喋りだした。


「私が・・・負けた、んですよね・・・」


「あぁ。でも、なかなかいい試合だったぞ」


神鬼が褒めると、少女は少し頬を赤らめ、にっこりと笑った。


「ありがとうございます。えっと、あと、そのぉ・・・」


少女は少し間をおくと、決心したような目を向けて、神鬼にはっきりと告げた。


「私を、あなたの旅に連れて行ってくれませんか?」



神鬼が龍化して、攻撃して、なんで周りの人が無事なのかというと、事前に周囲に数いう結界を張っていたのです。神鬼が

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