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チート勇者の異世界冒険記  作者: 松竹梅
第二章 いとも悪しきは人の欲
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第三十話 拳VSトマホーク

あ、危なかった・・・。


おそくなってすいません。

あと、最後かちょっとグロいです。

ガキィィィイン!!


 洞窟の内部で、神鬼の拳とローディーのトマホークがぶつかり、甲高い音を出す。


「どうした?俺を()ればいい、とか言ってなかったか?」


「うっせぇ!おらっっ!!」


 トマホークを地面と水平に振るい、防ぎづらい攻め方をとる。

 しかし、刃の真ん中に拳に拳を当てられ、止められる。


 二振りのトマホークを同時に振り、手数で攻める。

 それでも、手の甲の硬さをあげた両の拳で、二振りとも止められる。


 片方のトマホークを投げ、それに対処されるよりも前にもう片方で切りかかる。

 やはり、切りかかってくるトマホークが追いつくより先に片方を叩き返し、もう片方を掴み止める。


「いい加減諦めな。これがお前と俺の、力の差だ」


「ッチ!!」


 ローディーは、叩き返されて後方へ飛んでいったトマホークを回収すると、そのまま神鬼から距離を取った。


「あぁ。もうめんどくせぇ。お前、まだ何か隠してんだろ?その隠し玉、とっとと使っちまえよ」


「ッ?!!」


 自分が必死に隠し、決して気取られないようにしていた一撃の存在を暴かれたことで、ローディーは激しく動揺する。

 しかし、その動揺を必死に隠しながら、ローディーはにやけながら言葉を紡ぐ。


「いいのか?これを使えば、間違いなくてめぇは死ぬぜ?」


「もとからそのつもりだろ?なら、とっとと使わせた方がいい。だが・・・」


 神鬼はそこまで言うと、右足を後ろに下げ左手左足を前にし、腰を少し落としながら、言葉を続ける。



「俺はいま、この武器()で使える、最大の技で、てめぇ最後の力をたたきつぶす」



 ゆっくりと告げたその言葉が、神鬼が放つ殺気が加わり、とても鈍い重みをもつ。


 その言葉に、ローディーはまた動揺しかけたが、今度は理性で押さえつけ、最大の一撃のために腕にオーラを込め始めた。


「へっへっへ・・・。後悔すんなよ?この俺に、この武器で使える最強の一撃を、使わせちまったんだからよぉ!!」


 灰色のオーラがローディーの全身を包む。

 鈍い光を持つそのオーラが、武器にまでその輝きを伸ばす。


「くらいやがれっ!【大轟斧(だいごうふ)】!!」


 叫びながら、その手に持つ斧を振りかぶる。


 すると次の瞬間、斧が少しづつサイズを変えていく。


 投げられる直前までは、ローディーの手に収まるほどの大きさだったが、ローディーが手を放した瞬間、その斧は急速に大きくなった。

 縦に四メートル、横に三メートルほどはある洞窟の通路でも、その大きな斧によってほとんどがふさがれてしまった。


「どうだっ!これが俺の持つ魔道具、【如意斧(にょいふ)】だ!!」


(なんでこの世界の技なのに、そんなダサい名前なんだよ・・・)


 心の中では突っ込みながらも、神鬼はその攻撃にあまり無駄がないのを感じた。


(なるほど・・・。この狭い空間だからこそ、あそこまで巨大化した斧は十分な恐怖になる、って訳か)


 神鬼が考えている間にも、斧は刻一刻と迫ってくる。


「だがやはり、俺に対して使うには、力不足のようだな」


 神鬼はそう言い放つと、深く息を吸い、ゆっくりと吐く。

 

 斧が風を切りながら迫ってくる。

 それでも神鬼は動かない。


 斧が壁に当たっても、その速度は全く落ちない。

 それでも神鬼は動じない。


 そして、ついに神鬼が動いた。


 自分からあと二メートルほどの距離になったとき、カッと目を開いたかと思うと、周囲のオーラがさらに濃くなる。



「哭動流拳術(けんじゅつ)(しまい)の型ーー【(とどろき)】!!」



 神鬼が技の名前を言いながら拳を突き出す。

 そして拳が斧に当たった瞬間ーー



 神鬼の背丈の何倍かある斧が、一瞬にして(・・・・・)、粉となった。



「はぁぁぁぁ?!!」


 ローディーはその光景を見て、前世と今世利用法の中でも一番驚いた。


 まさか自分の使っている斧が、何から何までがすべて、文字どうり『粉砕』されたのだから。


 斧を完全に砕いた神鬼は、そのまま真っ直ぐにローディーを見る。


「ひ、ひぃぃ!!」


「さてこれで、お前は全てを出し切った訳だ。これで終わりなんだよな?」


 神鬼の問いに、ローディーは答えられなかった。

 しかし、そのローディーの態度を見る限り、もう手を出し尽くしているのは確実だろう。


「そんじゃあ、お前には消えてもらう」


「ま、まってくれ!頼む、命だけはーー」


 必死に懇願するローディー。

 涙を流し、顔をくしゃくしゃにしながら、必死に土下座をする。


 それでも神鬼は、ローディーを冷たい目で見続ける。


「お前、今までそうやって命乞いしてきたやつを、逃がしてやったことがあるか?」


「そ、それは・・・」


「ねぇだろうな。つまりこれは、因果応報、って訳さ」


「い、いやだ。死にたくねぇ、死にたくなーー」


ドゴンッッッ!!


 必死に這いずりながら逃げようとするローディーの腹に、神鬼は容赦なく、自らの拳を叩きこむ。


「かはっっ」


「逃げようとすんじゃねぇ。俺はまだまだ殴りたりねぇんだよ」


 そういってローディーの髪を掴み、壁に強制的に立たせる。


「簡単に死んでくれるなよ?哭動流拳術二の型、【(つらなり)】!!」


 神鬼は先に忠告すると、両のこぶしを握り締める。



 そして次の瞬間、神鬼の拳が何十にも分かれた(・・・・)


 

 だがそれは、物理的に分かれたのではない。

 人間には視認できないほどの速度で、拳を振るい続けているのである。

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドドッ!!!


 永遠に続くかと思われるほどのラッシュ。

 一発一発に、岩を砕き骨を粉に変えるほどの力が込められている。 


やがて神鬼の殴打の音が聞こえなくなった。


しかし、殴られた本人は、もう全くと言っていいほど意識が無く、口から微かな呻き声を出すことしかできなかった。


「よし。これで終わりだ。ここまでよく頑張った」


神鬼はローディーを壁から離し、地面に転がす。

その衝撃で意識を取り戻したローディーは、まだ意識が覚醒してないようなふりをしていた。


(く、くそ・・・。よくもやりやがったな。この恨みは、いつか何倍にしてーー)


ふりを続けているローディーに、神鬼は足を振り上げる。


「俺はなるべく、禍根を残さないようにしている。ま、できる限りだがな。・・・ん?なんか、裏切られた、みたいな気持ちを感じるな」


神鬼の言葉に、まさしくそう思っていたローディーは体を少し震わせた。


「俺が言ったのは、【(つらなり)】の終わりであって、お前に対する攻撃を止める、というものじゃない」


そう言っても、ローディーは尚も不満気な、しかし焦りを含んだ感情を表してくる。


「もとより、お前はアルをさらって行った。だから、俺はお前を、お前たちを生かそうなんて考えてすらいなかったんだよ。じゃあな」


グシャ。


まだ何かを言いたげにしていたローディーであったが、神鬼は聞く耳を持たず、一気に足を振り下ろし、頭を砕いた。


「さて。これでこいつは片付いたし、アルと、子供達を探さねぇとな」


そう言って、神鬼はローディーの死体を後にした。




 

なんか、アッサリ終わっちゃいましたね。

ま。なんかモブ臭してたし、いいか。

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