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チート勇者の異世界冒険記  作者: 松竹梅
第一章 消える封印見ゆる真実
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秘話 観察する者

とっても短いです。でも、絶対に必要なんです。


今日三作目です。

 誰もいない、何も聞こえてこない不思議な世界。

 ただただ空間が広がっているだけで、そこに壁があるのか、天井があるのか、何一つわからない。


 その空間にただ一人、子供ぐらいの背丈の者が座っていた。


 ゆったりとした着物のような服。

 腰より下に垂れるほど長い黒い髪。

 そのか細い掌の上に、何かが映っている水晶を持っていた。


 その水晶の中には、魔王アスモデウスと戦う神鬼が映っていた。


「あぁやっぱり。ここでそれを使うんだね」


 水晶の中の神鬼が真名開放をした時、その者は、自分の予想が当たったことに手をたたいて喜んだ。

 しかし、次の神鬼の行動に、その者は目を見開いた。


「ありゃりゃ。アスモが刀と身体強化だけに負けちゃうなんて・・・」


 魔王アスモデウスを倒した神鬼を見て、口では悲しそうなようにしているが、その顔には喜悦の表情を浮かべていた。


「これだけの力があるなら、他の魔王に注意喚起したり、ちょっと力をあげたりしてもいいよね?」


 そう呟くと、その者は自分の懐に水晶をしまってから立ち上がり、いつの間にか現れていた黒い扉に手をかけた。


「君はどれくらいまで、化け物・・・いや、私たちと同じに(・・・・・・・)なってくれるのかな?」


 扉をくぐろうとしたとき、その者はポツリと呟いた。

 しかし次の瞬間、背中に冷たいものを感じた。


「?!・・・あ、もしかして、あの子(・・・)に聞こえちゃったかな?まいったなぁ~。あの子、あの人に関しては色々とすごいもんなぁ~・・・」


 その者は少し呆れながら、扉をくぐっていった。


 


 

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