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チート勇者の異世界冒険記  作者: 松竹梅
第一章 消える封印見ゆる真実
23/66

第十九話 学園生活17 勇者(アホ)との闘い

タイトルのわりに、実にあっけなく終わります。


あ、それと。戦闘・日常関係なしに第三者からの視点でお送りすることに決めました。

他の作品では視点を変えたりするかもしれないので、たくさん待ってください。


*8/29、9/2 訂正入れました。

「哭動神鬼!僕と勝負しろっ!」


「はぁ?」


 『色欲の洞窟』から帰ってきてから三日ほど経った時、教室でその日の授業全部が終わった為帰ろうとしていた時、箕田が勝負を申し込んできた。


「なんでまたそんなめんどいことを・・・」


 神鬼が『やってられない』というようなしぐさをしていると、その態度が気に入らなかったのか、箕田は声を荒げて言った。


「お前が途中から変な力を使いだしたってことは聴いた!そんな力があるんだったら、なぜその力を最初から使わなかったんだ!?」


 箕田の発言に神鬼の表情が固まり、。


「どうした?!何か言わないのか、この裏切者(・・・)!!」


 その一言を言った瞬間、その場にいた全員(箕田を除く)が、体全体を見えない何かで鷲掴みにされるような錯覚を感じた。その恐怖感の発生場所を追っていくと、そこには、神鬼がいた。


 ここにいた全員が感じた恐怖の正体は、神鬼が放つ威圧だった。

 

「箕田・・・てめぇにはわからねぇだろうよ」


「何をだ?」

 

 俺は、心底底冷えするような低い声で、すべてが恐怖を感じる暗い顔で、ゆっくりと告げた。


「この力のせいで、俺は周りから『化物』と言われたんだ。そんな力を、そう簡単に使うと思ってんのか?」


 俺の体からにじみ出ている黒いオーラにも気づくことは無く、箕田は何を言っているのかわからないと言った表情をしていた。


 そうして張り詰めた空気が蔓延していたその空間に、神鬼は終わりをもたらした。

 にじみ出ていたオーラを止め、表情を崩して話し始めた。


「まぁ、それも結構昔の話だ。つっても、忘れる気はねぇけどな。それはともかく、決闘だっけか?いいよ、受けてやる」


 神鬼の突然の発言に、箕田は戸惑った。


「どうした?お前が言ったんだろ」


「ま、まぁ、そうだが・・・」


「そんじゃ、練習場にでも行くとすっか。アルタット先生、練習場の使用許可が欲しいのですが、よろしいですか?」


 神鬼は教室にいたアルタット先生に声をかけた。ちなみに、アルタット先生はSクラスの担任である。


「あ、あぁ・・・」


 先生は二つ返事で了承し、教室の外へ出ていった。



****************************



・・・色々あって、剣術の授業をした練習場で決闘をすることとなった。


「さて、そんじゃ、この決闘で勝った場合に相手に飲ませる条件は何にする?」


「それは決まっている。

一つ目は、君が持って行ったあの槍を僕に渡すこと。あの槍は僕のような勇者が持つのがふさわしいからね。

二つ目は、今後一切、僕の(・・)女神たちに近づかないこと。君みたいな卑怯な奴が僕の(・・)女神たちの近くにいると、彼女達に悪影響が出るからね。

三つ目は、君の持っているスキルと持ち物すべてを僕に譲る事。僕みたいな勇者が持った方が、スキルやも君の持ち物たちも喜ぶからね」


「・・・それで終わりか?俺の方からは・・・それじゃあ、『神鬼様の方が強かったです。調子に乗ってホントーにすいませんでした』って言うにしよう」


「条件は決めたね?それじゃあ、両者、開始戦につきなさい」


 先生に言われて、神鬼と箕田は開始戦についた。


「・・・?ジンキ君。君は武器を使わないのかい?」


「まだ取り出してないだけですよ。武器を取り出す隙なんて、たくさんありそうですから」


「まぁ、君がそういうなら・・・」


 アルタット先生はそういってから神鬼たち二人から離れると、大声でしゃべり始めた。


「それではこれから、この二人の決闘を始める!よ~い・・・はじめっ!」


 開始の合図が練習場で響いた瞬間、箕田が突っ込んできた。


「くらえっ!【大断斬】!!」


掛け声と共にはなってきた技は、あの時迷宮の床をぶち抜いたものだった。


「そんなもんか?」


 箕田の全力の一撃を、神鬼は簡単にいなしてみせた。


周りから見ればとんでもないスピードで動いたように見えるかもしれないが、神鬼からすれば、ほとんど動いてないのと一緒だ。


 箕田の攻撃が地面にぶつかった為に、練習場の地面を蜘蛛の巣状にひび割れた。


「そんじゃ、次は俺から動くとするか。っとその前に・・・」


 神鬼はつぶやくと、箕田から距離を取って右腕を前に突き出す。


「【異空間武器庫(ウェポンズ・ワークス)】発動」


 神鬼がその言葉を発すると、右手の前に闇がうまれた。


「召喚、【時斬空絶(じざんくうぜつ)】」


 直後、神鬼の右腕に闇が絡みつき、肘ほどまで伸びた後数秒したら、徐々に闇が引いて行った。


 そこに現れたのは、一本の刀。

 刀の鍔は懐中時計のような形をしており、刀身の横側には時計の針が書かれている。


「・・・なんだその刀は」


「この刀の銘は、【時斬空絶(じざんくうぜつ)】。その場所に存在する『時間』と『空間』を斬ることができる刀さ。もっとも、気を流し込んで初めてこの刀の『権能』を扱えるんだけどな」


 神鬼は箕田にそう説明すると、刀に気を流し始める。


「っ!させるか!!」


 俺が何をしようとしているのかわからないながら、箕田は直感で『何かがおきる』と思ったようで、一気に突っ込んできた。


 しかし、次の瞬間、神鬼の姿は箕田の後ろに(・・・・・・)あった。


「なっ・・・?!」


 驚愕としか表せないような表情で、箕田は神鬼の方を恐る恐る見た。


「言ったろ?この刀は、『時間(・・)を斬れる(・・・・)って」


 神鬼は何気なしに、そう呟く。


ーー【時斬空絶(じざんくうぜつ)】。その刀の持つ力は、先ほど神鬼が言ったように『時間』と『空間』を斬る力を持っている。正確には、『時間を斬って(・・・)、他者が動くことのできない時間で自らのみ動くことができる』という力と、『空間を絶やして(・・・・)、その空間にあった物・距離・存在をなかったことにできる』という力である。


 まるでとある漫画のとあるスタンドにそっくりだが、それは気にしてはいけない。似てはいても違うものである。


 神鬼はまた刀に気を込め始める。

 その姿を見て、今度こそ止めて見せようと箕田が動き始める。

 

 しかし、それは遅すぎた行動だった。


 次の瞬間、神鬼の方に振り向いた箕田だが、その方向に神鬼はいなく、箕田が向いた方向の逆の向きに神鬼はいた。


 そして、箕田は音もなく、地面に倒れ伏した。


 長い静寂が練習場に響き渡った頃、アルタット先生がようやく動き始めた。


 地面に倒れ伏している箕田の口元に手をかざし、やがて立ち上がった。


「し、試合終了!箕田光輝殿が意識を失ったため、勝者、哭動神鬼!」


 審判の宣言が練習場に響きわたり、やがて、見学していた学園の生徒全員が大きな声をあげた。


『ウオオオオオォォォォォォ!!!』

いやー、みごとに咬ませ犬の仕事を果たしてくれましたね!


ちなみに、作品に出ている【時断空絶】。

あれ、ほんとに自分で考えたんですよ。

ホントですよ?!

たまたまであって、『キ◯グクリ◯ゾン』とか『ザ・◯ンド』を意識してやったわけじゃないんですよ?!

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