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10三回戦


俺は夢のまま試合会場へ行くことになった。

目を覚まさないんだから仕方ないじゃないかぁ!


受付「な~む~」

双星「なんですそれ?」

受付「いえー、今日で双星さんの生命が尽きると思うとねー・・念仏をちょっと。」

双星「死にませんよ?死にませんよね!?」

受付「いくら双星さんでも、土門将軍には敵わないと思いますよ。」

双星「そんなにも・・強いの・・?」

受付「そうですね。この国でもっとも強いといっても過言じゃありません♪」

ヒミカさんの嘘つき・・片手で数えるくらいの強さじゃなかったの?


双星「・・あ、俺急用を思い出した!」

受付「さ、控室へどうぞ。棄権なんかされたら私の評価が下がっちゃうんですから。」

双星「いーやーだー」

受付「覚悟を決めて♪」

双星「だが断る!」

控室に放り込まれた。

断ったのに・・えーい酒だ!酒だ!

飲みまくれーーーーーーーーーーー


・・・・


一升(1.8リットル)ほど飲んだらちょっと落ち着いた。

もういっぱーい!

おいしいお酒、しかもタダ!

・・試合なんてなければいいのに・・

こんこん。


受付「試合の時間です。遺書は書きましたか?」

双星「お酒飲んでました!」

酔っ払いながら控室を出る。


受付「毎回それでよく闘えますねぇ。」

双星「闘ってませんよ。相手が自滅しているだけです。」

受付「じゃあ今回は土門将軍が自滅ですか?」

双星「だったらいいなぁ。」

受付「はいはい妄想はその辺にして最後の闘いをどうぞ。」

双星「最後(泣)」

受付「最後(笑)」


・・

・・・・


俺がコロシアムの舞台へ行くと、歓声に笑い声が混じってた。

なんとなくおならという単語も・・出物腫れ物所構わずだもん。ぐすん。


土門「話には聞いていたが、本当に酒を飲んで闘うのだな。」

双星「お酒は飲みますが闘えません。武術とか一切経験ないので。」

土門「インスはそれで騙されたそうだが、儂は言葉で騙されたりせぬぞ。」

双星「全部本当のことです!」

受付「みんなー、私のライブに来てくれてありがとー。」

受付「私のためにこんなにも集まって嬉しい♪」

・・あの人、なに言ってるんだ?


受付「それでは一曲歌いま・・え、ヒミカさんやめ・・」

ヒミカ「失礼した。試合は我が国の土門将軍VS旅人の双星だ。正々堂々、勝負開始だ!」

俺が棄権しなくても、受付のおねーさんの評価はダダ下がりだと思う。


土門「ヒミカは少し堅苦しくていかんな。歌の一曲くらいよい余興だろうに。」

双星「真面目なんですよ。一応この大会って国家事業なんでしょう?」

土門「そうだな。真面目なのがあいつの良い点であり悪い点でもある。柔軟さが欲しいところだ。」

双星「こんなところでヒミカさんのことを気にするなんて、ずいぶん買ってるんですね。」

土門「・・あの子は才能がある。努力もしている・・みなの信頼も厚い。あとは経験だな・・」

双星「俺は地元で無能を振りまいていたから、よくわかんない話です。」

土門「では大会に優勝して故郷に錦を飾るつもりかな?」

双星「いやどーやっても優勝する見込みないですよ!?」

土門「ふふ、聞いてるぞ。なんでも秘密訓練をしていたそうだな。」

双星「対戦相手が知ってたら秘密でもなんでもないやん!というかなにそれ!?」

土門「指を天に掲げなにか不思議な修行をしてたそうじゃないか。」

双星「こういうやつ?・・こ、これはなんでもないです!!!」

指を少し(肘をまげて)天を指す。


土門「徹底した秘密主義という噂は本当らしいな。なにを起こすか楽しみだ!」

なにも起きません。


土門「話ばかりでは観客も退屈であろう。時間制限もあるしこちらもいかせてもらおうか!」

双星「痛くないように終わらせてください!」

五体満足で無事終わってくれれば文句はありません!


土門「ん?痛っ!」

双星「え、どうしました?」

土門「い、痛!痛!痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!」

え?え?

俺なにもしてないよ!

突然土門将軍が地面を転がり込んだ。

なにが起きたのかまったくわからないまま・・土門将軍は動かなくなった。

生きてる・・よね?

もしかしてこれが・・俺の本当の力・・?


ぶーん。

土門将軍の、鎧の隙間から一匹の蜂が飛び出した。

・・・・あー、蜂に刺されたのか。

運が悪いというか、蜂も男の汗と体臭が入り混じったところによく入り込んだなぁ。

・・ってことは・・


ヒミカ「・・・・そ・・双星選手の・・勝利、だ・・」

ヒミカさんが動揺したまま俺の勝利を宣言した。

観客席がざわざわしている中、俺は控室へ逃げることにした。


・・

・・・・


控室前の廊下には、正座している受付のおねーさんがいた。


双星「・・どうしました?」

受付「ふえーんヒミカさんに怒られましたー。」

そりゃまあなぁ・・あのマイクパフォーマンスはNGです。


受付「ふえーん、で、負けたんですか?敗北ですか?幽霊ですか?」

双星「いやまあ・・勝ちました?」

受付「なんで疑問形!?」

双星「え、えーと、対戦相手に不運がありまして・・」

受付「えー、一体どんな手段で勝ったんですか!?」

双星「いえですから・・相手の運が悪かった・・?」

受付「ちょ、ちょっとでいいから秘密を教えてくださいよ。いい金になりそうですっ。」

売るの?


ヒミカ「遊んでいるとクビにするぞ。」

受付「ひ、ヒミカさん!?」

ヒミカ「もう手続きは終わったのか?」

受付「い、いえまだ・・」

ヒミカ「早くしろ!」

受付「はいぃ!えーと、三回戦の勝利おめでとうございます。賞金800万とトロフィーです!」

双星「あ、ありがとうございます。」

ヒミカさんの勢いに俺までビビってる。

怒られるのは、そのー、苦手です。


ヒミカ「仕事はそれで終わりだな?」

受付「は、はいっ。」

ヒミカ「では来い双星!」

どこへ?


・・・・


試合会場から離れて軍の施設に入る。

着いたのは道場って感じのところ。剣や武術の訓練をしている人がいる。

からんからん。


ヒミカ「・・とれ。」

ヒミカさんが木刀を俺の方に投げたのだ。

とれ?取れってことか。

木刀を手に取ると、ヒミカさんも木刀を持ち・・構えた。


ヒミカ「来い。」

来い?え、なんかこれ、俺がヒミカさんと闘う的な感じじゃない?


双星「あのー?」

ヒミカ「・・お主が土門将軍を倒すなど信じられぬ。」

双星「俺はなにもやってませんよ。は、蜂が勝手に土門さんを刺したんです!」

ヒミカ「そんなたわごとなど信じられるか・・将軍を倒したように、私も倒してみろ!!!」

双星「無理です!」

ヒミカ「ならば死ね!」

んな無茶な!

ヒミカさんが一瞬で間合いを詰め・・俺の頭を木刀でぶっ叩いた。

い・・・・・・・・痛いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい


ヒミカ「抵抗せぬば死ぬぞ!」

双星「闘いなんて知らない初心者にどうしろとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

ヒミカ「まだそんなこと言うか!」

ヒミカさんの猛攻に、もう一方的なサンドバッグ状態でした。

サンドバッグって・・痛い、痛すぎるよ・・

何撃目か忘れたけど、俺は気絶した。


・・

・・・・


双星「・・ん・・い、痛い。」

体中が痛いぃぃぃ。


ヒミカ「・・目覚めたか。」

真の力に目覚めたいです。

あ、痛みを快楽に変える力とかはNO,THANK YOU.


ヒミカ「・・お主はどうして勝ち続けている?」

双星「わかりません。」

ヒミカ「なぜ土門将軍にも勝てたのだ?」

双星「わかりません。」

ヒミカ「お主は一体・・どんな戦法を使うのだ?」

双星「なにもしてないんです!本当なんです!」

ヒミカ「そういうのはいいのだ。本当のことを教えてくれ!」

双星「本当に本当になにもしていないんです!」

ヒミカ「頼む、この通りだ!」

ヒミカさんが土下座した。

いやあの・・本当になにもしてないのにみんなやられていくんですよー。


双星「あの・・本当に俺はなにもしていないんです。」

ヒミカ「・・そうまで秘密にしなければならないものなのか?」

だーかーらー、なにもないのー。


双星「じゃ、じゃあなにもしてないって証明します!」

ヒミカ「どうやってだ?」

双星「次の試合、体中縛って芋虫状態で試合に臨みますよ!それならなにもしてないことになるでしょう!?」

ヒミカ「・・あ、ああ、まあな。」

双星「それでいいですね?」

ヒミカ「あ、ああ・・お主がそれでいいなら・・まあ。」

双星「問題ありません!それで疑いをはらします。」

まったくもう、俺はなにもしていないんですから!


・・

・・・・


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