09秘密特訓
次の日。
今日は試合無し。明日の試合に備えて・・あれ、なにすりゃいいんだ?
メイド「おはようございます。」
朝起きるとメイドさんがそこにいた。
俺は黙って頷いた。メイドさんは・・いいね!
だがどうだろう?もしチャイナドレスを着ていた場合、よりエロくならないだろうか?
スリット部分から見える柔肌なんかもうそりゃあね!
ベッドに押し倒しても・・ああいやいや、純粋にお礼しに来てくれた子になんてことを!
双星「お、俺、外を走ってくるよ!」
メイド「は、はい行ってらっしゃいっ」
煩悩は、運動で打ち払う!明日の役には立たなさそうだろうけど。
付け焼刃以下の予感。
メイド「(・・夜のお相手とか覚悟してたけど、清廉な方です・・)」
・・
・・・・
よーし、走りながらイメージトレーニングだ!
まずジャブ!ジャブ!そしてストレート!
フルプレートアーマー相手にはまったくの意味なしである。
どうすりゃいいんだよ。
ここはあれだ、魔法をイメージしよう。
ちょっと走るのストップ。
指を天高く掲げ、空より雷を!
ライトニング!!!
・・まぁ、なにも起こりませんけどね。
ヒミカ「朝早くから特訓か?」
双星「ひ、ヒミカさん!?おはようございます!?」
ヒミカ「おはよう双星殿。指を空に向けて、雷でも落とすつもりか?」
双星「いえ違うんですよ。あ、蜂!蜂がいたから指差したんです。」
ヒミカ「蜂・・?」
双星「えーと、ひ、秘密特訓なので俺はこれで失礼します!」
ヒミカ「ああ。明日が楽しみだ。」
ごめんなさい明日は俺がみじめにやられるだけです。
五体満足で生きて帰れますよーに!
ヒミカ「蜂・・?なにかの暗号かなにかか?」
・・・・
?「あの男か・・」
路地裏から、ダークエルフが二人を覗いていた・・
・・
・・・・
宿に戻った。
メイド「お帰りなさい。夕ご飯はどうしますか?」
双星「食べる!」
メイド「宿の厨房を借りて作ったんです。あ、味見はしましたが双星様のお口に合うかは・・」
双星「双星様?」
メイド「あ、いえ・・その、なんてお呼びすればいいかわからなかったので・・」
双星「す、好きなように呼んで構わないよ。呼び捨てでもあだ名でも。」
メイド「なら双星様で。」
にっこりと笑うメイドさんはかわいかった。
俺慕われてるなぁ。
この信用を失ってはいけない!この笑顔を守れ!
そして夕ご飯おいしかった!
・・・・
双星「そろそろ休もうか。」
メイド「はい・・あの、やっぱりベッドは双星様がお使いください。」
ここは一人部屋なので、ベッドはひとつしかない。
二人部屋に・・と思ったんだけど、空きがなかったんで・・
大会期間中はどこもそうらしい。臨時の宿を用意しているそうだけど、いくら用意しても足りないそうだ。
俺がここを借りられたのも運がよかったのかな?
双星「俺は別に床でも構わないんだけど。」
メイド「いえ、明日は試合ですし、ベッドでゆっくりお休みください。」
双星「んーじゃあそうさせてもらうか・・どうせ明日で俺の大会は終わりだろうけど。」
うまく生きたまま負けたいな!
双星「おやすみなさい。床が辛かったらいつでも言ってね。」
メイド「はいっ。おやすみなさいませ。」
床といっても敷布団と掛布団はある・・が、あまり質が良くない。
この時期になると布団もバカ売れするそうだ。
まあ風が吹けば桶屋が儲かる的な、臨時の宿やるなら必要なものは大抵売れまくってる。
この時期だけ商売に来る人もいるそうだ。
・・・・
ベッドに入り、目を閉じる。
どうして俺は勝ち続いているのだろうか?
悪魔にでも魅入られた?誰かが闘技場の外からなにかしているのか?ただの偶然?
もし・・サイコロを10回ふって全部1が出たらそれを偶然と言うだろうか?
やはりそこにはなにか”カラクリ”があるのでは・・そう思わないか?
ちなみに、10回連続で1が出る確率は60466176分の1です。
あれ?
ベッドがもぞもぞしてる・・なんか動いてる?
ちらっと目を開けて横を見る。
メイド「あ、ごめんなさい起こしちゃいましたか?」
・・目の錯覚か。
女の子が俺と一緒に寝てくれるなんてありえないありえない。
俺は目を閉じ、瞑想に入った。
・・
・・・・
輝く朝!
俺は夢を見ている。
だってそうだろう?
俺のすぐ隣で女の子が寝てるんだ。
ありえない。これは間違いなく夢だ。
例え学校の先生が現実と言おうが夢だ。
例え王様が現実と言おうが夢だ。
例え神様が現実と言おうがなにがなんでも夢だ!
現実はそんな甘くはないんだよ!!!
メイド「・・ん・・あ、やだ私ったら、ご主人様より遅く起きるメイドなんていませんよね。」
双星「・・おはようございます。」
メイド「おはようございます。」
メイドさんが笑顔で挨拶する。
夢・・だよね?
メイド「すぐ朝ご飯の支度しますね。今日の試合で力を出せるようなのを作ります!」
誰か夢だと言ってください。
俺は・・俺は絶対こんな現実認めない!
こんな現実、不安で押しつぶされそうです!!!
・・
・・・・




