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はじめに  作者: 師走
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苦しさに耐えかねて

喉を掻きむしって掻きむしってしても、安息は訪れなかった

バカヤロウ

私はそう呟いて足を崩す

ここは海だ、そう、深海だ。沈んで真っ暗な場所で誰にも悟られずに死ねばいい……

そうすると、自分の体が本当に冷たくなったようで笑けた

そうだ、鳥肌立つようなところでグシャグシャになって仕舞えばいいんだ

どうせバラバラになって餌になるだけさ

もともと私はこの世にいなかったんだから、またそこへ回帰するだけ。なんのこともないでしょう?

循環。そう、循環だ。

そうして仕舞えばいいんだ

失せやがれ、自分。




「…と、思ってみたんだけどね」

「うん」

「ほら、深海ってさぁ、アンコウがいるでしょ?」

「あー、いるねぇ。多分」

「だからさぁ、ウチぃ、真っ暗なのが理想なのに、あいつがウチの真横を通ってったら、明かりがついちゃうのよ。分かる?」

「はぁ」

「だからぁ、完全じゃないなー、って」

「マイナス思考なんだねー」

「そうかなぁ。楽しいよ?そこそこ」

「ふーん」

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