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はじめに  作者: 師走
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芋虫がね

木に突き刺さっていましたよ

恐らくモズの仕業なのでしょう

それで、その顔をよく見てみたんですがね

悲痛というは感じられませんでしたよ

それでいて、ああ、もう死ぬのを覚悟したんだ、という表情でもなさそうでした

あっけらかんとぶら下がっているわけですね

くちばしに挟まれて、鋭利な棒で串刺しにされて、体液が流れるままに太陽光を浴びて、それでも飄々としていらっしゃったようです

モズという生き物はですね、ハヤニエにした虫を忘れ去ってしまうようですがね

あのお顔で忘れ去られるのだとしたら、かえって信仰の対象になるんじゃあないでしょうか

何、私ですか?

ははは、死ぬときにはとびきり苦しくて悔しそうな顔をしてやりますよ

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