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はじめに  作者: 師走
28/629

31

苦し紛れに

唾路を吐き捨てると

そのどろっとした液体の中に

何もないことに驚いた

私は色のついたものを食う

キャベツであっても薄い黄緑

だのに、この液体は、純粋な綺麗さがある

どうしてだろう

私の体内において、何がこう変化したのか

私はますます分からなくなって

頭を壁にうちすえる

ごつんと小気味の良い音がして

ただそれだけだ

虚無ではない

それでも豊満であろうはずもない

無口ないじめだ

陰湿だ

そう思うと

どこかからほんのりと

吐瀉物の匂いがした様にも感じられて

私は目を閉じた


む あ

あの きみ

やつは ぼくを

たいへん よんだね

きけんだぞ わかってる

おまえさんは ぜんりょくで

ちかづかないで やらせてもらう

じっとしてなさい それでまんそくだ

そうしていれば ところできみは

あいつだって どんなわけで

むりをして ぼくなんか

きたりは よんだの

しない わから

から ない

な ね

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