幕間 桜の下に埋まるモノ
この話にはグロテスクな表現がございます。
なるべく根っこを傷つけないようにアタシ達はシャベルで土を掘り返していた。
「奏悪いね、せっかくの春休み、せっかくここに来たばかりなのにこんなことに付き合わせちまって…もし、文句があるならこの下に埋まっているやつかそこの幽霊に言ってくれ!!」
アタシは地面を右手に持ったシャベルの先で突つき左手でアタシの後ろにいる翁のお面を被り、くるくる回る幽霊をスコップで振り払った。
「いえ、構いませんよ。僕自身荷解きも終わって、暇でしたし」
最初は無表情で感情の起伏が少ないと思っていた少年が少し楽しそうにし微笑んでいる。
「それにしても随分深く掘ったのにまだ見つからない…」
あれから2時間経ったしかし、相変わらず土ばかりで目的のものが見つからない本当にここにあるのかすら怪しくなってきた。
あの馬鹿幽霊適当言ったんじゃないだろうねぇ。
「そろそろお昼にしません……ん?」
奏のシャベルが何かにぶつかった。
シャベルの先には白い何かがあった。
「これ……骨ですか?」奏は青ざめず、冷静に平坦な声で骨を指差していた。
「あぁ、骨だね。それも人の」アタシはそう答えた。
「うわー、俺桜の養分にされすぎ」
やっと口を開いた幽霊は割と気楽そうな口調だったが仕草は残念そうだった。
「あーあ、ここに巴がいたらさぞかし面白っかったのに…」
そんなことをつぶやきながら骨の中に入っていった。
それからしばらくして桜の木の根の下に埋もれていた骨が起き上がり、土を掘り返して出来た穴から立ち上がった。
一歩ずつ歩くごとに内臓(中身)が付き、次に肉が付き、そして皮膚がそれらを覆い、最後に毛が生えた。
奏も流石にその光景を見て気分を悪そうにしていた。
そこには素っ裸の暗い夜みたいな青みがかった黒色のぼさついた長髪の男が立ってのいた。
「久しぶりの肉体だなぁ」
伸び放題の前髪で目元は見えない
「服は流石に土に還ったか…それに、髪も切らなきゃなぁ…あぁ、でも先になんかしらの衣服を用意しないとなぁ 巴が帰ってきたら 叱られるしなぁ…」
あいつはそんなことをぼやきながら縁側から 屋敷の中に入っていった。
年中咲き誇っている桜のの周りに生えている木々や植物も綺麗に花々をつけ、どこからかカッコウの鳴き声が聞こえた。 もう 春は近い。
もう少ししたら登場人物紹介はさみます。




