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神々の愛し子  作者: chima
神様のてびき
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神様修行②


『さて、魔力属性も知れたことだし次は引き出し方を教えよう』


「はい!」


『とはいえ、決まりはない。そのうち動作なしに使えるようになるもの。あくまで、このようにすれば力を引き出しやすいということ』


こくり。真剣に頷き先をまつ。


『では、ルナは自然と使いこなしているだろう緑の力から。ここに魔力により育てられた花の種がある。通常はそれを魔力を込めながら植え育て時間をかけて行う工程。更に、それを加工していくとなると魔力で作るとはいえ品質維持は高度の力を持たないものには辛いもの』



ぽんっと掌に現れたのは赤白青緑オレンジ茶クリーム色の七色の種。ひまわりの種のような形をしていてかわいらしい。



『しかし、魔力ではなく神力を籠める。えー、想像するのだ。例えば、その土に普段同様に植えてみなさい』



「いつもと同じ? はい……」


スコップのようなものでサクサク土を崩す。そして、大きな容器へふるいをかける。畑じゃないからこれで。余分な根っ子は見つからないけど不要物がないかのチェックでもある。終わったら、鉢植えの底に石を程よく詰めたい所だけど、ないから効力の切れた綺麗な魔石を代用。それで土を詰めながら程よく固める。そして、等間隔に指を埋めて穴をあけると種を落としていき土を被せる。元気に成長しておいで。確かハーブとして使える花だったから、風味良く、栄養たっぷり育っておいで。


最後にお手製肥料の小袋がポーチに残っていたからそれを土に振りかけて水をかける。



「できました……」


『うむ。そなたは気づいているかな? 随所で力を籠めていた』


ぽかん。普通にと言われたから普通にやったのだから力も何もない。ふるふると首をふる。


『例えば工程を頭に浮かべ更に成長を想像しながら対象物へと想いを告げる。それで、ひとつ神からの力の受け渡しとなる。“想い”というものは良くも悪くも一番の力の源となる。言霊とよばれるものがあるだろう? 人であっても言葉に出せば何かしらの力を持つことがある。神のような力を持つ者は言葉にせずとも言霊を造るように想いで命じれば成せてしまうことが多い。


もちろん自分の領域の事に限るがな』


ちょっと難しいけれど、なんとなくわかる。今までも、夏の日照りが酷くて野菜が駄目だと思ってたときに祈りながら対処を施した所は翌日には見違えるように元気になっていた。


どんなに難しい作物もイメージしながら世話をしていくと元気に育ってくれた。


逆にぼーっとしてたりすると上手くいかなかったり。



「なんとなくわかりました」


『今はそれで良い。そのうちわかってくるだろう』


「はい」


『同様に言えることは青の力。とはいえ、何も無いところに水を出すほどの力は無いようだな。けれど、砂漠でもないからな。例えば山に居たら湧き水や地下水など水分を含んだものが多くある。空も同じで雲ひとつ無ければ風を使い雲を呼び雨を降らせることもできる。緑と同じく想像すれば良いのだ』



便利だろうけど……


「あの……勝手に雨降らせてもいいのですか?」


『そこに気がつくのは良い子だな。……そう。そこが問題となる。


神は裁かれることは殆どないが、神もひとりではなく数多存在するが故に、秩序が存在し故意に地上を貶めるような事をすることは他神との揉め事となる。上位の神は少し特殊だから身内で叱りあい庇いあいフォローし合うとなるがね。神も神の国があり日本神界のように他世界の神との不可侵協定や決まりもある。目に余る行為は神籍剥奪となり罰を受けることになる。最低限、上位神は置いておいて、自分の不始末は自分で片付ける事がマナーだろう。


ルナは我らの子だから力をみても立場も上位神といえるだろう。しかし、神として幼く未熟だから学ぶ必要がある。どの世界においても尊いものは命である。我らの気の高ぶりを上手く処理出来なければ、今回のように地上に災害が発生しかねない』



『もちろん制御の方法を学べばどうとでもなる。また、他の神との協力で万が一の時に補助や措置を頼むことも方法のひとつ。今回は土砂崩れを管轄外の神が措置に入った。そうしてくれたのは神々同士の良好な関係と先立って協力関係を結んでいたからだろう。ちなみに、精霊は我らに従う存在と共に協力関係でもある。


雨を降らせるのは構わない。我は神の王であるからルナが力を使うことを全面的に認め、何かあれば助けよう。おそらく他の神々も我が子の行動は制御しないだろうし、補助や措置も喜んでしよう。されど、限度というものを守り、その行いによる負担は無いかを同時に学びなさい』


「はい。私も、他の神様とも話して大切なことを学んでいきたいとおもいます。何かあれば補助をお願いできるよう頼もうと思います!」



これまでの常識とかけ離れたファンタジーな分野だから難しい所はあるけど、迷惑をかけそうならば伝え協力を頼むのは常識で、迷惑をかけないように学ぶのは力を使う上でのマナーだと理解できる。それだけの、人の生活や命にも関わる力をもっているんだ。だから、その事に恐怖もあるけど人のためにもなる力を持ち腐れにしないで使いたい。



『ああ。本当に良い子だ。そうしなさい。さて、講義に戻ろうか……』


その後も力の使い方を少しずつ試しながら吸収し、感覚としては科学の実験の時にわくわくして実際に試して楽しくて難しくて悔しくて成功して嬉しくてといったように有意義に第一回の講義を終えることができた。



思ったより長く時間をかけていたようで既に陽が傾いていた。力も多く使ったからか、普段よりも疲労感があり体が重い気がする。



『みゃぁー』


「あら、ふぃーさんお迎え来てくれたの?」


黒い綺麗な毛並みに頬擦りしたくなるのを抑え、手のひらで優しく撫で付けるとゴロゴロと喉を鳴らして身を預ける姿は疲れた体に染み渡る癒し。



ひょいっと抱き上げ自室へと戻る


「今日は一緒に寝ましょうね? フィーさん」


たまには癒しを抱いて眠りたい。真ん丸の眼が凝視してきているのをみて髪飾りが気になるのかな?なんて猫の特性を思い出しながら歩みを進めるルナでした。



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