訪問者
海から帰って来た翌日俺は惰眠を貪っていた。仕方ないよね。昨日も帰るだけじゃなくてショッピングセンターに寄ったりしたし。
「…ん。まだ朝10時か。もう一回寝よ。」
また明日から仕事だからな。リニューアルオープンのセールもあるし。
「トントン。」
誰だ。俺の眠りを妨げるのは。無視しよう。
「……トントン。」
しつこいな。この部屋には今誰もいません。
「……店長さん。」
俺は飛び起きて服を着替える。え⁈。マミ何しに来たの?。部屋片付けてないよ。
「待って待って今開けるよ。」
仕方ない。待たせる方がまずいだろ。俺は部屋の鍵を開ける。
「どうもーやっと開けてくれたっすね。」
都がいた。マミの姿はない。
「……ガチャガチャガチャ。」
俺は慌ててドアを閉めようとする。
「ガシッ。そうはいかないっすよ。」
クソ、ドアを閉めるのを防がれた。
「なんでお前がいるんだ。マミの声がしたぞ。」
「携帯に録音していた声っす。」
姑息な手を使いやがって。
「とりあえず入れてもらうっす。」
侵入を許した。俺の休日が。
「何の用だよ。」
「別に用事はないっす。暇だったんで。」
「じゃあ今すぐ帰ってくれ。」
「お!。この番組見たかったんすよね。」
自分の家で見ろよ。
「そんなに暇なら実家に帰れよ。」
お前が帰らないと面倒なことになるんだよ。
「………。」
黙秘。…こいつしばらく帰ってねーな。あの妹は黙ってないぞ。
「…今週中には帰っておけよ。面倒だからな。」
今日はこいつに昼飯を作らせよう。俺の眠りを邪魔した罰だ。




