会話のテクニック
「店長、聞いてくださいよ。今日の講義で面白い話を聞いたんすよ。」
都が話しかけてきた。
「前にそう言ってきて聞いたらヤバイくらい腹立ったんだけど。」
あれは本当にやばかった。世の中の理不尽を思い知ったね。きになる人は第93部を読んでくれ。
「今度は大丈夫すっよ。」
ほんとか?。
「それじゃあいきますね。会話のテクニックなんすけど…」
会話のテクニックか。ちょっとは使えるかもな。
「イエスバット法っていうのがあって、相手の意見に反対する時、いきなり否定するんじゃなくてはじめに譲歩してそれから意見を述べると会話が上手くいくらしいっす。」
「…それのどこが面白いんだよ。」
為にはなるが面白くはないぞ。
「いや、店長はいつもアホみたいに否定から入るから大人としてダメなんだな、と思って面白かったっす。」
……。
「ぶっ飛ばすぞ。全然面白くねーよ。」
なんなんだこいつは。
「今も否定しか言ってないっす。」
「今のはお前が悪いだろ。肯定したら自分がアホですって認めなきゃいけないだろ。」
「…まぁわかってて言ったんすけどね。」
本当にぶん殴ってやろうか。
「目をつぶって顔を出せ。」
唸れ俺の右腕。
「てんちょううるさいで。」
桜子がやってきた。いや、そうは言うがな今のはこいつが悪いだろ。桜子にこれまでの話をする。
「ウチも聞いたことあんでイエスバット法。あれやろ、イエスって言うまでバットで殴んねやろ。」
サイコパスか。恐ーよ。
「いや違うよ。そんなんじゃないよ。俺が言ってるのは会話のテクニックなんだよ。それはただの拷問だよ。」
都も動揺している。こいつと結婚したら都死ぬんじゃないか?。
「ウチも今度からイエスバット法やってみよかな。」
そう言いながらこちらを見る桜子。え⁈俺じゃないよね。都だよね。…事務所への持ち込み制限を検討すべきだな。




