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第21話 はじめての自校での試合

山梨遠征から帰って来た。


姫星は早速SNSに初勝利を報告。


たくさんの暖かいコメントが嬉しかった。



少し経って榊原先生が体育館にやってきた。


普段はコーンホールのことをなにもわからないから、邪魔をしたくないと言って来なかったのだ。


「今日は大変おめでたい話があります。全国大会に出場したということでボードが支給されました」


新品のボードがやってきた。


今までは私がもらった塗装の剥げたボードしかなかったから嬉しかった。


早速サイトに届いたボードと一緒に記念撮影の写真を上げた。


これに即座に反応したのが越生北高。


練習試合を新座西でやりたいと依頼してきた。


ただし、試合は私抜きだった。


越生北は県予選に向けて部内の候補の選定の試合とのこと。


私が出ると実力差がありすぎると言われた。


さおりさんは、「私は試合には出ません」と言っていたが、


部長命令で無理やり出場させることにした。


「分析ばっかりじゃつまらないでしょ?」


私はそう言って、半ば強引にさおりさんをエントリーさせた。



後日越生北高がやってきた。


榊原先生が気合を入れて体育館を貸し切った。


ボード2枚なのに……


越生北の部長の本田さんと久しぶりの再会を果たし、試合について話し合った。


試合は以前対戦した時と同じカードとなった。


あの時は初めての試合で、理恵が3-21。


さおりさんと姫星さんが0-21で敗れている。


ボードが2枚なのでさおりさんと姫星さんが先に試合をすることになった。


試合開始の直前に、体育館に人がたくさん入って来た。


女子バスケ部と女子バレー部だ。


普段私たちの横で変な布を投げてるだけと思っているので、試合がどんなものか見にきたのである。


観客が増えたところで私が観客席に呼ばれた。


わからないから解説をして欲しいとのことだ。


私もコーンホールの試合を見てもらいたかったので了承した。


そしてさおりさんと姫星さんの試合が始まったのである。


「なんか輪投げみたいだね」


「穴に入れれば勝ちなんでしょ?」


「やっぱ地味かも」


観客からは手厳しい言葉の数々。


少し経つと「なんで穴に入れないで手前で止めるの?」


「あっ直接入った。あの子やるじゃん」


「あ~惜しい。もう少しだったのに」


次第に応援や質問に変わって来た。


試合はさおりさんが15-18。


姫星さんが17-17と2人とも接戦である。


「「「新座西ファイトー!」」」


私はびっくりして声をした方を見た。


3人の生徒が自分の部活の応援スタイルで応援を始めた。


まず姫星さんの試合が終わる。


17-21で負けてしまった。


しかし観客からは「惜しかった」という声と拍手が起きる。


そして。


さおりさんがエアメールショットを決めた。


会場が盛り上がる。


そこで試合が終わった。


21-18と逆転勝ちだ。


2人ともかつては同じ相手に0-21で負けていた。


素晴らしい成長と私は思った。


さおりさんがやってきた。


「部長勝ちました」


「さおりさんやったね。頑張った」


周りから拍手が起きる。


さおりさんが照れくさそうだった。


次は理恵の試合だ。


理恵のゲットアラウンドショットに大歓声がおきる。


「すごいまわりこんで入れたよ」


「あれかっこいいね」


理恵の技を見て、


「あれどうやって投げてるの?」


と質問が飛んできた。


私が解説。


「私も投げてみたいな」


そういってくれる人もいた。


理恵は21-5で圧勝した。


3人とも成長がすごい。


私も負けていられない。


そして普段体育館で一緒に部活をやってる人たちに認められた気がしたのが嬉しかった。

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