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第19話 甲府国際高等学校

榊原先生の引率により、山梨県の甲府へ遠征をした。


榊原先生は最初の頃はやる気が全くなかったが、最近はみんなを気にかけ応援もしてくれる。


今回の遠征にもペットボトルのお茶などを配る心遣いもしてくれた。


甲府国際高校に着くと向こうから長身の人がやってきた。


「よくおいで下さいました。私が甲府国際の部長の石井です」


「新座西の宮原と申します。よろしくお願いいたします」


「ご丁寧にどうも。さっそくですがどういう試合形式にします?」


「2対2で」と私が言いかけた瞬間


「3人勝ち抜きでお願いします」とさおりさん


「わかりました。太田、近藤」


呼ばれて2人の生徒がやってきた。


「うちのホープ2人でね。よろしく頼むよ」と石井さん


こちらは3人に慌てている。


「3人目は姫星さんお願いします」とさおりさん


「えっ私?」


「はい。頑張って下さい」


こうして先鋒・中堅・大将の3人勝ち抜き戦が始まった。


先鋒戦は姫星さんと近藤さんだ。


コイントスで近藤さんが先攻。


近藤さんは手堅い作戦でポイントを稼ぐ。


姫星さんは緊張している。


1ラウンド目は近藤さんが勝った。


0-4だ。


「やっぱり私じゃ……」と姫星さんは思った。


「姫星さん、負けるな」と私が言う。


「そうです。気合で負けないで」とさおりさん


姫星さんはブロックとスライドショットで攻める。


近藤さんもスライドショットで対抗する。


途中から一進一退の攻防となった。


17-17。


次のラウンドで決まるかもしれない。


近藤さんは1投目をスライドショットで入れ、2投目と3投目は外したがブロックをする形になった。


姫星さんは1投目と2投目をスライドショットで入れたが3投目はブロックが邪魔になり、近藤さんのビーンバッグの手前で止まった。


近藤さんは押し込もうとするが姫星さんのビーンバッグにあたり入らない。


現在ボードの上には近藤さんのビーンバッグが3つ。


姫星さんのビーンバッグが1つ。


ボード上は渋滞状態だ。


姫星さんが集中する。


20秒近く沈黙が続く。


その後に姫星さんが投げる。


そのビーンバッグは綺麗な弧を描いて穴に直接入った。


エアメールショットだ。


このラウンドを10-6で姫星さんが取り、合計21-17となり姫星さんが勝った。


初勝利である。


姫星さんは新座西のみんなのところへ戻り、抱きついた。


「私初めて勝ったよ」


新座西がまずは1勝した。


甲府国際をみると、石井さんが眉間に皺を寄せ、不満げな表情を浮かべていた。

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