第15話 宮原楓vs小野玲奈
コイントスが行われ私が先攻になった。
「ヘイ。またエアメールショットかい?」
私は無視をしてビーンバッグを投げた。
穴の手前で止まる。
小野玲奈も穴に直接入れずに私の手前で止めた。
私はすかさずエアメールショット。
小野玲奈もエアメールショットを決めた。
3投目も、2人ともエアメールショットを決めた。
4投目、私は勝負に出た。
自分のビーンバッグを狙い、やや重心を下げる。
放たれたビーンバッグは私のを押し出し穴に入り、さらに今投げたのも穴に入った。
4バーガー。
「ヒュー!いつの間にそんな技を」と小野玲奈
小野玲奈も同じことをしようとする。
しかしビーンバッグに当たるも両方とも穴には入らず。
12-8で4ポイント先取した。
会場の川口南校がざわつく。
小野玲奈が先制されたからだ。
私はまたも穴の手前でビーンバッグを止めた。
「狙いもいい。テクニックもある。だが相手が悪い」
小野玲奈は私のビーンバッグを外に弾き出した。
現状ボードの上には小野玲奈のビーンバッグだけがある。
同じ手は通用しない。
私は2投目、3投目とエアメールショットを決めた。
しかし小野玲奈も2投目3投目とスライドショットで得点を重ねる。
4投目の時点で6-7で負けている。
しかも穴の左には小野玲奈のビーンバッグが。
ここは勝負。
小野玲奈のビーンバッグを外に弾き、私のも穴に入れる。
それしかない。
重心を低くして投げる。
小野玲奈のビーンバッグを外に弾いた。
しかし穴には入らなかった。
小野玲奈は楽々と穴に入れた。
7-9でこのラウンドは負けた。
会場が再び湧き上がった。
でもトータルでは4-2で私が勝っている。
小野玲奈が穴の手前でビーンバッグを止めた。
エアメールショットだ。
小野玲奈が3投連続スライドで押し出して入れる。
私は2回連続でエアメールショットを決めていた。
私の3投目。
エアメールショットを狙ったが穴の右側に当たり入らない。
小野玲奈の4投目は自分のビーンバッグを押し出し穴に入れさらに今投げたのも入れた。
4バーガー。
私の選択肢は2つ。
まずは穴に入れて負けるが得点を最小の2点負けで抑える。
それでもトータルでまだ同点だ。
もう1つは穴の右側と今投げるのを同時に穴に入れるのを狙う。
成功すればこのラウンドはドローになる。
どっちにする。
ここは勝負だ。
イメージは右にあるビーンバッグの左半分を狙うこと。
深呼吸をして慎重に投げる。
ビーンバッグの左側に当たった。
しかし両方入らない。
このラウンドも小野玲奈が制した。
トータルでは4-6と逆転された。
この後も小野玲奈の猛攻は続く。
2度勝ったが後は小野玲奈が制した。
終わってみれば10-21で負けた。
「ごめん、さおりさん、理恵。敵を討てなかった」私は心の中で言い、離れていった。
「ヘイ!リトル成長したがまだまだねー」
小野玲奈が何か言った気がする。
みんなの所に戻ると「ごめん」とだけ言った。
3人が励ましてくれた。
「全国大会でリベンジすればいい」と誰かが言っていた。
悔しさと自分の実力の無さに苛立ちを覚えた。
もっと。
もっと強くなりたい。




