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第10話 小野玲奈

小野玲奈が楓と試合をしようとしていた。


「待って下さい。宮原部長は試合をしたばかりで疲れています」


何と言ってきたのはさおりだった。


「ユー。全国大会では1日に何試合あるか知っているかい?決勝まで行くなら6試合するんだぜ。1試合でギブアップかい?」


「ありがとうさおりさん。でも私はやります」


「そうこなくっちゃ。ミーが育ったミネソタ州ではキッズのころからやっていたのさ。本場の空気を味合わせてあげるよ」


私は気合を入れ直す。


「でもまあユーが疲れてるのも事実。どちらか先に10ポインツでいいだろう。オーケー?」


「わかりました。勝負です」


コイントスで小野玲奈が先攻になった。


小野玲奈は全身を使わない。


腕の振りだけで投げた。


ボードの手前に落ちてそのまま滑り穴に入る。


こちらも穴の手前に落として入れる。


勝負は互角に見える。


小野玲奈が4バーガーを決めた。


私も4バーガーだ。


「ナイスファイト。ユー、ミーの相棒にしたいね」


そして小野玲奈はまたしても4バーガー。


私の4投目。


ビーンバッグが着地した瞬間、わずかに弾んだ。


穴に入らず小野玲奈の勝利に。


「ユー。投げる時の回転には注意しないとね。ミス宮原」


小野玲奈はまったく外さない。


こちらはたまに穴に入らないことがある。


結果は0-10のストレート負けだった。


「ソーリー。ユーを買いかぶりすぎたよ」


これが全国トップレベルの実力。


項垂(うなだ)れる私を3人が励ましてくれた。


帰り際に理恵の結果をみると8-21で負けていた。


自分が負けて悔しいはずなのに私を励ましてくれる。


理恵には感謝をした。



後日さおりさんから提案があった。


「やはり私たちは圧倒的に経験不足だと思います。もっと対外試合をやりましょう」


「次は残りの埼玉の上尾(あげお)学園に申し込む?」と理恵が言う。


「いいえ。上尾学園はコーンホールに積極的ではありません。他県の強豪に申し込みましょう」


「なるほど、どこが強いか調べないとね」と私が言うと


「もう調べてるわよ。次は千葉に遠征です」と姫星が言う。


「千葉?」と理恵


「千葉の船橋総合高校。ここに博士と呼ばれている選手がいるの」姫星が3人を見ながら言ったのだ。

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