第20回「震えぬ声、触れえぬ君に」
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第20回「震えぬ声、触れえぬ君に」結果発表
1位 髭虎 さん 3票
武道館が拍手と喝采に包まれる。
渦巻くような熱狂、その中心にいるのは僕ではなく……たった17歳の少女だった。
絶世の歌姫ーー花泡詩織。
鳴り止まぬ歓声を、脚光を浴びるその少女を、あぁ僕は今どんな表情で眺めているのだろうか。
無感情を装った口元がピクリと震えるのがわかった。
2位 廃墟の地 さん 2票
- 序文 -
花嫁が礼服を揃えて、物忌みするまでに、式の森閑さは犇犇と深まっていった。
昇階唱と詠唱が式を包み、夫が帰天していくのを、シルヴィア・スティグレールは一人淋しい顔をして一縷の歌声を上げながら、大粒の涙をポロポロと流していた。
- 1 -
敏郎はアルザス地方のキンツハイムにある成城高等学園で青春を過ごしていた。
3位 雨宮 春季 さん 1票
「ご臨終です。」
白髪の医師がそう重々しく告げた。両親は「そんな」とか「どうにかしてくれ」とか医者にすがるようなことを言い、妹は「死んじゃいや!」と半狂乱で叫んでいる。しかし、僕はそれらをすべて聞きながら、叫ぶような思いを抱いていた。
(僕はまだ妹を守らなきゃいけないんだ、このまま殺されたままでいられるか!)
同率3位 くまくま17分さん 1票
理不尽だ。ICUに入り昏昏と眠り続ける友人を見て、痛切に感じた。
「必ず、甲子園に連れてってやるからな………っ」
涙が頬を伝い震える声で誓った。
この日から、甲子園は単なる憧れではなく、たどり着くべき約束の地となった。
涙を乱雑に拭い、踵を返して振り返らず、決然と歩き出した。
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