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第16回「おめでとう勇者殿。さぁ、2周目を始めますか?」

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第16回「おめでとう勇者殿。さぁ、2周目を始めますか?」結果発表


1位 くまくま17分さん 3票


 この世界が二周目であることを、俺だけが知っている。

 繰り返される日常と冒険の日々は予め知っている分対処は容易、とタカを括ったた矢先に未来が分岐し結末に差異が出る。


 「脳裏に過る記憶は幻か? それともただの悪夢か?」


 究極的に考えて、そんなことはどうでもよく、最悪の結末を回避するために仲間と力を合わせるだけだ。

 そう、勇者の証であるこの剣に懸けてーーー。


2位 バグさん 2票


「どけどけぇ! 2週目の勇者様がお通りだぞ!」

 そうやってアレマン王城の門を通ろうとする俺を、狂人を見るような面持ちで制したのは、いつもは気さくな門番兵。

 魔王討伐の凱旋時には、俺の異世界召喚15年分の冒険に見合うだけの尊敬に溢れていた彼も、2週目で全て無かったことになった今では初対面。

 カンストしたレベルやステータスを引き継いで過去に戻り、2週目を開始したーー開始させられた俺だったが、半ばやけくそのテンションでも彼の『何かヤベェ奴が現れちゃったなぁ』感は辛い。

 それもこれも、1週目の15年間をボッチ旅で終えた俺を憐れんだ、女神のあまりにも大きなお節介に端を発する。


同率2位 蘭治郎さん 2票


 酒場のスイングドアを押す手が、震えている。まるで「来るな」とでも言われてるかのように、向こう側から押されているようだ。

 ここに入れば「あの」三人が声をかけてくる。これから世界を救う勇者の過酷な運命に立ち向かう同士たち。賑やかで、頼もしい人たちだ。

 思い出すだけで脂汗が止まらない。すべてが順調に行っていた。行っていたからこそ、あの「滅び方」はかなり心に来る。

 僕には剣をふるう才能も力もない。二週目なんて、本当はやりたくなかった。またあの悲鳴を、あの赤い血を浴びるのは本当に嫌なんだ……!!

 ――だから僕は、このBARのマスターに経営を教わることにした。「はぐれモノ」と呼ばれた彼らに、僕より強い勇者を紹介するために。


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