第15回「徒然なるGW(ゴールデンウィーク)」
______________________________
第15回「徒然なるGW」結果発表
1位 ZUMAさん 4票
その年の五月は、僕の人生で最も忙しい時期だった。昼も夜もなく世界中を飛び回り、世界70億人のうちの30億人分は動いていたように感ぜられた。
『よう、暇してるか?』
思えば、堀川からの電話にやすやすと応じたことが、全ての始まりだったと思う。もしここで「忙しい」と言っておけば、僕は穏やかに梅雨を迎えられたし、堀川が”死ぬ”こともなかったはずだ。
2位 時猫一二三さん 3票
『つれづれなるままに、日暮らし、スマホにむかひて、心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくれば、狂ひしほどにほど過ぎゆく』
そんなツイ廃の昼下がり、いつものようにクソリプたちを処理していると、不意に灯ったDM通知。
いざ中身を見てみれば、驚くことに十歳下の従姉妹からで、驚愕ものの内容だった。
『光源氏になりませんか?』
はて、この子は本当に意味が分かって言っているのだろうか。
同率 2位 髭虎さん 3票
駅から歩いて10分。狭い通りを抜けた先にある俺のカフェには今日も客が訪れない。
閑散とした店内に響くテレビの音声。どうやら世間はゴールデンウィークで賑わっているらしいのだが、うちは時空が捻れてしまっているのだろうか。
俺はカウンターで頬杖をつきながら、チラリと、この店唯一のお客に視線を向けた。
同率2位 バグさん 3票
謎の巨大生物がニューヨークを蹂躙していた頃、俺は実家近くの親水公園でアメンボに向かって石を投げていた。
それを知ったのは帰宅してからで、人類がヤバい感じになっている時に俺は何をしていたのだろうと、改めて己の馬鹿さ加減にうんざりした。
ともあれ、30投目も敢えなく外しーー別に本気で当てようと考えていたわけではないがーー、そろそろ勘弁してやろうかと負け犬じみて考えていると、
「なあ少年、聞いてくれ……俺は駄目な奴なんだ」
いつのまにか隣に座っていた中年のおっさんが、そう呟いた。
______________________________




