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最恐の弱点  作者: MANAM


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最恐の証明

叔母さんとざくろちゃんママは幼稚園の時からのお友達で、学校でもずっとクラスが一緒だったの。

ちっちゃい時は二人でお家の周りの山の中を探検して遊んでたわ。時々迷ったけどそんな時は高い木の上に登って帰り道を探したりね。


でもある日…あの時は小学生だったかしら…木登りして降りた時に足を挫いちゃって、歩けなくなったの。


「うう…どうしよう…痛くて立てないよ…」


一緒に木に登ってたざくろちゃんママが慌てて降りて来てあたしの靴を脱がせようとして来たから思わず足を引っ込めちゃったわ。

何せいっぱい遊んで足がムレムレだったから恥ずかしくって…


「何してるの! ほら! 早く足見せなさい! 手当てしてあげるから!」


そう言うとざくろちゃんママは持ってたハンカチを咥えて破いて包帯みたいにして、あたしの痛めた足を引ったくって問答無用で靴をポイしちゃった。


「うきゃぁ!」


思わず声をあげちゃって。靴を脱がされた時絶対臭いがしたはずなんだけど、お構いなしに次は靴下を脱がされてあの時きっとあたしの顔は真っ赤になってたはずよ。


自分でもわかるくらい裸足の裏がジトっとしてたんだけど、ざくろちゃんママは嫌な顔もせずあたしの臭い足にハンカチ包帯を巻いて手当てしてくれたの。


その後立たせてもらって肩を貸してくれて何とかお家に帰れたんだけど、その途中でざくろちゃんママは自分の手の臭いを嗅いでるのを見ちゃって、あたしは何も言えず申し訳ない気持ちでいっぱいになったのを覚えているわ。


それからも笑ったり泣いたりケンカして仲直りしたり、ずっと一緒に過ごして二人揃って桜花学園に入学する事になって、ここでもやっぱりクラスもお部屋まで一緒になって大喜びしたわね。


「うふふ。梨子と同じ部屋になれるなんて思ってなかったわ」


「あたしも! さすがに離れちゃうかなって思っちゃった。でもよかったぁ〜!」


二人で手を取り合って飛び跳ねちゃった。

そしたらね、ざくろちゃんママが急に真面目な顔をしてあたしをベッドに座らせてある告白をしてきたの。


「梨子…覚えてる? 小さい時木登りしてあなたが足を挫いた時のこと」


「…覚えてる…あの時あなたのハンカチで手当てしてくれて…今でも感謝と申し訳ない気持ちが込み上げてくるわ」


あたしは俯いて自分の足を見ながら思わずその足を引っ込めた。そして恐る恐るざくろちゃんママの顔を見上げと不思議そうな顔をしてたから、あたしも不思議そうな顔で返したわね。


「何で申し訳ないないの? 当たり前の事をしただけよ?」


「うん…でもほら…あの時のあたしの足…その…臭かったでしょ…? 帰り道あたしの足を触った手を嗅いでたし…」


目を逸らしてモジモジして、顔から火が出るくらい熱くなって真っ赤になって…そしたらざくろちゃんママなんて言ったと思う?


「何を言ってるの! あの時手を嗅いだのはあなたの足の臭いを味わっていたからよ! 手当てした時のあの臭い! あたしにはない最高の芳香! 素晴らしいわ!」


ざくろちゃんママはほっぺに両手を当てて赤くして、思い出し悶絶し始めた。


「あたしはね! ずっと梨子の裸足に憧れてたの! 一緒の部屋になって我慢出来るわけない! 隠し続けるなんて出来ない! だから…勇気を出してこうして告白する事にしたの!」


もうね、青天の霹靂なんてものじゃなかったわ。あたしの中の常識が大音響で崩れ去った。

どう考えても変態の暴露なのにでも不思議と嫌悪感はなかったの。むしろあたしの臭いこの足をそんなに好きになってくれるなんて、もうこの子に裸足を捧げるしかないわ!って無意識でざくろちゃんママに足を差し出しちゃった。


その日その後寝るまでずっと裸足を愛でられて…クタクタになって二人おんなじベッドで並んでぐっすり寝ちゃった。


それから徐々に桜花学園は魔境になっていくの。まずはあたし達のクラスにあたしの裸足の臭いが広まって、OG招待会でOGのお姉様方に広がって、そこから学校中に…


何で足の臭いなんて普通なら避けられるものをこんなにも求められちゃうのかざくろちゃんママに聞いたら、


「人って言うのは自分には無いものに憧れるものよ」


その言葉に妙に納得して受け入れちゃった。



話し終わると梨子は目を開けざくろへと視線を向ける。俯きワナワナと震えるざくろその姿が目に映る。


「マジ…かよ…って事は…あそこが魔境になった原因は…」


きっ! と鋭い眼光を梨子へ飛ばすざくろ。


「叔母さんとざくろちゃんママのせいって事かなぁ? ごめんねっ!」


両手を合わせウインクしながら軽く謝る梨子。


最強の芳香を放つ血筋と、その芳香を最強に嗜む血筋が混ざりあっている事実にざくろは愕然とする。


最強×最強で最恐の血筋が証明された瞬間だった。

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