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最恐の弱点  作者: MANAM


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最恐の宿敵

招待会がざくろのおかげで大成功を納めたと言う情報は、すぐに藤宮家の座敷に鎮座するざくろの父にも届けられた。

何かしでかすのではとハラハラしていたざくろ父も胸を撫で下ろし、またざくろの成長にうっすらと涙さえ浮かべていた。


「伯父さんこんにちは〜」


そこへざくろと同い年で同じ背丈の前髪ぱっつんマッシュボブの従姉妹、ざくろ父の姪が藤宮家へとやって来た。

ざくろ父は涙を拭い姪を迎える。


「やあいらっしゃい。今日はどうしたんだい?」


「うん、ざくろちゃん居るかなって来たんだけど…」


従姉妹の女の子はキョロキョロしながらぺたぺたと足音を鳴らし、ざくろ父の方へ歩み寄りテーブルを挟んで向かい側にちょこんと正座した。


「桜花学園は全寮制だからね。長期休暇でないと中々帰って来ないんだよ。それに今日は招待会でざくろは…うう…」


ざくろの活躍を思い出しまた感動で涙するざくろ父。そんなざくろ父を見て姪っ子はあわあわと慌て出す。


「お…伯父さんどうしたの!? ざくろちゃんに何かあったの!?」


ざくろ父は泣き笑いの表情で首を横に振り、ざくろの活躍が記された自身のスマホを姪っ子に差し出し見せてやる。

それを見て姪っ子の表情もぱあっと明るくなる。


「ざくろちゃんがウエイトレスで、学園のお姉様からも大人気! さすがざくろちゃん!」


「ああ…非行に走った時はどうなるかと思ったけど…桜花学園への入学を薦めてくれたおかげだよ」


ざくろ父の謝意に、はにかみながら頬を染めモジモジする姪っ子。


「あたしもざくろちゃんのウエイトレス見たかったなぁ…」


残念そうに言う姪っ子の肩を背中から人差し指でちょんちょんとしてくる一人の人物。姪っ子が振り向くとそこにはざくろのウエイトレス姿の画像が映ったスマホを笑顔で見せているざくろ母の姿があった。


彼女もまた桜花学園の卒業生であり、招待会に参加した後輩のOGからざくろの勇姿が送られて来ていたのだ。


その画像を見て姪っ子は両手で頬を押さえ頬を染める。


「ざくろちゃんかわいい〜!」


「うふふ、ざくろちゃんの活躍伯母さんも見たかったぁ!」


姪っ子とざくろ母がウエイトレスざくろの画像を挟み悶絶する。ざくろ父もそれを見ようとテーブルの向こうから身を乗り出すが、その刹那スマホをしまわれてしまいがっくり肩を落とした。


「そうだわ! ついさっき熊本からお取り寄せした馬刺しが届いたの! ざくろちゃんの更生祝いに三人で頂きましょう」


「馬刺し! あたし食べたことないけど楽しみ! ざくろちゃんを桜花学園に推薦して良かったぁ!」


ざくろの気苦労も知らず、のほほんと言い放つ姪っ子でありざくろの従姉妹(と書いて宿敵と読む)


そして座敷のテーブルに馬刺しが用意され、ざくろ父と姪っ子はほっぺたを落としながら堪能し、姪っ子の隣に座るざくろ母はその姪っ子の正座する裸足を横目で見て、ほっぺたを赤くしながら小さく呟く。


「うふふ。やっぱりうちのざくろちゃんと同じ。とっても芳しい臭いだわ。さすが梨子(りこ)の娘ちゃん。藤宮家の血筋ね」


さすが桜花学園出身者。ほっぺに手を当て姪っ子のムレムレ裸足を見ながらうっとりとするざくろ母。


ざくろの思わぬ宿敵は従姉妹以外にもすぐ身近に居たのだった。

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