表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
76/125

第76話

昼食のために皆で入れる大きな定食屋に入る。


少しお昼には早いせいか、まだ客はまばらだ。


皆でテーブルに付き、給仕の娘に皆の分のランチセットを注文したあとで、皆に話しかける。


「遠慮しすぎるのは、それが原因で怪我したり死んだりしたら俺もお前らも損しかしない。

 余らせた金を自分がもらえるというわけじゃないんだぞ。」


余らせ過ぎた者には、余らせた範囲ぎりぎりになるように籠手や盾を買った。


「ほどほどだったのは、狙いは良いがどっちつかずになる可能性があるな。

 成果もそこそこ。でも被害もそこそこ。誰も満足しない可能性が高い。」


ほどほどに使った者には、お昼ご飯に数品追加した。


「ぎりぎりまで使うのはある意味正解だが、多少遠慮って言葉を覚えたほうが良い。

 これからどこかで働く気があるなら、上司が言う言葉の裏に含まれている言葉を読む。

 ってスキルが必要になるぞ。」


使い切った者には、もちろんなにもない。


「みんなそれぞれ考えてやったことだと思うけど、視点を変えてみるってことも今後のために推奨するぞ~。」


今後一緒に行動するので、俺がどんなことを考えているのかを皆に話す。


「ちなみに、真っ先に俺に聞いてきたやつもいるぞ?


半額使ってそれなり、八割使ってそこそこ、全部使って予想以上のどれを望むのかってな。」


ちなみに、アウトレットだった二十五歳の勤労用陸人女性と同じく十五歳の勤労用陸人女性がそうだ。


この二人はデルソル公国で解放せずにウチのメンバーとして働いて欲しいくらいだ。


陸人族だし、別にこの国でも生きずらいわけではないだろう。


操船やテイムといった今のメンバーに無い特徴的なスキルも持っていることだし。


「聞いてきた内容も良い。」


今回購入した奴隷全員に聞こえるように、俺がどんなことを望むのか、さわりだけでも知ってほしいので訓知する。


「どうすればいいですか?じゃなく、こう選択肢がありますがどれが良いですか?だったからな。」


「どう違うのでしょうか?」


違いが判らないらしい新人が聞いてくる。


どうすればいいかを聞いてくるようでは、主体性も考える力も不足してるのでD。


自分で判断して行動するのは、答えが発注者の望むものかどうかが不明なのでC。当たればB。


自分で答えを用意して、発注者にベストなものを選ばせるのがA。


相手によって対応を変えられるのがS。


俺的にはこんなランク付けをしてしまう。


日本で派遣の仕事をしていた時に学んだ知恵だ。


例えば、完璧な仕事をしても必ず一言余計なことを言わずにいられない上司がいた時、わざとわかりやすい穴を用意しておく。


すると必ずそこを指摘してくるので、他を改悪されることなく、予定通り進んだのだ。


「そして今回で言えば、デルソル公国で奴隷から解放するのだから全額使うのは△だ。

 裸で放り出す気はないから皆の所有になるから俺が損をする。」


「半額を装備に使うのも×だ。ただし、

 さっきも言ったとおり買ったものは皆に上げるつもりだったんだがそれまでに死なれては、奴隷の値段+俺が使わない装備分が俺の損になる。」


「八割を使ったのが○だ。そして俺に提案込みで聞いてきたのが◎だ。」


お昼ご飯が終わった後、食堂や屋台で食料品を寸胴や百本単位で買い込み、念のためポーションや薬草、毒消草等の一月の護衛の旅の装備を整え宿屋に戻る。


陽はまだ高いが、明日からずっと旅になる。


ここはゆっくりと休んでもらおう。


「とりあえず出発が明日の朝だから、今日はゆっくり休んで体調を整えてくれ。それと」


アウトレットの三人は


戦闘用獣人(熊)が右手欠損、 勤労用陸人が顔火傷ともう一人が両手欠損


だったので、あとで俺の部屋に来るように伝える。


もちろん光魔法で治すためだ。


戦力アップになるし、忠誠度が上がるだろう。


使うのは寝れば回復するMPだけだからしない理由がない。


想像どおり涙を流して感激していた。


治療の代金として「テイム2」を「コピー」で頂きました。


まいどあり~。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ