第57話
「じゃあ新人さんは、名前と歳だけでいいから自己紹介して。
ドワーフ、獣人、陸人の順で。」
「ノーラ。十三歳です。」
「ターナ。十五歳です。」
「コリナドーラ。十三歳です。」
「コマガ。二十歳です。」
タ-ナだけなんか悔しそうだ。
どうしたんだろう?
「ターナはなにか不満があるの?」
「ロリ気味のご主人様ですので、自分の年齢がネックになるかと悔しくて。」
いやいやロリじゃないよ。普通だよ.
上から下までストライクゾーンが広いだけで。
つかドワーフは見た目全員ロリだし。
「俺が選んだんだ、自信を持っていいよ。
俺面食いだし、年上も年下も好きだし、種族は関係ないし。
「性別は?」
ヒルダ、いらんことを言うな。
「女子限定。男は大嫌い。」
宣言しておかないと、コマガが両刀使いだったら困る。
「じゃあ先輩達を紹介するぞー。」
「筆頭奴隷のイリエラ。イルと呼ぶように。」
「一番奴隷のサミュエル。サミーと呼ぶように。」
「主席奴隷のヒルデガルド。ヒルダと呼ぶように。」
俺が紹介する都度立って挨拶してる。
「結局誰が一番偉いんですか?」
序列が気になるのか新人が聞いてくる。
「この三人は同格で首位。
次に女子で、一番下がコマガ。
みんなは俺以外だったらこの三人の言うことを聞くように。」
『はい、ご主人様。』
こうしてにぎやかに夜は更けていった。
あらかたテーブルの上が片付いたころに、
「明日は、朝から装備品を買いに行くから。
その後は女の子だけでパーティ組んでダンジョンへ行ってもらいます。
最初だから三階層位までで様子を見よう。」
最初のほうは新人に向けて、最後の方はサミー達に向けて言う。
「あっ、コマガは、朝から自分の部屋の大家さんとこに行って、手続きしてからこの店に来て。
その後は、午前中は経理の勉強。
その後この店で閉店まで仕事ね。
当然休み無しで。」
「はい。」
食事会兼顔合わせ会を終え宿に戻り、新人さん達の装備について考える。
今のところ、サミーとヒルダが前衛特化。
イルが中衛か後衛特化だ。
ノーラが槌1と斧1だから、スキルで言えば前衛。
ターナが槌1と盾1だから、これも前衛。
コリナドーラが短剣1と暗器1だから、これも前衛か。
なんか前衛ばっかりになっちゃったな。
パーティは確か最高9人までだったけど、前衛3人、中衛3人、後衛3人が普通だろうし。
今のスキルをサブにしてもらって、中衛か後衛をお任せできるように育てていこうか。
とりあえずスキルに応じた武器と弓を買うか。
ダンジョンに潜ることを考えたら短弓だな。
翌朝、新人だけが3人で起こしに来る。
教育の一貫か?
それとも遠慮か、めんどくさくなったとかか。
それは置いておいて、新人の必要物資を買いに行こう。
新しい娘達の分は、今着ている昨夜買ってきてもらった一着しかない。
さすがに商館できていた貫頭衣はせいぜい寝間着だ。
商館で貰ったコスチュームは別腹として、とりあえず着替えと、装備かな。