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第100話

地震ネタがあと数話続く予定です。

申し訳ありません。


「二つ目ですが、すでに起こったのは前震です。

 あと数時間で本震が起きます。

 それまでに津波は起こりませんが、本震は、前震よりも規模が大きく、強く揺れます。」


「三つ目として、本震による再度の津波がおきます。

 いまあなたがいる場所なら大丈夫ですが、他の今沈んでいない塔などは沈む高さです。」


「そして四つ目ですが、ここの西にあるトライアグンル山が噴火します。

 ここには火山灰は当然として、火山礫、火山弾が降り注ぎます。

 噴火は明日の日没頃です。

 数日もすれば溶岩がここまで到達するでしょう。」


「もういい?」


「大きなところは。」


かなりまずい状況だな。


地震に津波に噴火のコラボってほぼ最悪のパターンじゃないか。


もっとも、その情報があるだけで天と地ほどの差があるんだが、できることはほとんど無い。


俺の使えるチートな魔法や知識でも地震・津波・噴火の何一つ解決できない。


トリアージが必要だ。


優先順位をつけて、非情な切り捨てもやむを得ない。


ただそれを誰が決断する?決断できる?


おそらく立場上は貴族であるモンキーロック男爵(移民団長)が最上位だ。


あとはここの領主だろうが、意見を聞けるような環境にはない。


「男爵閣下。今後の移民団の方針をお示しください。」


「救える限りは救いたい。

 しかし、他領なので私の命令で救助しては内政干渉となり問題になってしまう。」


「救助や炊き出しもダメなのですか?」


「平民同士が行う分については問題ないだろうが、私やその配下が行うと助けたがために咎められることとなりかねん。

特にここの領主との仲は最悪に近い。」


貴族ってめんどくせぇ


「では、一時的に雇用契約の中断をお願いします。

 時間としては明日の日没まで。

 私どもが勝手に行動いたします。」


緊急時なので時間が惜しい。

独断専行でやって、問題があったら逃げるかなんかしよう。


「それが最前だろう。

 すまぬがいろいろと頼む。

 儂は何もできん。」


言質は取った。


誰が証言してくれるかは微妙だか、自分的にはOKだ。


「三班をそれぞれ二隊に細分する。

 ボートで救出に向かうA隊。

 ロープでボートを確保するB隊。

 多分地震はまた起きるだろう。

 それまでは、流れが落ち着くのを待って、ロープの届く範囲内でボートで救助作業。

 また地震が起きたら津波も来るだろうから、全力でロープを引いてここにもどり待機。

 B班は炊き出しの準備も併せて行う。」


俺の率いる一団に指示を出す。


「移民団も今は『俺の』指示に従って救助作業をしてくれ。

 ただ、揺れたら津波が来る。

 ここより高い場所は近くにないから、ここが一番安全なはずだ。」


移民団にも要救助者を助ける作業をしてもらう。


「浮き輪になるような木片にロープを括り付けて要救助者のもとへ投げて引き寄せろ。

 体力に自信があるなら体にロープを括り付けて泳いで救助に行ってもいい。

 ただ、揺れたら津波が来る。無茶はするな。

 ロープの長さより外にでることは禁止だ。

 命令だ。見捨てろ。」


亜空倉庫からボート、ロープ、鍋(中身入り)、器、薪、皆の服などを出す。


「炊き出しの場所は中央。

 その周りが居住区域。

 水辺は救助区域。」


中央に暖の取れる炊事スペースを確保。


その周りに避難していてもらう。


端っこの方は避難してくる人の登り口になるのでスペースを空けておくべきだろう。


「炊き出し班の半数は治安維持だ。

 なにがおこるかわからん。

 最悪の場合は鎮圧制圧排除すべて許す。」


極限状態になると人は何をするかわからない。


良い大人が子供を押しのけて援助物資に群がり略奪するなんてこともあるかもしれない。


自分の分が無くなると思って需要の数を減らすなんてことも映画じゃよくあった。


「特に今は寒い時期だ。

 濡れるともっとだ。

 焚火は避難場所の目印にもなる。焚火を絶やすな。

 濡れた服を着替えさせて乾かせ。

 大きな焚火は近づけないからかえって寒い。

 中くらいのを数作れ。」


もう冬だ。濡れたままでは持たないだろう。


あとは、何があった?


思い出せ。あの教訓を。


「ルド。お前はここでなんの作業もせず気付いたことを指示する係だ。

 コリンはその補佐。」


作業に没頭すると周りが見えなくなることがよくある。


だれか、俯瞰してみる者が必要だ。


俺の他の奴隷には別な支持がもう出ている。


無役のルドとコリンが適任だ。


一応俺の奴隷内ランキング(ほぼ先任順)でも上位なはずの二人だし、大丈夫だろう。


「俺は、避難先を確保してくる。

 第一候補はチョーシ村。次はアロンの街だ。

 確保できて、俺のMPが回復したら魔法で運ぶ。

 質問は?」


「「ありません。」」


緊急時には明確な指示が上役からあるとすごく助かるよね。




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