2.壁は推しの過去を知る
連続投稿2話目です。今日は後1話更新予定です。
推しの部屋の壁に転生していると気がついてから、色々と検証、実験、観察を繰り返した結果、私のステータスはこうなりました。
(ステータス!)
〔種族/性別〕壁(4)/-
〔名称/年齢〕-/-
〔職業〕見守りし者(対象:ルキウス・メビア)
〔レベル〕239/240
〔スキル〕シャットアウトLV.10、ズームLV.10、範囲内鑑定LV.10、物質変化LV.3
〔体力〕D
〔知力〕C
〔魔力〕D
〔器用〕E
〔運〕SS
実は今、転生したと気付いた日から1年と3ヶ月くらい?は経っています。
この期間に色々ありましたよ…私もルキウス様も。
あぁそう、あの少年はやっぱり私の推しでした。
ほんと、職業欄がストーカーとかにならなくて良かった良かった。
そして今日は私にとって重要な日なの!
進化の方向性がどうなっていくのか…
まだ壁のままなのか、別の何かになるのか?
折角だから今までの検証結果をここでおさらいしまーす。
まずは私のことについて。
レベルについては1日経過すると1上がるみたい。
それでMAXまでいくと進化。
私の場合は今の所、こんな感じだったよ。
壁(1)Lv.30 → 壁(2)Lv.60 → 壁(3)Lv.120 → 壁(4) Lv.240
進化するたびに、次の進化までは倍の日数がかかるようになった感じだね。
それから()の中の表記は壁の数。進化する度に壁の1面ずつ私の支配下?になった感じかな。
今はこの部屋のどの方向からでも視点を切り替えられるんだよね。
おかげでルキウス様を色んな角度で観察できて最高だったね。…変態とか言うなし!
お次はスキルについて。
最初からあったシャットアウトは、簡単にいえば時間短縮機能だった。
スキルを使うと私の意識が切れて、次の日の朝6時に意識が戻る仕組みで、つまりレベルが1上がる。
ちなみに、時間間隔は地球と同じで24時間で1日みたいだね。
このスキルの面白い所が、日付を超えて夜の1時とかにスキルを使っても更に次の日に進む~とかにならないこと。
例えば、15日の夜1時にスキルを使っても意識が戻るのも15日の朝6時。
逆に15日の朝7時にスキルを使ったら16日の朝6時になっている。
つまりは時間の経つ量よりも、時刻を元にこのスキルは判断するみたい、不思議だよね。
そして実際問題、このスキルが無かったら私はおかしくなってたよ。
ただ見ることしかできない状態で何年も過ごすのは耐えられなかったと思う。
ルキウス様を見てる時は楽しいけど寝ちゃった後とか、どこかに出かけてしまった日とか本当につまんなすぎるからね…
スキルを何回か使っている内にスキルレベルが上がって、経過日数を自分で選択もできるようにもなったのも大助かりだった。
Lv.1 → 1日、Lv.2 → 2日、Lv.3 → 6日、Lv.4 → 10日、Lv.5 → 30日、
Lv.6 → 50日、Lv.7 → 90日、Lv.8 → 180日、Lv.9 → 360日、Lv.10 → 時刻指定
こんな感じでスキルレベルが上がる度に選択肢が1つずつ増えていって、Lv.10がMAX。
それで2時間だけとかの指定ができるようになって、これがもうめちゃくちゃ便利だったよ!
次のスキル、ズームはその名の通り。部屋の中の物なら拡大して見ることができる。
ルキウス様が読んでる本とかを一緒に読んでみたりしてみた。これのおかげでこの世界のことを色々と知れたかな?
ついでに言うと、特に別スキルは無いけど文字も無事に読めた。日本のゲームが元だから日本語なのかな?これは今の状況じゃ分かんないね。
そして次のスキル、範囲内鑑定はズームがLv.10になった時に習得した。
使い方はズームと一緒で対象を見た後に“鑑定”と意識すれば対象の情報を見ることができる。
ただスキル名の通り、私が鑑定できるのは自分の支配下、つまりこの部屋限定みたい。
ただし!この部屋にさえいれば物だけでなく人も対象にできるみたい。
スキルレベルが上がるにつれて、ステータスだけじゃなくてウィ〇ぺ〇〇アか!?ってくらいの細かいことまで見られるようになったよ。
そしてまだLv.3の物質変化。これはまだ色々と検証中だけど壁の材質を変えることができた。
ルキウス様が寒そうにしてた時に、日本にあった熱をこもらせる様な壁とかにできたらいいなぁ…って考えてたら、なんとなくそんな感じに変わったみたい。
流石に温風出したいなぁ…は無理だったけど(笑)
私(壁)自身の材質を変化させることはできるみたいだね。
そうやって色々と考えていたら知力がDからCに、たくさんスキルを使ったからなのかな?魔力がEからDに変わった。
他は変わらなかったけど、まずなんでこんなに運だけ高いのかね?まぁ、推しの部屋に転生したことを考えたら超ラッキーだとは思うけどね。
そして最後は問題の職業だよね…
そりゃあさ、最初の頃は転生したことに動揺したりしてておかしくなってたからさ。
1日中ルキウス様をただ見ていたり、鑑定を使えるようになってからは内容が変わる訳でもないのに毎日確認したりしたよ?
更には色んな角度からズームを使ってルキウス様を見たり、物質変化でルキウス様の為に温かくしたり冷やしてあげたりしたけどさ…
…って、そう考えると私やばいやつだよね。
まだ見守りし者って言い方ならいいか!ストーカーとかショタコンとかじゃないし。
まぁ、推しの小さい頃を見られる訳だし?そりゃ観賞するしかないよね!きっと同志達なら分かってくれるはず!…タブンネ。
そしてそして!そんな私の最推しルキウス様について分かったこともたくさんあります!基本ステータスはこんな感じだったよ。
〔種族/性別〕人族/男
〔名称/年齢/状態〕ルキウス・メビア/7/衰弱
〔職業〕メビア公爵家嫡男
〔レベル〕15/???
〔スキル〕生活魔法LV.8、光魔法LV.8、闇魔法LV.1、瞑想LV.10、精神耐性LV.10、毒耐性LV.8、身体強化LV.1
〔体力〕E
〔知力〕B
〔魔力〕B
〔器用〕E
〔運〕E
いやもうツッコミどころありすぎてさ。
冷えきったご飯であんなにまずそうなものを食べてた位だから分かってたけどさ!7歳の男の子が衰弱してるってなんなの!?
見守ってきたこの期間にこの部屋にやってきたのは先生っぽいおばさんと若いメイド1人だけだった。
しかもそのばばぁが!ルキウス様を虐待していきやがった!!
本当に自分が何もできないのを1番くやしく感じた瞬間だった。
推しを見守れるなんて幸せでしかないとか思ってたけど全然そんなことない。
彼が泣きもせずに感情を失っていくのを見てるだけって私も辛い。
ルキウス様を助けられる壁になることが今の私の目標!
ルキウス様のレベルやスキルは多分すごいと思う。他に鑑定できたのがその2人だけだったけど、どっちもスキルレベルは3が最高だった。
まだ7歳なのにこんなに高いのは異常な気がする。それに耐性系のスキルが高いのが辛い所でもある。
毒なのか傷んでいたからなのか分からないけど、食事をしていて食べた瞬間に呼吸ができなくなっている時もあった。
自分で光魔法を使って何とかしていたけど…死んじゃうんじゃないかと思うほどの苦しみ方だった。
そうやって自分を癒して光魔法を、部屋や自分を綺麗にするのに生活魔法を、足りない栄養を補うために瞑想を、何度も使い続けていく内にスキルレベルがどんどん上がっていったんだと思う。
こんなひどい状況で生きていられるのも精神耐性のスキルがあるからじゃないかな。
身体強化と闇魔法だけレベルが低いのも予想はつくよね。
身体強化は使ってはいるみたいだけど実際の筋力が無いからレベルとしては上がらないんだと私は予想してる。
2の力を倍にしたら4になるけど、1の力を倍にしても1にしかならないイメージかな?
少ない栄養でも瞑想でうまく生きてはいけてるけど、ちゃんと食事で栄養をとれない限りはこれが上がることはないと思う。
そして闇魔法は…
多分あえて使わない様にしているんだと思う。
これは完全に予想なんだけど、ルキウス様がこんな1人ぼっちの状況になっているのは闇魔法スキルを持っているせいじゃないかな。
代々光魔法を受け継いできた公爵家に闇魔法も持った子が産まれた。それで跡取りなのにこんな扱いを受けている。
そう考えるとゲームの中のルキウス様の背景とあってくる。
確かこの世界では闇魔法は悪だと認識されているはず。だからこそルキウス様本人も段々と心を病んでいき闇落ちしてしまう設定だった。
私的には多分、そんなに悪い魔法ってことはないと思うんだけどな…
そしてこんな状態だから〔体力〕〔器用〕〔運〕はE。最低ランクだよねきっと。本当に生きる為だけの力しかない感じだからしょうがない。
それでも〔知力〕〔魔力〕はB。これはルキウス様の努力の賜物だ。
暴力しかふるわないあのばばぁからは何も学べない。本を独自に読んで勉強し、瞑想なんかで力の使い方を学んだ彼の力だ。
ゲームで見たルキウス様は完璧だった。
力も知識もあった。その代わり…
心が育たなかった。
彼がHAPPY ENDルートでさえ、狂ってしまっていたのはしょうがないことだと今なら分かる。
……だからこそ彼を幸せにしてあげたい。余計にそう思ったの。
彼を真に救う為にはゲームが始まってからじゃない、今じゃなきゃダメなんだ!
ねぇ神様。私を壁に転生させたのはなんで?私のことを見ているならお願いします、どんな形でもいいのでルキウス様を救える力を下さい。
……とか願ってみたりして!(笑)
そして明日はついに進化だよ!壁4面の後はどうなるのかな?
今までの進化の中で1番楽しみ!どんな風になっても私はルキウス様を見守り続けるからね!
………(シャットアウト!)
読んでいただきありがとうございます!




