表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
67/71

壊滅するパーティー

「門を開けろ!」冒険者ギルドマスターのデットが叫ぶと同時に、監視塔の兵備兵が飛び降りてきた。およそ人が飛び降りて無事で済む高さではないのだが、死ぬよりはましだと意を決して飛び降りたのだ。両足を複雑骨折しながらも、「皆逃げろっ!!」と最後の力を振り絞り兵備兵が叫ぶ。


その異常事態に、常時危険に身を置く冒険者たちは、蜘蛛の子を散らすように、門の前から距離を取る。デットも飛び降りてきた兵備兵を担ぎ上げると、同じく距離を取った。


「な、何が始まるんだ…」


「竜が、ブ、ブレスを…」


ドゴゴォォォンッ!!! 門と壁が竜のブレスによって吹き飛ばされ、街の建屋に突き刺さる。黒い土煙が濛々と立ち上り、後から耐え難い熱風が冒険者たちを襲った。そして土煙の中から姿を現したのは、巨大なクレータに大地が溶け出しマグマ溜まりと、威風堂々と立ちそびえる巨大な竜。


「あいつは…。あの竜は…」ギルドマスターのデットは、竜に向かって駆け出す。「くそっ。暑いって…もんじゃねーぞ」デットは、対ブレス用の火炎耐性用のポーションをグビグビと飲む。


***** ***** ***** ***** ***** 


アルネは、意識のない聖女ルミナリアを抱きしめ、ブルブルと震えていた。「な、なんで…こんな…」と呟き、犬亜人のミニンと影の精霊使いカスーレイナも側にいることを確認した。


(体が光っている…。これはルミナリアさんの魔法…。この効果はいつまで持つの? これが消えたら…全員…マグマの熱で…焼け死んでしまうかも…)


ハッ! ベ、ベスパはっ!? アルネは周囲を探す。すると何かに向かって疾走るベスパを見つけた。ベスパが向かっている…その先には…。発火している何か…ウドちゃん!?


「ベスパっ!!」


ベスパがウドちゃんまで、あと…数メートルの距離まで近づく。アルネは、なぜか恐ろしい竜よりもベスパから目が離せなかった。


『何処へ行こうとしている? まだ戦いは終わっておらぬぞ?』と言い終わる前に、巨大な竜の尻尾がベスパを振り払おうと襲いかかる。その尻尾を迎え撃つべく、傭兵アルデルが巨大なハンマーですくい上げる。しかしアルデルの両腕は尻尾の威力に負け、切断されたしまった。


「アルデっ!!」


それどころか、全く威力の衰えない尻尾の一撃は、ベスパの背後から迫り、まるで人間が小石を投げるように弧を描き、街の崩れた外壁までベスパを飛ばしてしまった。


圧倒的過ぎる…。圧倒的な絶望であった。


(私達が何かを…竜の怒りを買うことをしてしまったの?)


***** ***** ***** ***** ***** 


この店の特徴は冒険者ギルドと居酒屋がワンフロア内にあり、中央に植えられた屋根をも突き抜ける大きな精霊樹で分けられていることだろう。その精霊樹が…緑色に輝く…。


”ウドちゃんMk-Ⅶを起動せよ…”


”緊急射出……距離…1,455m…角度…微調整…風速…不明…”


ウドちゃんMk-Ⅶとは、二代目がLv999のときに作り上げたウッドゴーレムである。


”権限、譲渡不可。制御・自動…”


まだ精霊としては若く弱い、どらいアドちゃんには、先代の力を借りるしか無かった。「行くのじゃ、そして…ベスパを守るのじゃっ!!」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ