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適正クラス

本日も居酒屋は開店の準備で忙しかった。朝はモーニングセット、昼はランチを提供するからだ。朝の混雑が緩和されると、居酒屋の店主アルバはベスパをテーブルに座らせた。


「ベスパ。誕生日おめでとう。お前も今日から15歳だ。適正を見てもらいに行け」アルバはベスパの頭をガシガシと撫でる。


「おめでとう!!」と厨房からも、接客担当のおばちゃんからも、そして冒険者ギルドの受付嬢や、冒険者たちからも祝福の言葉を送られた。


はにかむベスパは照れ隠しで、頭の手を払いのけ、隣の冒険者ギルドの受付カウンターに行く。


「そこの左側の応接室でお待ち下さい」と受付嬢のアレーラさんに言われ、ベスパは指示通りに応接室に向かう。その途中で、「どっちの才能だと思う?」「拳闘士か? ヒーラーか?」などと、冒険者たちも多少興味を持っているようだった。


ベスパは受付嬢のアレーラさんが持ってきた鑑定の水晶に手を乗せる。そのベスパの手の上に、アレーラの柔らかく温かい手が重なる。本来は、そんな必要がないのだが、ベスパに判断できる余裕もなく、ただ顔を赤らめるベスパだった。


受付嬢のアレーラは、ショタ&ロリ好きなのだ。ベスパの初々しい反応を見るのがとても楽しかった。それにあちらの準備もある。じっくりと時間をかけて…。じゅるり。


「さて、適合するクラスと現在のステータスを見てますね」


ベスパの一番高いステータスはMNDで11だ。母親の能力を継承している証拠であり、おのずとヒーラが適合するクラスとなる。信仰する宗教も所属する教会もないため、修道士、司祭、神父等の中から、無所属でも適合できる治癒術師がアレーラさんから提案された。


「治癒術師は神の力を借りることはできませんが、己のMNDを鍛え強力な魔法を覚えることで、他のヒーラに負けないぐらい強い回復力を得ることができます。バフなしの完全に回復役ですね」


ベスパが応接室から出ると、聞き耳を立てていた冒険者たちは、「治癒術師おめでと!!」とまた祝福してくれたのだ。そして冒険者たちの招かれると、ケーキをはじめ、日頃食べられないような料理がテーブルの上に所狭してと列んでいた。


ベスパは人の優しさが嬉しかった。こんな人たちを癒やしてあげられるヒーラになれて嬉しかった。


「みんな、ありがとう!!」


「もうガキじゃねぇんだ。ガンガン鍛えてやるからなっ!」「おう、初級冒険者講座が終わったら、ダンジョンに連れて行ってやる」「ゴブリン見てチビったりするなよなっ!」


冒険者たちが次々に声をかけてきてくれた。


チラ見していたアドちゃんも、この結果には予想通りだった。理由は簡単で凡人の父親と才能のあるヒーラの母親の子だ。どちらを継承するかは誰の目にも明らかだが、一般人には父親も才能があると思われている。


その夜。ベスパはアドちゃんに適合クラスを報告した。


いつものように精霊樹からアドちゃんが上半身だけ生やしてくる。


「うむ。では、しばらくMNDを上げる種を食べるのじゃ」


「うん。俺もしばらくは初級冒険者講座を受けないといけないみたいだから」


「そうか。あと数週間後には、こちらの準備も終わるのじゃ。楽しみに待っているのじゃ」


アドちゃんは、精霊樹の遥上で試作されているウッドゴーレムを見ながら楽しそうに言った。


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