才能の開花
「どうして、ウドちゃんが?」
へへーんとドヤ顔のウドちゃんが、得意げに説明をする。
「ベスパに、えっちな気持ちが発生すると、貞操草という草が、危険を知らせるのじゃ!! 今日は、なんじゃ!! 受付嬢のアレーラ、アロックの妹パンナ、そして、そこの娘アルネっ!! どんだけ、発情しておるのじゃ!! 今が一番ピークだかな」
アルネはウドちゃんの話に喜んでいた。
「ベスパっ! やっぱり、私に発情しているんじゃないっ!! う、うれしい…」
「えっ。ち、違う。う、嘘だぁっ!!」
「馬鹿め、植物は嘘などつかぬ!! さぁ、帰るのじゃ、ここにいたら危険なのじゃっ!!」
「そもそも、その草って、何処にあるの? 俺、そんな草知らないけど?」
「愚か者め。ベスパのパンツは、全て、貞操草という草から作られているのじゃ。全部取り替えたのじゃ」
ウドちゃんとアルネがベスパの両手を引っ張る。
「こら、小娘、手を離すのじゃ」
「駄目。パーティに入れてくれるまで離さない」
ウドちゃんの動きがピタリと止まる。
「パーティ? お前のような小娘が、ベスパの何の役に立つというのじゃ?」
何の役にも立たない事実。その事実がアルネを追い詰める。しかし、既成事実の英才教育を受けていたアルネは、その隠された才能を状況を打破するために、この瞬間に開花させてしまうのだった。
(このウドちゃんと名乗る女性を落とすことができたならばっ!?)
アルネは、ベスパの手を離すと、ウドちゃんに抱きつく。ギュッと優しくウドちゃんを抱きしめると、「お願いします、お姉様…」と何とも甘い声色でウドちゃんにお願いする。
「うぅ…。お、お姉様っ!? そ、そうか…。よ、よく見てみれば、お主も…中々、才能を秘めておるようじゃ…。う、うむ…。よ、良かろう…。ふ、二人よりも、さ、三人の方が、た、旅も楽しかろうって…」
元々、お願い事に弱いウドちゃんこと、どらいアドちゃん。ちょっとエッチな感じを漂わせながらお願いされるのが昔からの夢であったのだ。
ウドちゃんとアルネの顔の表情が、とてもえっちな表情になる…。瞳がうるうるし、顔が紅潮する。二人はキスをしてしまうのじゃないかと思うぐらいに顔を近づけていた。
(何だ、これ…ちょっと、興奮する。)
ベスパに新しい世界の扉が開かれたのだ。
「ふふっ。ベスパの奴、美しすぎる二人の姿に、興奮しておるのじゃ」
「ちょっ、それ、それ止めて、いちいち説明するなっ!!」
「だが、アルネよ。約束してくれ。ベスパには手を出さんと誓ってくれ。最初は…妾が頂くのじゃ」
「はい。第二夫人でも構いません。ですから…どうか一緒に…」
「うむ。第二夫人か…。そうじゃな。ベスパは偉業を達成する者じゃ。妾が独り占めして良いものじゃあるまい」
アルネに言い包められてしまったウドちゃんは、なぜか上機嫌である。
ベスパは納得がいかないまま、ウドちゃんと居酒屋に帰るのであった。




