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第三百三十三章 地球上に敵の影

アヤメは連行した敵の取り調べを社員に任せて再び宇宙空間の警備に戻ろうとしていました。

フジコが、「女神ちゃん、敵の戦艦はもう一隻あったのではないですか?」と確認しました。

アヤメは、「あっ、報告するのを忘れていた。もう一隻はカモフラージュだった為に簡単に撃墜できたわよ。簡単すぎたので、うっかりと報告する事を忘れていたわ。」と返答しました。

数日後マーガレットから、「菊子が地球上で何か異変があるとファンから聞いて、その近辺でロケを繰り返していました。小屋の爆発シーンを空き地で撮影後、燃えている小屋の中に犬が入って行きました。確か地球の動物は火を恐がるのではないですか?この近辺でなにかが起こっています。」と連絡がありました。

渚が、「マーガレットさん、その犬を私の大型特別艦の隔離室へ転送して。菊子さん、手伝って。」と指示しました。

マーガレットが、「隔離室?この犬は伝染病なのですか?捕まえる私はどうなるのよ!菊子さんに頼めばいいじゃないの。医学部の教授なんだから。それも神の手を持つと言われていた芹沢外科医より優秀な外科医なのでしょう!」と隔離室と聞いて逃げ腰になっている様子でした。

渚は、「菊子さんは既に準備に入っているわよ。転送は離れていてもできるでしょう?」と返答した為に、マーガレットが隔離室へ転送しました。

その数日後、渚が、「これは神経ガスの一種で、地球の戦争で使われているような神経ガスではなく、もっと弱いので症状も軽く気付かなかったのでしょう。その地区を菊子ちゃんに調査して頂きました。その結果、犬だけではなく、人間も、最近精神異常者や、内臓疾患の患者が増加していました。」と連絡がありました。

フジコが、「菊子ちゃん、マーガレットさん、二人で全世界を回り、そのような地区が他にないか至急調査して!それらの地区で、神経ガスの影響を受けたと思われる人達の共通点、例えば同じ場所に行ったとか、水源が同じ飲料水を飲んだとかを調査して、神経ガスが何処から来ているのか特定するのよ。そこには敵がいるから。」と二人に指示しました。

一ヵ月後、菊子が、「マーガレットさんと協力して調査しました。例の精神ガスの影響を受けたと思われる地域は、一つの国だけではなく、全世界にまたがっていました。共通点を二人で確認しましたが、海外旅行にも行ってないし、その他色んな可能性を考慮しましたが、特定できませんでした。」と報告しました。

フジコは、「女神ちゃん、愛子さんとペアーを組ませたのは人質救出の為で、警備は女神ちゃんの得意分野だから、愛子さんがいなくても大丈夫よね。」と確認しました。

アヤメは、「それは問題ないが、愛子に菊子ができなかった調査をさせるのか?」と菊子の応援に愛子が狩り出されたと判断していました。

フジコは、「そうよ。愛子さん、菊子ちゃん達を応援してやって。」と愛子に期待しました。

愛子が調査すると、人間だけではなく、動物も含めて数日で共通点を特定しました。

愛子は、「神経ガスの影響を受けたと思われる動物がいる場所は、世界を巡っているサーカスが興行した場所です。神経ガスの影響を受けたと思われる人達は、全員そのサーカスの観客でした。渚さんから聞きましたが、この神経ガスはテレジア星人には無害らしいです。敵の地球前線基地は本部も壊滅した為に、そのサーカスが何処と連絡を取っているのかコスモス調査会社で調査して下さい。」と指示しました。

アヤメが、「敵は三本足で不安定なのだろう?どうやってサーカスをしたのだ?」と不思議そうでした。

愛子は、「誰も敵がサーカスをしたとは言ってないわよ。催眠術のようなもので地球人にやらせたのか、サーカスの団体に潜り込んでいるのか、そのサーカスを調査すれば解る事よ。」と何でこんな簡単な事も解らないのかしらと呆れていました。

数日後コスモスから報告がありました。コスモスは、「そのサーカスは何処とも連絡を取っていなかったわ。以前敵が弱い神経ガスの発生装置をサーカスに仕掛けたのよ。それがまだ動作していただけでした。その装置を取り外して、念の為に、そのサーカスも調査しましたが、三本足の敵はいなかったし、不審な動きをする団員もいなかったわ。怪しい所は特になかったので、もう大丈夫だと思います。」と調査結果を報告しました。

フジコが、「コスモスちゃん、有難う。もし、まだ敵が何処かに潜んでいれば、今回コスモスちゃんが装置を取り外したので、何らかの動きがあるかもしれません。宇宙空間をアヤメ警備会社で警戒し、地球上はマーガレットさんと菊子ちゃんの二人だと荷が重いと思うので、サクラ販売会社も協力して警戒して下さい。コスモスちゃんを信用しない訳ではないのですが、そのサーカスに不審な動きがないかも注意して下さい。」と指示しました。

コスモスが、「全く信用していないじゃないの。サーカスは大丈夫だと言ったでしょう?」と不満そうでした。

フジコは、「調べたのは団員だけでしょう?サーカスに協力するボランティアはいなかったの?サーカスの熱狂的なファンになりすました追っかけはいなかったの?サーカスの次の興行地が決まれば、先にその地へ行き、事前調査をするチームはいなかったの?近くの住民も調査する必要があるのよ。考えても見て。何故団員は神経ガスの影響を受けないの?」と指摘しました。

コスモスが、「えっ?そんな事まで調査するの?」と確認しました。

フジコは、「敵は頭でっかちなのでしょう?相当頭が良いと考えられるので、油断大敵よ。三本足の敵がサーカスにいなければ、団員は何故神経ガスの影響を受けないのか不思議に思わなかったの?それがはっきりするまで、調査は徹底的にする事を勧めるわ。」と返答しました。

数日後フジコが、「敵の地球前線基地を攻撃した時に、押収した資料を愛子さんと手分けして分析していました。その資料の中に、ロボット等を地球へ送り込むと気付かれる可能性がある為に、地球で製造する事が記述されていました。私達が壊滅させた基地にはロボットはいなかったわ。地球の何処かにロボット製造基地が存在する可能性が高いわ。今までは、菊子ちゃんとマーガレットさんが、巡業やロケをしながら調査した為に、人が住んでいる地域が多かったので、ヒマラヤの山奥とか北極や南極や海底など、人の住んでいない場所を調査する必要があります。」と提案しました。

マーガレットが、「菊子ちゃんの巡業はそうかもしれませんが、ロケはその可能性も考慮して、北極や南極でもロケをしましたが、海底、特に深海は未調査です。ヒマラヤの山奥も未調査です。」と報告しました。

フジコは、「解りました。マーガレットさんが未調査の地域に敵の基地が存在する可能性があります。コスモス調査会社だけでは危険なので、アヤメ警備会社と協力して調査して下さい。特に怪しいのは深海です。念の為に人の住んでいる場所を菊子ちゃんとサクラ販売会社で調査を続行して下さい。」と指示しました。

コスモスが、「何故深海なの?」とその根拠を知りたそうでした。

フジコは、「敵は頭が良さそうなので、私達の弱点が塩で塩水に弱い事を知っている可能性があるわ。」と疑問に答えました。

コスモスが、「成美ちゃんも、そろそろ切りが着いた頃なので、成美ちゃんに応援を頼んだら?」と提案しました。

フジコは、「確かに成美ちゃんはテレジア星人ではないので塩水は大丈夫ですが、深海の水圧には耐えられません。」と返答しました。

コスモス調査会社ではアヤメ警備会社と協力して、深海を中心に、ヒマラヤの山奥やアフリカのジャングルなど、人が住んでいない場所を調査していました。

一ヶ月経っても敵の基地を特定できなかった為に、愛子が北極や南極でロケをした動画も含めて再度確認していました。

北極で撮影した動画を見ながら、「マーガレットさん、この動画を見て何も感じないの?敵の基地の一つは北極近辺、恐らく氷の中に存在する可能性があるわ。」と何かに気付いた様子でした。

マーガレットが再度動画を確認して、「愛子さん、この動画の何処に問題があるの?」と何も気付きませんでした。

愛子は、「マーガレットさんは専門家なので、性能の良い機材を使用しているでしょう?画面に揺らぎがあったので、画像処理して確認すると、透明シールドを張った戦艦で、テレジア星の戦艦ではなかったわ。」と返答しました。

フジコが、「有難う、愛子さん。その戦艦が地球に侵入した事が解らなかったという事は、レーダーにも反応しないと考えられます。愛子さん、その画像から敵の透明シールドの特徴を調査して、敵の戦艦を捕らえる事が可能なレーダーを開発できないかしら。ここで注意しなければいけないのは、敵はマーガレットがロケをしている事を承知の上でカメラの前に現れています。囮の可能性は否定できません。北極に気を取られないで。透明シールドの種類も何種類かあると考えられます。あらゆる可能性を考慮して警戒して下さい。」と忠告しました。

アヤメが、「敵は発見されないように透明シールドを張っていたのだろう!囮ではないからではないのか?」と不思議そうでした。

フジコは、「堂々とカメラの前に現れると業とらしく、囮だと解るので、そんな馬鹿な事はしないでしょう。」と返答しました。

フジコが、「愛子さん、コスモスちゃんがサーカスの調査で苦労しているので応援してやって。」と依頼したので、愛子が調査を開始しました。


次回投稿予定日は、2月16日です。

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