第三百三十一章 謎の敵動き出す
依頼を受けたフジコは、「愛子さんと女神ちゃんの話を聞いていました。これは転送信号の一種だと思われます。金庫の中の現金などを別の場所へ転送しています。」と返答しました。
アヤメは、「私と愛子との話を聞いて調べたとは、謎の強盗の事を調べてなかった愛子が気付いて、謎の強盗の事を調べていた博士が気付かなかったのか?」と確認しました。
フジコは、「女神ちゃん、何が言いたいの?奥歯に物が挟まったような言い方をしなくても良いじゃないの!愛子さんは敵の事を知っているから気付いたのよ。この戦いには、愛子さんの情報は必要不可欠です。今まで以上に愛子さんの警備を厳重にして!転送による拉致にも注意するのよ。」と油断しないように忠告しました。
アヤメは、「解った。しかし解らない事があるんだ。敵は地球の物資を狙っているのだろう?現金を狙っているわけではないのだろう?それなのに、何故現金を盗むのだ?」と不思議そうでした。
フジコは、「そんな事も解らないの?その現金で堂々と物資を地球上で購入するのよ。」とアヤメは相変わらず手が掛ると呆れていました。
アヤメは、「何でそんな二度手間な事をするのだ?直接物資を盗めば一回で済むじゃないか。」とまだ理解していませんでした。
フジコは、「まったく女神ちゃんは手が掛かるわね。直接盗めばどうなると思うのよ!原因不明の強盗が発生して騒ぎになるでしょう。騒ぎにならないように、麻薬など裏組織で警察に届けられない現金を狙っているのよ。この方法だと騒ぎが起こらないからよ。大日本ビルの五階に入っている企業は、密輸で入手した現金なので、警察に届けないかもしれませんが、アヤメ警備会社に苦情があるかもしれません。その時は、本当に被害に遭ったのでしたら、何故警察に届けないのかを突いて誤魔化す事ね。自信がなければ交渉は私がするわよ。」と返答しました。
フジコが思っていたように、世間ではそんな強盗が発生しているとも知らずに平和が続いていましたが、この間もフジコはコスモス調査会社と協力して、謎の強盗の事を調べていました。
フジコが信号の確認方法をコスモスに指導して、コスモス調査会社で信号の追跡調査を行い、フジコは信号の特質を愛子にヒントを聞いて調べていました。
フジコが、「今、強盗団が使用している転送信号は、固体専用で、コロイド状の物質の転送は不可能です。」と報告しました。
アヤメは、「コロイド状ってどんなものだ?」と理解不能でした。
フジコは、「簡単に説明すると、コロイド状とは、液体と固体との中間で、ねばりっけがあり、ドロドロしている物です。従って人間など動物の転送は不可能です。」と説明しました。
アヤメは、「それじゃ、愛子の護衛は、もうしなくても良いのか?」と安心していました。
フジコは、「女神ちゃんは相変わらずね。今使っている転送信号がそうだと言っただけで、動物などを転送可能な信号が別にあるかもしれないでしょう?それに転送しなくても、襲って来る可能性は充分考えられるわよ。愛子さんの護衛は今まで通り厳重にしてね。」と念を押しました。
暫くしてフジコの予想通り、アヤメ警備会社に、“強盗に入られた!”と苦情がありました。
アヤメは警察に通報して顧客に、「今警察に通報したので、刑事が事情を聞きに来ると思います。私も今から、そちらへ行きます。」と伝えました。
顧客は慌てて、「何故警察に通報したのだ!私はあんたに何とかして欲しいと頼んだんだぞ!」と焦っている様子でした。
アヤメは、「私達の仕事は警備する事であって、強盗の捜査は業務範囲外です。警察に任せて何か問題があるのですか?」と確認しました。
顧客は、「警察が動けば、マスコミに知られて私達の信用問題になるだろうが!」と慌てている様子でした。
アヤメは、「その時は遠慮なく、警備していたアヤメ警備会社のミスだとマスコミに答えればいいじゃないですか。」と返答して、相手の出方をみました。
アヤメは携帯で電話しながら顧客に向かっていて、警察が到着したと同時にアヤメも大日本ビルに到着しました。
警察が調べた結果、金庫は開けられた形跡がなく、顧客の勘違いだという事になりました。
警察はアヤメに、「もっと確りと確認してから通報して下さい。」と苦情を訴えました。
アヤメは、「私達の仕事は顧客との信頼関係が大切です。顧客を疑えば、お互いの信頼に傷が付くでしょう。それに警察はいつも、“何故もっと早く警察に通報しなかったのだ。“と良く言っているではないですか。そんな事を言うのでしたらもう良いです。今後警察には通報しません。こちらで調べます。」と返答しました。
その後フジコが、「この信号の弱点は水です。加湿器で湿度を高くすれば転送不可能です。」と調査結果を報告しました。
アヤメは警備している全てのビルに、夜間はUFOを使い、湿度を高くしていました。
裏組織の現金を狙っていた為に、裏組織同士で争いが始まり、やくざ同士の抗争などが増えて来ました。
裏組織も強盗に警戒して、現金は幹部数名が分担して所持するようになってきました。
動く為に転送ポイントが定められずに、分担している為に、大金ではないので謎の強盗は、一般企業や銀行などを標的にして、社会的な問題になりました。
アヤメ警備会社が警備している会社では被害が出なかった為に、警察は、今多発している強盗は、先日大日本ビルの強盗と手口が酷似していた為に、アヤメ警備会社に問い合わせがありました。
アヤメは、「今更何を言っているのよ!私は警察には届けないと言ったでしょう!強盗の事は調べて手口が解ったので、その対応をしただけです。」と返答して電話を切りました。
警察が来るのは見当がついたので、アヤメは携帯の電源を切って、外出しました。
警察が訪問してもアヤメは外出していると言われて門前払いされた為に、上司に相談しました。
部下から相談された警視庁の徳間警視が、アヤメ警備会社に来ましたが、対応した社員は、警察が来た時の対応についてアヤメから指示されていました。
「強盗の対策はアヤメ社長が対応した為に、その手口もアヤメ社長でないと解りません。」と返答しました。
徳間警視は、「アヤメ社長の自宅を教えて下さい。」と依頼しました。
社員は、「私達の商売柄、住所は極秘です。住所は私も知りません。全社員の住所を把握しているのは社長だけです。」と返答しました。
徳間警視は、「アヤメ社長から連絡があれば、警視庁捜査一課の徳間まで連絡頂けるように伝えて下さい。」と伝言を依頼して帰って行きました。
アヤメは少し焦らせて、数日後、徳間警視に連絡しました。
徳間警視は、「会社とは定期的に連絡しているのだろう?何故もっと早く連絡頂けなかったのですか?犯罪の事などに気付けば警察に通報するのは国民の義務ではないのですか?」と焦っている様子でした。
アヤメは、「私もそう思い、先日通報すれば刑事から、“もっと確りと確認してから通報して下さい。”と怒られました。現在の所、その手口と対処方法が解っただけで、強盗の事は、まだ解っていません。現在強盗の事を確認中です。確認してから通報しないと、また怒られるのでね。」と返答しました。
徳間警視は、「その事は部下から聞きました。部下の不適切な対応については謝ります。その手口を教えて頂けませんか?」と手口を知りたそうでした。
アヤメは、“そんなに簡単に謝られると面白くないな。色々とゴネてやろうと思っていたのに。”と残念そうでした。
「説明しても信用して頂けないと思います。百聞は一見にしかずです。アヤメ警備会社まで、ご足労願えませんか?手口を再現してみせますので。」と返答しました。
徳間警視は早速部下の刑事とアヤメ警備会社を訪問しました。
アヤメは転送装置を使用して、机や椅子を転送させました。
徳間警視が、「これは何かのトリックだ!」と信じられない様子でしたので、徳間警視を転送させました。
徳間警視も驚いて、「これはどういう事だ!」と理解に苦しんでいました。
アヤメは、謎の敵の事とテレジア星人の説明をしました。
徳間警視は、「それだと防げないじゃないか!」と困惑していました。
アヤメは、「偽札を銀行の金庫に保管しておけば、盗みに来るでしょう?偽札を使った現場を逮捕すれば良いんじゃないの?」と助言すると、徳間警視も納得して帰って行きました。
アヤメは得意そうにフジコに報告しました。
フジコは、「馬鹿!相手は正体不明の宇宙人で、科学力も優れているのよ。武器も強力な武器を持っていると考えられるわ。地球人に逮捕できると思うの?徳間警視達の護衛もする必要があるわよ。余計な事して、これ以上仕事を増やさないでよ。」と怒りました。
アヤメが慌てて徳間警視と刑事の所へ行くと案の定、刑事が拉致された為に、アヤメは近くにいた徳間警視を連れてUFOで追跡しました。
次回投稿予定日は、2月7日です。




