第三十三話 盛大な……。
☆☆☆
最近。
私は長年の友。
ノエル・ルイダスが引っかかる。
なぜかは分からない。
ただ、漠然とした違和感を感じる時がある。
しかし、なぜかすぐ、そういった考えが消えて失せる。
なぜだ?
ノエルは私に『旦那様』と呼び。
使用人口調が常だ。
それはアイツを執事として雇ったときからのはず……。
だが……。
アイツはもっと、こう……。
う~ん……。
なんと言ったら良いか分からないが、こー……。
がさつ?
いや。
違うな……。
うむぅぅぅ……。
とにかく変なんだ。
気のせいだろうか……?
「お父様、おはよう。何かあったの?」
可愛い声に振り返ってみたら、そこには愛しい娘!!
今日も超絶可愛い!!
さすが私たちの娘!
「おはよう愛しい娘よ!!」
「うわぁ! ど、どうしたの、お父様?!」
そんな……。
抱き着こうとしただけなのに。
そんな驚いた顔しなくてもいいじゃないか…………!
ハッ!
ま、まさか……。
に、ニコにき、ききき、きききき!!
「ニコに嫌われたぁぁあぁぁぁあ! リルぅぅぅ!!」
どうしよう……。
どうしたら、私はどうしたら良いのだ……!!
リル!
どこだい?!
どこに居るんだい!!
リル、リルアー!!
私はニコに嫌われてしまったよぉぉぉぉ!!
「うわぁぁあぁぁぁぁぁぁ!! 私はもう生きていけないぃぃぃぃいぃ!!!!」
☆☆☆
「えぇ?! ちょっ、お、お父様?!」
絶叫しながら、涙を流して走っていったお父様。
あたしは無意識にそれを止めようとして出した手。
でもその手は何にもならなかった……。
……いや、その前に。
お父様。
良い年した大人なんだから、そんな情けない声出して、涙だけならまだしも、鼻水たらしながら走るのは、ちょっと……。
とりあえず、出してる手を下ろそう。
それと、盛大に誤解して走ってったお父様を何とかしなきゃ。
…………誤解する所、あったっけ……?
思い当たらないんだけどなぁ。




