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変人公爵一家の義娘  作者: 双葉小鳥
第二章 変人公爵の娘
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第十一話 二人だけでやってください。

「あ、そうだったわ! アン。ニコちゃん連れて来たら話すって言ったでしょ?」

 唐突に口を開いたレティさん。

 それに、スティアナ様が顔をうずめてたクッションから顔を上げた。

 で、そのクッションを抱きしめて、目から下を隠すようにあててる。

「…………レティが変な話するから……」

 若干すねた口調のスティアナ様。

 ついでにクッションのせいで声がくぐもってる。

 うん。

 絵になるね。

「あら、あたしのせいなの?」

「えぇ。レティが変な話しなかったら話してたわ」

「う~ん、ごめん。からかい過ぎたわね」

「もう、レティったら。反省しているの?」

「えぇ。百分の一ほど」

「……全然反省してないわね」

「ごめんって」

「もう。レティったら……」

「えへへ~」

「……………………」

 へラッと笑う反省の色のないレティさんに、呆れてスティアナ様は黙った。

 うん。

 取り合えず、『あたしを連れて来たら話す』って何を?

「ほら、アン。ニコちゃんが不思議そうよ? 話したら?」

「…………そのことだけど。ねぇニコちゃん、ロイドさんは生きると思う?」

 え?

 突然なに?

 お兄様が生きてるかって?

 生きてるよ。

 きっと。

 だからお兄様を探し出して、けちょんけちょんにして、縄で縛って連れて帰ってくるんだから。

 『帰らない』って喚いても、引きずって帰ってきてやるんだから!

「うん。生きてると思う。だから、あたしお兄様の手がかりを探してるんだよ?」

「そう……そうよね。ニコちゃんの言うように、私も、信じてみようかしら」

 スティアナ様はそういってふわって笑った。

「で、アン。ルー兄はどうでも良いから、どうして急に前向きになったのか、教えてくれるんでしょ?」

「えぇ、実はね。あたしが、その、ね……」

「自殺はかった時ね。はい、続き続き!」

「……うん。で、気づいたら真っ暗な所でロイドさんと、お父様にあったの。二人とも困った顔をしていたわ」

「そうでしょうね」

 あきれ顔のレティさん。

 そんなあからさまな……。

 ほら、スティアナ様苦笑いしてるよ。

「えぇ。今思えば、馬鹿だったわ。それに、ロイドさんに「何をやっているんだ。早く帰りなさい」って叱られて、お父様に背中を押されたの。で、目が覚めたら泣きはらした顔のレティに、抱き着かれたわ」

「ホントに心配したんだからね? もう二度とあんな思いしたくないんだから」

「えぇ、ごめんなさい。二度としないわ」

「約束よ?」

「えぇ。約束」

 そういって指切りするレティさんとスティアナ様。

 ……あたし、必要…………?

 いらなくない?

 いっそ帰らせてくれないかな?

 だって、二人とも楽しそうだもん……。

 あ~あ。

 早く王宮から出て行きたいな……。

 あたし、図書館に行きたいんだよ。

 すっっっごく。ね?

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