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変人公爵一家の義娘  作者: 双葉小鳥
第一章 変人公爵一家の義娘
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第四十一話 お医者様のお孫さん

 ――ガチャ。

 あたしは玄関のドアを開けた。

 目の前に若い男の人が居た。

 男の人はドアをノックする姿で固まっている。

「「「「………………」」」」

 お屋敷の中にいたあたしたちも固まった。

 えっと。

 どちら様ですか?

「……?! お爺様!!」

 固まってた男の人が驚いた顔でお医者様にいった。

 で、お医者様。

 かかって笑った。

「おぉ、オルム。お前さん仕事はどうしたんじゃ?」

 うん。

 今のかかって笑った時のお医者様。

 怖かった……。

 まるで骸骨が笑っ――。

 …………なんでもない。

 とにかく、お医者様はお孫さん(?)がきて嬉しいみたい。

 ん?

 でも、お孫さんはどうしてお屋敷に来たんだろう?

「休みました」

「そうかぇ。それが良いのぉ、お前さんは働きすぎなんじゃよ」

 お孫さんの淡々とした言葉に、お医者様は嬉しそうに笑った。

 で、お孫さん。

 お医者様の言葉に、はにかんで首を横に振った。

「いえ。そのようなこ――」

「ただでさえ、お前さんが仕事を休むのは珍しいからのぉ」

 お医者様の声がお孫さんの言葉をかき消したよ?!

 ついでに、さっきまでのおっとりした声じゃなくって、結構大きかったの……。

「……ちゃんと休んでいますよ」

 お孫さんはお医者様に、はにかんだままいった。

 で、お医者様。

 大きなため息をついた。

「それはのぉ。休みの日にしっかり休む人間が言う事じゃ」

「ですから、ちゃんと休んでますって」

 お孫さんの言葉にお医者様の目が光った――。

 ような気がした……。

「それは、年に十回も休まない人間がいう事ではないのぉ」

 お医者様の言葉に、お孫さんは返す言葉が無いみたいで、だんまり。

 しばらくして、何かを思い出したのか、口を開いた。

「…………一昨年は十回、休みましたよ」

「十回しか休んでおらぬであろう?」

 お医者様の鋭い指摘に、お孫さんは目をそらした。

 そして、目をさまよわせる。

「それは……。そうですが…………」

 お孫さん、しどろもどろ。

 返す言葉を探してるみたい。

「「「………………」」」

 ところで。あたしたちはいつまで空気でいればいいの?

 てか、お母様と執事さん。

 ずっと固まったままなんだけど……。

 どうしよっか。

 ……もう少しだけ待ってみよう。

 ――ということで数分後。

 お孫さんのお説教が終わったお医者さま。

 それと同じときぐらいに、戻ってきたお母様と執事さん。

 四人ともおかえり。

 待ってたよ……。

「連絡もなしに、突然おしかけてしまい、誠に申し訳ございません。(わたくし)、オルム・レファナと申します」

「儂の孫じゃ。仕事ばっかりしておる」

 お医者様がお孫さん・オルムさんについて少しだけ語った。

「……今はそれどころではありません」

 けど、オルムさんに切り捨てられた。

そのせいか、お医者様は首を傾げる。

「ん? ではなんじゃ」

「……セメロ公爵様の子息。ロジャード・セメロ様が意識不明の重体と聞きまして」

「「?!」」

 あたしとお母様はオルムさんの言葉に驚いた。

 まさか領地だけならまだしも、国中に広がってるんじゃ……。

 もしもそうなら、気が抜けない。

 お父様は貴族の中で、あまりいいように思われてないから。

 なにに対しても完璧のお父様。

 唯一の弱点が私たち家族……。

 それに、このお屋敷はとても広い。

 夜に侵入者が来てもおかしくない。

 いくらお屋敷にいる人がみんなが、自分を守れるくらい強くても、弱っているお兄様が狙われたら……。

「失礼。その情報はどなたからの情報か、お聞きしてもよろしいでしょうか?」

 二割増しで冷静な執事さん。

 うん。

 さっきまで固まってたなんて思えないね!

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