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そんな貴志にも好きな人がいた。同じクラスの桐野愛子さんだ。


貴志は3学期の頭に行われる席替えが憂鬱だった。1学期と2学期の席替えの時に貴志はたまたま2度とも加藤さんという女子の隣の席になったのだが、その女子がどうやら勇太の事が好きだったらしいのだ。2学期の席替えのあと「なんでまたこっちの中島なのよー」と、本当にイヤそうな顔をして他の女子にささやいているのを貴志は聞いていたのだ。


そして3学期の席替えで貴志の隣になったのは桐野愛子さんだった。「中島君とはあんまり話したことないけどよろしくね」クラスの中でも一番美人な桐野さんを初めて間近にしてそう言われた貴志は、顔を真っ赤にしてただうなずくことしか出来なかった。


桐野さんは優しかった。教科書を忘れてモジモジしている貴志に気が付いて見せてくれたこともあった。消しゴムを落として、それが2つ前の席の勇太の所まで転がってしまい取りにいくのをためらっていた貴志に、わざわざ拾ってきてくれたこともあった。理科の実験の授業で、先生から好きな友達とグループを組んでくださいと言われた時、誰からも誘われずにあぶれそうになった貴志を自分のグループに誘ってくれたこともあった。いつしか貴志は桐野さんのことを好きになっていた。毎朝決まっておはようと言ってくれる桐野さんに会えるのが嬉しくて、学校へ行くのも憂鬱ではなくなっていた。貴志が返すあいさつはあまりにか細く、桐野さんには聞こえていないようだったのだが…

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