↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
4/30

第4話 新しい光晶石が原因――のはずでした


事故調査局の地下には、事故を再現するための試験室がある。分厚い耐魔壁。防爆扉。緊急遮断術式。その中央に、王宮のものと同型の制御器が置かれていた。


「旧型光晶石、接続します」


セオが言う。エレナ、ミア、グレンは耐魔ガラスの向こうから見守る。術式が起動した。


淡い光。浮遊制御。固定術式。すべて正常。


一時間。異常なし。次に、新型光晶石へ交換する。


「これで出るんですよね?」


ミアが尋ねた。


「出ると仮定しています」


エレナは答えた。新型光晶石が起動する。旧型より明るい。


十分。三十分。一時間。二時間。


「……何も起きませんね」


ミアが言った。三時間。固定部分への異常な風属性流入は、一度も起きなかった。セオが試験室から出てくる。


「仮説、外れましたね」


エレナは記録紙を見る。


「そうですね」


「悔しくないんですか?」


ミアが尋ねる。


「なぜ?」


「昨日からずっと考えていたのに」


エレナは少し考えた。


「事故調査で、自分の仮説が外れることを嫌がってはいけません」


「どうしてです?」


「仮説を守り始めるからです」


エレナは試験結果に、大きく一本線を引いた。新型光晶石単独による異常――再現せず。


「間違っていたなら、間違っていたことが分かった。それも結果です」


グレンが試験器を覗き込む。


「じゃあ何が足りねえ」


それが問題だった。王宮では起きた。ここでは起きない。ならば、二つの環境には違いがある。


「王宮で使われていたものを、全部洗い出しましょう」


エレナが言った。


「制御器だけではありません」


固定具。導路。光晶石。連続使用時間。負荷。室温。設置状態。そして――。


エレナは事故品の一覧を見る。


「組み合わせです」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。