↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
稀代の悪を目指しましょう  作者: 同田貫
天使と悪魔と
20/166

見えざる者達と対峙しましょう

都市ヤハウェとの一進一退の攻防が続く。



ベルへルミナ帝国の貴重な財源であるヤハウェを疲弊させる為、数年前から隊商への攻撃は開始されていた。



こちら側が勝利する事もあれば、あちら側に敗北する事もある。向こうにも生活があるのはわかっているが、意地がある。


ユメミ草が帝国以外の国のへ公然と輸出され、民草達をじわじわと嬲りながら蝕んでいる現状。

その利益を吸い上げるヤハウェは、反帝国派の標的とされていて、不特定多数の勢力に狙われ続けている。


だが帝国もこの重要地を死守したい構えで、ヤハウェの私兵として帝国軍を駐屯させ、国境線沿いに方面軍を展開させ睨みをきかせている。




ローグ連合国。



過去に帝国と幾度も激戦を繰り広げ、先先代の皇帝の頃一応の休戦協定を結ぶも、仮想敵国として帝国を掲げ、国防の一環としている。

国土は帝国の数倍、大小の国々が統合された経緯がある為に、国旗は青地に星の紋様があるものを採用している。


また帝国の皇太子派の亡命先でもあり、新ベルへルミナを旗揚げする際は、強力に支援するとの密約がなされている。

無論、領土の割譲などを条件にだが。




そのヤハウェ攻略の最前線である地方都市マガルニアで、ある噂が流れている。



『ヤハウェは悪魔憑きが住んでいる』

『悪魔が化けた魔女が護衛についた』

『凶事の前触れだ』



そんな馬鹿なと、マガルニアの司令部も最初は相手にしていなかったが、隊商襲撃隊に被害が増加しているのと、その襲撃隊から歪な形の焼死体がいくつも搬送されてきた事で、悪魔憑きもしくは悪魔の存在を信じる事となる。


司令部は中央から悪魔祓いの専門家を数人呼び寄せ、遺体の実況見分をさせていた。



「ふむ、ふむふむ…ん〜」


「ヨハン爺、何かわかったかい?」


「急かすでないわウィリアム!この仏さん達を見てやはり違和感を感じないか?」


悪魔祓い達は兵士の遺体をまじまじと見つめ、しきりに身体を触り、遺品や衣類の燃え残りを凝視している。その様子を周りの兵隊達固唾を呑んで見守っている。



「通常の焼死体ではないな。焼死体は身体の一部が折れ曲がったり、どうしても全身の火傷にはムラがでる。それがこの仏さん達にはなく、高音で一気に火焔にのまれたように均一だ…」



「なにより悪魔憑きの怨みの念が凄まじいの。拒絶と何者かへの強い復讐心、それに…渇望の様な匂いが残滓の中から嗅ぎとれる」


「では人為型の悪魔憑きか?爺さん」


「ふむ、自然発生型の悪魔と、それに魅入られて悪魔憑きになった者の仕業かの。悪魔は同族を増やす傾向がある…」


「自然発生型か、ここ数百年は現れなかった生粋の化け物だな」



「腕がなるのぉウィリアム」


「なんで嬉しそうなんだよ爺さん…」




悪魔には数種類のタイプがある。




召喚型。

術者や今際の際の人間の願いや願望によって、姿を現わす悪魔達。

だいたいが低位から中位で、高位の悪魔を呼び出した例もあるが、それは例外だ。

術者や召喚主を排除すれば、召喚された悪魔も霧散し、何処かへ消え去る。

人災型とも呼ばれる。



人為型。

悪魔側から契約を提案し、代価や代償を支払い悪魔憑きとなった元人間。

怨みの念が強ければ強いほど強力な個体となりやすく、悪魔の僕となるケースもある。

大半が理性を失うが、理性を保ち人間のフリを装う個体もあり、召喚型に比べて厄介。

吸血鬼や狼男などの例がある。

常闇を歩く者達。




自然発生型。

歴史上に何体かしか確認されていない悪魔達。

戦乱や大災害など、世の中が乱れると顕現するとされる名前持ちの悪魔。

天界からの使者ともされ、神の代理として地上に住まう人間に試練を与えるとされている。


国が滅び、大国は無数に分裂して果てなき内乱となるなど、逸話が多く残る。


天災型や使徒とも呼ばれる。





ヤハウェの隊商襲撃隊に悪魔祓い達も加わり、不穏な気配が漏れ出していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。