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兄弟達の秘密1

私は彼ら…7人兄弟と暮らして、気づいたことがある。


『彼らには重大な秘密がある』


それは滅多に口にしてはいけない言葉…

世間一般的には呪いの言葉と言っても過言ではない。

彼らの正体がばれたら、私達のこの幸せな生活はなくなってしまう、

それくらいの秘密だ。


気づいたのは、普通の人間とは違う、彼らのこんな行動からだった。


ほぼ玄関からは出入りしない…真夜中に窓から飛び立って行く。

子ねこの時、館の周りをしつこくうろうろしていたのに…

出会わないはずだと合点がいった。


私に餌は与えてくれるものの、彼らが本格的な食事をする姿を見ない。

招待したお客様が来るのは、昼間のティータイムだけで、

食べるのは軽いデザートのみ。

何を食べて生きているのか…とても不思議だった。


ある日のこと。

いつもは開いていない、地下室への重い鉄の扉が、僅かに開いていた。

好奇心だった、それ以外はなかった。

ねこは探検が大好きだからね、野生の習性には抗えないよ。


地下はひんやりとして、高い所に明り取りの小さな窓があるだけで、

非情に暗い。

中央にポツンと置かれた大型保冷庫に目がいった。

近寄ってみると、獣臭が酷くて、血の匂いでクラクラする。

もう、何なのか確かめたい…。

保冷庫の扉の境目を爪で何度も引っ掻けてみる。

とうとう少しだけ開いた所に足を入れ、思い切り引っ張った。

勢いよく開いた扉に跳ね返されて、私は転がる。

中が見え、二段ある棚には小動物の屍が、何体も安置されていた。


これが私にとっては決定的な瞬間だった。

彼らの主食はこれなんだと…。

7人の吸血鬼…ヴァンパイア。


その場にへたり込んでいると、地下に下りる階段に人影があり、

足音とともに近づいてきた。

「だめだよ、にゃん大佐。ここは立ち入り禁止!さあ、上へ行こう」

ノアはそう注意すると、私を抱えて、地下室を出た。

「ね、今日のことはふたりの秘密だよ!兄さん達には内緒」


ノアのこの判断がなければ、私はあの日に生き血を吸われ、果てていたかもしれない。

いや、どこか他の家に移されていたかもしれない…。


私は二度と地下に行くことはなく、ねこ集会でもそのことについては一切触れなかった。





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