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貴方の骸に花束を。  作者: 有野かおる
1章 君は何も悪くない
3/4

2話

「………」


僕はただただ黙っていた。

彼女を抱き締めて、『大丈夫だ』と励ます資格も、この場で土下座して楽になる権利も、

僕には無いはずだったから。


それでもやっぱり沈黙に耐え兼ねて、僕は絞り出すように答えた。


「…そっか。」


再び、音の無い時間が流れる。


心電図の無機質な音だけは変わらないまま時を刻んだ。


先に口を開いたのは彼女だった。


「私は何も悪くないのに…!!」


そこまで言って彼女は俯いた。


「あの日…貴方が『ドライブに行こう』なんて言わなければ!

こんなことにはっ……!!」


一体どこから声を出しているんだろう、と不思議に思えるくらい

低く、重い、掠れた声だった。


「ごめんね、紫乃さん…」


やっぱり僕は謝ることしかできない。

二人の体感時間を無視して、点滴が落ちる。


心電図が数回鳴った後、また掠れた声が聞こえた。


「…ううん、本当は貴方は悪くないって分かってる。

だって、私達の乗った車は何も問題なかったのよ…」


彼女が唇を噛み締めるのが分かった。


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