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戦場

いつからこの戦争を始めたのか。そんなことも忘れられた。

今あるのは銃に弾薬。あとは敵だけだ。

この真っ白な空間。遮蔽物なんてものは自力で創り出し、射線をなんとかしてきる。

ついさっきあった砲撃で周りの味方は死に、俺も汚染でそれなりの被害は受けている。

そんな中でも必死に体を起こす。遮蔽物に身を隠し、なんとかできないか考える。

周りの味方はとっくに爆発と汚染で死んだ。このままいても次の砲撃が来るだけだ。

…このまま死ぬのか。ここまで来て。

思い出せ。俺はこの中でも精鋭ってやつだ。

何人も仲間が死んだ。友人が死んだ。そいつらは今までなんと言って消えていった。

「お前が未来を見てくれ。」

俺はその言葉を口に出した。

こんなところで悩んでいる間にも敵の砲撃準備は整う。突入準備は整う。

このままいても殺される。友人の、未来を見てくれという最後の願いを叶えてやることさえできない。

焦らず、ゆっくりと銃のボルトを引く。マガジンを取り外し、確実に新しいものを入れ込む。

またボルトを引き直し、薬室へと弾丸を送る。一度少しだけ開け、中に確実に弾丸が入っていることを確認する。

同じように拳銃も確実に装填した。

ライフルを体の前に構え、一度深く息を吐いた。

「何が美しいのでしょう。何が醜いのでしょう。何が善なのでしょう。何が悪なんでしょう。」

最後の言葉かもしれない言葉をはいた。

そのまま遮蔽物から身を出し、思い切り地面を蹴る。

油断していたのか、銃弾が飛んでくることはなかった。

一瞬で相手陣地につき、最前線の機関銃手を無力化する。一番近くのやつがこちらへ気づき、焦って引き金を引いた。

焦って撃った弾丸は命中することはなく、逆に顔面に弾丸をねじ込まれた。

二人やったときには周りすべてがこちらへ気づいた。

その時に俺はスモークグレネードという名の置土産をして敵の機関銃についた。

スモークによって敵は突入をためらった。

その一瞬が命取り。俺は一度機関銃のボルトを操作し、そのまま引き金を引いた。

スモーク越しの敵陣へ向かって機関銃の弾幕を容赦なく浴びせる。

だが、5秒ほど撃ち続けたあとに俺はその場から離れた。

その瞬間に、さっきまでいた場所に弾丸なんかが大量に撃ち込まれた。弾丸以外には敵とかな。

その敵は弾丸が着弾しきってかその場所にナイフを突き刺した。

もちろん存在しない敵をそいつは刺し、状況をあまり理解できない間に頭部が粉砕された。

その後、俺は少しの間伏せて隠れ、スモークが切れる直前に立ち上がった。

思い切り地面を蹴り、スモークを突き抜け、敵陣へ突撃した。

右に3正面に2左に1。

一番近い左には拳銃を撃ち、その反動に乗って一気に右へと移動する。

そいつらの正面へと立ち、そいつらが引き金に指をかけるころにこちらは引き金を引いてそいつらを制圧していた。

わずか1秒ほどだが、その1秒で最初正面にいた二人はこちらへ狙いをつけ、引き金を引いていた。

俺は急いで近くの背嚢のうらに隠れ、銃弾を防いだ。

その直後に俺がいるところにグレネードが投げ込まれ、爆発した。

ほんの少し距離を取ったが、それなりに受けてしまった。元々の汚染に加え、こっちの汚染のせいで意識が朦朧としそうだ。

そして、距離を取った際背嚢から出てしまった。

つまりは的になってしまった。

そいつらはできる限りの弾丸をこちらへ放った。

「クソ!」

体制が崩れている状態からなんとかギリギリで避ける。

お返しだ!

グレネードの安全ピンを引き抜き、そいつらのいたところへとぶん投げた。

すぐに爆発したが、そいつらは余裕を持って左右に避けた。

クソったれ!……とでもいうと思ったか?

避けるときの僅かな時間で俺は銃を背嚢に載せ、右のやつへ射撃した。

しっかり載せて狙いを安定させた状態で放たれた弾丸は正確にそいつの腹を射抜き、無力化させた。

俺はそのまま背嚢に隠れ、もう片方の弾丸を防いだ。

「死ねぇぇぇぇ!」

そいつは気でも狂ったのか持っている銃のマガジンをすべて撃ち尽くした。

途切れることない銃声が突然やみ、少しだけ静寂が訪れる。

その静寂を切り裂くように俺の弾丸が空気を切り裂きながら進んだ。

弾丸は確実にそいつの腹を射抜き、沈黙させた。

予想していたよりも敵数が少なかった。

まぁ、覚悟が決まってい状態のやつは強いらしいがな。

「ふぅ。」

一息ついてから俺はまたも地面を蹴った。

あとは砲撃陣地だけだ。

俺があの場所を離れてからすぐに砲弾がそこに着弾した。

あいつらは味方が生きていたりしたらとかは考えないのか。

あそこが砲撃陣地への最後の防衛戦だった。つまりは近いというわけだ。

本当にすぐに敵の榴弾砲が見えてきた。

だが、砲撃してきた時点で思ってはいたがバレている。

最後の防衛部隊が出てきた。

計6名。

そんな奴らも無視して突撃を続け、砲手の首にナイフを突き刺した。

榴弾砲の裏へ周り、他の砲手もできる限り撃ち抜いた。

だが、間に合わなかった。

最後の一門が真上に向かって榴弾を撃った。

恐ろしい砲撃音が鳴り響き、鼓膜を直接叩かれた感覚がした。

俺は榴弾砲に背を向け、一気に距離を取った。

その瞬間に爆発音が……




「はッ!」

ハァハァ

息が荒い。ここはどこだ。

周りを見渡し、ホテルということを確認する。

良かった。戦場じゃない。

「なんで今さら。」

あいつらが忘れるなって言ってんのかな。

はぁ。昨日の夜のことのあるんだからいい夢見させてくれよ。

読んでくださりありがとうございます。評価等お願いします。

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