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殺害側 総括の裏

「俺の勝ち。」

ナイフをもとに戻しながらそういった。

「こんな程度で勝てるとでも?お気楽な頭だな。」

そう言ってその場からさろうとした。

だが、貴族様はそういうのを許さない。

「おい!待て!今のは手加減してやっただけだ!第一、俺らは協力した戦闘が前提だ!もう一回だ!」

顔を赤くして叫んだ。

その様子にまたも吹き出しそうになる。

「そう?じゃあかかってこいよ。」

少しカッコつけるために一泊おいて、

「…負けるなんてことはないがな。」

いやぁ。かっこよく決まったな。

軽く満足しながらそいつらが集まり、攻撃の準備をするのを見る。

さあ。どういう手口でやってくるのかな。

「おらぁ!行くぞ!」

そいつはまたも叫び、こちらへ突撃してきた。

俺はそれに対して手加減なんてせずに思い切り腹にナイフを突き刺す。

刺したときに一瞬重みが入り、そのまま置くまで突き刺さった。

だが、強力といったとおり他の奴らが飛びかかってきた。

右のやつには足上げを。左のやつには右手で拳銃を取り出し、引き金を引く。

ついさっきまで最初に刺したやつを支えていた右手を離したせいでそいつが倒れる。

足上げを食らわせた方は気絶。撃たれた方は腹から流れている血に困惑している。

神っていうのは人間に似ているとも言える。

すぐに傷は治るが、精神的な傷はなかなか治らない。神は物理的な傷をしただけ精神に以上をきたす。

特に人間で言う心臓や脳が傷ついたときに精神が最も壊れやすくなる。

俺はさっきまで使っていた拳銃を戻し、リヴォルバーを手に取る。

だが、拳銃を戻すついでに後ろから照準をつけていたやつに一発食らわせる。

…あと一人いるはずなんだがな。

そう思いながら手に持ったリヴォルバーの銃口を最初に突き刺したやつに向ける。

こいつが隊長のはずだ。

俺が今手にしているリヴォルバーは.44マグナムの三倍ほどの火力を持つ弾丸を装填したものだ。

いま狙いをつけているこいつの頭なんて一発で吹き飛ばせるだろう。

だが、だ。

この訓練場のどこかにもうひとりいる。

おそらくこのなんちゃって第三の中で唯一まともに戦えるやつ。ここまで気配を感じさせないのは相当な手練だろう。

もちろん、こちらも神経を集中させる。

どこだ。

「ッ!」

そいつは俺の背後にいた。

刹那、訓練場に刃があたり、金属の擦れた大きな耳が痛くなる音が鳴り響いた。

「チッ!」

「第三にもお前みたいな戦えるやつがいたんだな。」

そいつは地面に倒れ込んだ奴らをひと目見て、こちらを見た。

「安心しろ。そいつらはぐっすり気持ちよく寝てる。」

俺がそう言うと、そいつは一気に体の力を抜き、持っていたナイフをもとに戻した。

「何だ?お前はこれ以上やらないのか?」

「これ以上やっても無駄だね。俺じゃなくてこいつらが強くならなきゃ意味がない。」

俺は警戒は解かずにそいつを見続けた。

そいつは明らかにリラックスして周りを見渡していた。

「あっ。第一。済まないな。もう帰っていい。」

見ていた困惑気味の第一に対してそう声をそいつはかけた。

「だけど、このことは他言無用だよ。」

そう言ってどこかへ行くように促した。

「さてと。そのリヴォルバー貸してよ。」

「お前のがあるだろ。」

「いいじゃん。心狭いなぁ。」

「ッ!」

そいつは目にも止まらぬ速さで俺からリヴォルヴァーを奪った。

そして無言のまま銃口をそいつらへ向けて、引き金を引いた。

一人、二人と確実に頭を撃ち抜いていった。

「おい。何やってんだ?」

そう問いかけても答えなかった。

結局答えたのは4人撃ってからだった。

「俺は第三から抜ける。今回の一件の元凶についていく。」

「は?」

「わからないか?もうこの天界から出るんだよ。お前も来るか?」

「遠慮しておく。ところでなぜだ?」

「もううんざりなんだよ。こんな腐った奴らと一緒にいるのはな。自分のことしか考えず、いくら部署に実害を加えないとしても今回の一件で部署に影響を与えられるようにしようと企んでやがる。」

「人間と同じだ。なら外界に行ってみたほうがいいだろ。下がることはないなら行って見る勝ちはある。」

こいつは天界に見切りをつけたってことか。そりゃいい。

こいつの言ってる通り人間と同じようなことを神はやっている。

「お前を否定するつもりはない。だが、リスキーじゃないのか?」

「そんなことはない。過去に総括内部から外界に降りたやつなんて大量にいる。」

………。

「まぁ。行きたいならいけよ。お前みたいな強いやつがいれば俺らの計画が難しくなる。」

「総括でもぶっ潰すつもりか?…まぁ気をつけろよ。」

よく当てたな。

そいつはさっきの言葉を最後に去っていった。

さて。この頭が吹っ飛んだ神はどうすればいいのかな。




とりあえず、この日俺はここに来ていないということにして俺は第一のところへ向かった。

「よう。久しぶりだな。」

「電話ぶりだな。」

「まだ、復活叶わずか?」

「もうちょいだ。」

そんな会話を交わしながら俺はそこらへんの席に座った。

「それで、だ。どうやってやるつもりだ?」

「少しは世間話をしてもいいだろう。」

電話と似たことをいい、少し呆れたような様子で何かを取り出した。

それは試験管に入った青い液体だった。

透き通った青色でそいつの顔がよく見えた。

「なんだと思う?」

「…見たことがないな。」

「そうだろうな。」

どう説明すればいいかな。とそいつは言いながら液体を揺らした。

そしてこういった。

「そうだな。神を殺す液体だ。」

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