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アッカーソン公爵

更新しました。

楽しんでいただけると幸いです。

ようやくアッカーソン公爵が登場し、人々は彼らに深々と礼をした。ジョシュ・アッカーソンは白髪交じりの茶髪と髭を蓄え、杖をつき、しかし渋い青色の眼光は鋭く、周りを見回していた。そして専用の椅子に座ると「アリーはいるか?」と尋ねた。


アリーがアッカーソン公爵の元へ行き敬礼すると彼は口を開いた。



「私の息子はどうだ?アリー・ノエル少佐」

「ハ、正直申しまして彼は戦闘には向きません。衛生課への移動を願いたく存じます」



その言葉に周りの人間は動きを止めた。ジョシュ・アッカーソン公爵といえば先の戦争で足を怪我しても敵に突進し、首を斬り落とした豪傑である。恐ろしく冷酷で、そして容赦の無いことで有名だ。

その彼にアリーが物怖じせずに冷静に意見を言っている。皆は恐々と事の成り行きを見ていた。



「ほう?エドワードは役に立たんか」

「戦闘では彼は優しすぎます。誰彼構わず助けようとする。これでは勝てません。しかし衛生兵ならば彼は医大卒です。我々を即席でも治し、戦場へ送ることができます。閣下、衛生兵がいなくては引き金を引く際に誰が指をくっつけてくれましょう?わたくしどもは戦闘に必要な人間が欲しいのです。肩書で無理矢理戦場に立たされる者ではなく、実用的な人間です。エドワード少尉は衛生兵に向いています」

「一理あるな。よろしい、今日エドワードに掛け合おう。前回の補給戦ではご苦労だった」

「恐縮です」

「ーーそれにしてもお前もドレスを着るのだな。エドワードと一曲踊ってはどうだ?」

「エドワード少尉が御所望でしたら」

「聞いてみよう。エディ、踊ってみるかね?」



アッカーソン公爵は後ろに控えていた茶髪で父と同じく黒にも見える渋い青色の瞳の長身の男性に声をかけた。彼は口を開いた。



「喜んで踊らせていただきます。父上、衛生兵の話は...」

「それは家でやろう。なに、責めはせん。この少佐は本当のことしか言わんからな。今日は舞踏会を楽しむといい」

「ありがとうございます」



エドワードはアッカード公爵に深々と礼をし、アリーの手を取った。アッカード公爵が手を軽く振り音楽が始まり、舞踏会が始まった。アリーとエドワードを中心に皆が踊り始め、いつもの舞踏会のように皆が楽しんだ。ーーキャロラインとドゥエック以外は。






「なによ!」



キャロラインは帰ってくると身につけていた長手袋をソファに投げつけた。今日は最悪だった。

オールストン公爵もバーナーズ大公爵も少し父と話をしただけで去って行き、アリーがエドワード・アッカーソンと踊るところを指をくわえて見ているしかなかった。

アリーは自分たちにアッカーソン公爵を紹介することは無かった。


エドワード少尉は軍服を着、アリーよりも少し背が高い長身の茶髪の美青年で、誰もがホウ、と2人に見惚れていた。



あの場は本当は私がいるはずだったのにーーー



キャロラインはイライラとお付きのメイドに「お風呂に入る!」と言い、ソファに座った。なにもかも気に入らなかった。





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