↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『レベルリセットから始まる最強魔法剣士の英雄譚 ~五つの紋章と仲間たちと共に、滅びゆく世界を救います~』30000pv突破  作者: きらっち
少年期

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
70/274

69話 ランクD



 翌朝。


 俺たちは冒険者ギルドへ向かった。


 昨日、鉱山で見つけた石碑。


 そして黒い魔力。


 そのことについて、ギルドから説明があるらしい。


「なんだか大事になってきたね」


 レティシアが呟く。


「俺たちが無理に調べる必要はないよ」


 俺は答える。


「今は自分たちにできる依頼を続けよう」


「そうですね」


 エリスも頷く。


 俺たちはまだEランク。


 大きな事件に首を突っ込めるほどの実力はない。



---




 ギルドの奥の部屋。


 そこには数人の職員と、昨日の調査員がいた。


「まず、皆さんに知っておいてほしいことがあります」


 調査員が古い資料を広げる。


「この地域では、数百年前に大規模な魔力災害が起きた記録があります」


「魔力災害……?」


「はい」


 大量の魔力が一か所に集まり、周囲の魔物や土地そのものに影響を与えたそうだ。


 その後、災害の中心地には封印が施された。


「その封印と、黒い石が関係しているんですか?」


 エリスが尋ねる。


「可能性はあります」


 まだ確定ではない。


 ただ――


 黒い石が見つかった場所は、昔の災害の影響範囲とかなり一致しているらしい。


「では、今また災害が起きようとしている?」


 レティシアが聞く。


「それも分かりません」


 調査員は首を横に振った。


「今のところ、異常が確認されているだけです」



---




 説明を聞き終え、俺たちは部屋を出る。


「結局、まだ分からないことだらけだね」


 レティシアが言う。


「うん」


 俺も頷く。


「だからこそ、今は強くなることが大事だと思う」


 いつか、もっと上のランクになれば、こうした調査にも関われるかもしれない。


 でも今は――


 目の前の依頼をこなす。


 それが俺たちの仕事だ。



---




 受付へ戻ると、受付嬢が声をかけてきた。


「そういえば、皆さん」


「はい?」


「Dランクへの昇格条件を満たしました」


「本当!?」


 レティシアが身を乗り出す。


「はい」


 受付嬢が笑う。


「これまでの討伐、護衛、採取などの実績が評価されました」


「じゃあ、Dランクになれる?」


「いえ」


 受付嬢は首を振る。


「昇格試験を受けていただきます」


「試験……」


 俺は依頼書を見る。


 冒険者ランクは、ただレベルが高ければ上がるわけではない。


 実績と実力。


 そして危険な依頼を任せられるかどうか。


 それを確認するための試験だ。


「いつですか?」


「三日後です」


 レティシアが拳を握る。


「よし!」



---




 それから三日間。


 俺たちは特訓をすることにした。


 レティシアは剣の訓練。


 エリスは弓と補助魔法。


 俺は魔法の練習。


「《ルミナ》!」


 三つの光を同時に浮かべる。


 ――フワッ。


 今回は安定している。


「できた!」


「すごい!」


 レティシアが拍手する。


「三つなら、もう大丈夫そうですね」


 エリスも笑う。


「でも、まだ長時間は無理」


 魔力の消費が大きい。


 それでも、最初に一つしか出せなかった頃とは違う。


 少しずつ使いこなせるようになってきた。



---




 三日後。


 試験会場は街の外にある訓練場だった。


「今回の試験内容を説明します」


 試験官が告げる。


「森に入り、指定された魔物を討伐してください」


 指定された魔物は――


レッドウルフ三体。


「三体……」


 レティシアが剣を握る。


 試験官が続ける。


「ただし、単純な討伐試験ではありません」


「?」


「パーティーとしての連携も評価します」


 俺たちは顔を見合わせた。


 これは――


 三人で戦う試験だ。



---




 森へ入る。


 しばらく進むと、赤い毛並みの狼が現れた。


「来る!」


 三体が同時に飛びかかってくる。


「《ウィンドステップ》!」


 エリスの補助魔法。


 レティシアが前へ出る。


「一体は私が!」


 俺は残り二体を見ながら魔力を集める。


「《ルミナ》!」


 三つの光が空中に浮かぶ。


 一瞬、レッドウルフの動きを止める。


「今!」


 レティシアが一体を斬る。


 エリスの矢が二体目へ。


 ――シュッ!


 俺は魔法を放つ。


「《ウィンドカッター》!」


 ――ザシュッ!


 最後の一体が倒れた。



---



 森から戻る。


 試験官が討伐結果を確認する。


「討伐は問題なし」


 そして三人を見る。


「連携も良かった」


 レティシアが期待する。


「では……」


「合格です」


「やった!」


 レティシアが飛び上がる。


 エリスも嬉しそうに微笑む。


「これで――」


 俺は冒険者証を受け取る。


冒険者ランク:D


「Dランク……」


 Fランクから始まった冒険者生活。


 ようやく、ここまで来た。



---




 宿へ戻り、俺はステータスを確認する。


【ステータス】


名前:キラ

年齢:12歳

冒険者ランク:D

レベル:34


「34……」


 レベルも少しずつ上がっている。


 でも、俺は思う。


 Dランクになった。


 それでも、まだアーマードボアには勝てない。


 まだまだ先は長い。


「次はCランクだね!」


 レティシアが笑う。


「気が早いよ」


「いいじゃん!」


 エリスも笑う。


「一歩ずつ、ですね」


「うん」


 三人で頷く。


 そして俺たちは知らなかった。


 Dランクへ上がったばかりの俺たちを待っているのが――


 これまでより一段上の、大規模な依頼だということを。


第69話 終

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。