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『レベルリセットから始まる最強魔法剣士の英雄譚 ~五つの紋章と仲間たちと共に、滅びゆく世界を救います~』30000pv突破  作者: きらっち
少年期

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68話 魔力災害



 ロックリザード討伐を終えた翌日。


 俺たちはギルドへ報告に向かった。


 依頼自体は無事達成。


 けれど、昨日エリスが感じ取った黒い魔力のことが気になっていた。


「鉱山にも黒い魔力があったんですよね?」


 受付嬢に尋ねる。


「はい。念のため報告しておきます」


 俺は昨日のことを説明する。


 すると受付嬢の表情が変わった。


「……鉱山にも、ですか」


「何か知ってるんですか?」


「いえ。ただ、最近この周辺で魔物の生息域が変化しているという報告が増えています」


 やっぱり、偶然じゃない。


「この前の遺跡と関係があるのかな」


 レティシアが呟く。


「まだ分からない」


 俺は首を振る。


「でも、同じ黒い魔力がいろんな場所にある」


 それだけは確かだった。



---




 受付嬢から報酬を受け取る。


「今回の討伐実績で、かなり評価が上がりました」


「じゃあ……」


 レティシアが期待した顔をする。


「Dランク?」


「まだです」


「そっか……」


 肩を落とすレティシア。


「ですが、昇格条件にはかなり近づいています」


「本当ですか?」


「はい。もう少し実績を積めば、昇格試験を受けられるでしょう」


 俺たちは顔を見合わせる。


 Dランクが見えてきた。



---




 その日の午後。


 俺はふと思いついた。


「昨日の鉱山、もう一度見てみない?」


「依頼は終わったよ?」


 レティシアが首を傾げる。


「うん。でも、黒い魔力が気になる」


 エリスも頷いた。


「私も少し確認したいです」


 三人でギルドへ確認を取る。


 勝手に奥へ入らないこと。


 危険を感じたらすぐに戻ること。


 その条件で、周辺の再調査を許可された。



---




 昨日戦った場所を通り過ぎる。


 さらに奥へ。


「ここから先は、昨日は行ってない」


 暗い坑道が続いている。


 俺は《ルミナ》を使う。


 ――フワッ。


 小さな光が前方を照らす。


「便利になったね」


 レティシアが笑う。


「少し練習したから」


 俺は《ルミナ》を前へ飛ばす。


 光が坑道を進む。


 その先に――


「何かあります」


 エリスが指差した。



---




 そこには広い空間があった。


 壁には、古い採掘跡。


 そして中央に――


 一つの石碑。


「文字があります」


 エリスが近づく。


 石碑には古い文字が刻まれている。


 エリスが読み始める。


「……『地の底に眠るものに、近づくな』」


「眠るもの?」


 レティシアが不安そうにする。


 俺は石碑の周囲を調べる。


 黒い魔力が残っている。


「ここにもある」


 しかも、今までより少し濃い。



---




 その瞬間。


 ――ゴゴゴゴゴ……。


「地震?」


 天井から小石が落ちてくる。


「危ない!」


 エリスが叫ぶ。


 ――ドォン!


 後方の坑道が崩れた。


「戻れない!」


 レティシアが叫ぶ。


「落ち着いて!」


 俺は《ルミナ》を複数浮かせる。


 まだ三つは安定しない。


 でも今は――


「《ルミナ》!」


 一つ。


 二つ。


 三つ。


 光が坑道を照らす。


「こっち!」


 別の通路がある。


 三人で走る。



---




 通路を抜けた先。


 地面から何かが這い出てきた。


「魔物!」


 現れたのは――


ロックゴーレム。


 岩でできた巨大な魔物。


「こんなの、依頼書には書いてなかったよ!」


 レティシアが剣を構える。


 俺は魔力を探る。


 強い。


 ロックリザードより遥かに上。


「無理に倒さない!」


「でも、道を塞いでる!」


 エリスが弓を構える。


「私が目を引きます!」


「エリス、危ない!」


「大丈夫です!」


 エリスが矢を放つ。


 ――シュッ!


 ロックゴーレムが振り向く。


 その隙に俺が魔法を放つ。


「《フレイムスパイラル》!」


 炎が岩の身体を包む。


 ――ゴォォッ!


「今!」


 レティシアが走る。


 剣を振る。


 ――ガキィン!


「硬い!」


 ほとんど傷がつかない。


「逃げるよ!」


 俺は叫ぶ。


 三人で別の通路へ走った。



---




 しばらく走る。


 遠くに光が見える。


「出口!」


 外へ飛び出す。


 全員で息を整える。


「……生きてる」


 レティシアが地面に座り込む。


「危なかったですね」


 エリスも息を吐く。


 俺は鉱山を見る。


 あの奥には、まだ何かがある。


 でも今の俺たちでは無理だ。


「ギルドに全部報告しよう」


「うん」



---




 街へ戻り、報告を終える。


 宿でステータスを確認する。


【ステータス】


名前:キラ

年齢:12歳

冒険者ランク:E

レベル:33


「33……」


 ロックゴーレムを倒してはいない。


 それでも、危険な状況を切り抜けた経験が成長につながったのかもしれない。


 俺はステータスを閉じる。


「まだまだだな」


 レティシアが笑う。


「でも、前より強くなってるよ」


 エリスも頷く。


「はい。確実に」



---


 翌日。


 ギルドでは、鉱山の再調査について緊急会議が開かれていた。


 そして、俺たちが見つけた石碑の内容を確認した調査員が、険しい顔で呟く。


「この文章……」


「何か分かったのか?」


「古い伝承と一致している」


 調査員が地図を見る。


「この鉱山だけじゃない」


「え?」


「西街道、南部森林、山間部……」


 黒い魔力が確認された場所。


 その中心にあるのは――


かつて巨大な魔力災害が起きたとされる場所だった。


第68話 終

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